氷菓(その4):「遠まわりする雛」編を中心に、最後の感想です

氷菓
 
 本日のランキングは日記部門で444位、会社員・OL部門で82位です。当ブログ史上3位の高みですね。ここんところ高止まりしているのでだんだん驚かなくなってきました。原因も判っています。自分自身の力ではないということが悲しいところですが、見て貰えると言うことは幸せなことです。ただ、もう順位をあまり気にすることなく自分の書きたいことだけ書いていこうという気には改めてなりました。まあこれまでも書きたいことを書いてきてはいるんですが、若干色気を出したことがあったことも事実ですから。

 劇場版魔法少女まどか☆マギカの挿入歌の「未来」という曲を聞きました。歌っているのはKalafina。そうテレビ版のED「Magia」を歌っていました。「未来」はいわゆる「マミさんのテーマ」(Credens justitiam)に日本語歌詞を乗せたものです。

巴マミ

http://www.youtube.com/watch?v=9dns8117lq4

 いやーくせになっちゃいますね。歌詞がとにかく明るいです。劇場版では、テレビ版の3話にあたる、マミが戦いながら「もう何も恐くない」と心の中で叫ぶ場面でこの曲が使われているそうです。杏子を失った後、ずっと独りで戦い続けてきたマミが、まどかの一緒に戦うという言葉に涙するあたりですね。

(出だし)
 夢を叶えて 一人で探してた星の
 同じ光を 君が見つめているだけで
 いつもの夜が闇に染まる頃 走り出せるはず
 一人じゃない心たちのように
 
(ラスト)
 街は静に 君が描いた日々の中
 数え切れない 夢の灯りが消える頃
 いつもの夜が輝き始める 君を守りたい
 一人じゃない心で行く 未来

 孤独から解放され、歓喜に満ちたマミが目に浮かぶようです。しかし、ご存知のようにこの直後にマミは非業の死を遂げ、夢見た未来も希望も無惨に打ち砕かれてしまうのです……。明るく希望に溢れたこの歌は、かえって悲しみを深くしてしまうかも知れませんね。でもカラオケにあったら歌ってしまいそうです。

遠まわりする雛

 おっと、今日はこの話だけではないのですよ。テレビアニメ「氷菓」を全編見終わりましたので、最後の感想をば。今回は原作4巻目の「遠まわりする雛」からのエピソードが中心です。「遠まわりする雛」は短編集なので、一編が一話となっているようです。そして、原作1巻目の「氷菓」(1~5話)と、同2巻目の「愚者のエンドロール」(8~11話)の間の6話と7話も本来は「遠まわりする雛」中の短編らしいのでここで取り上げます。18話の「連峰は晴れているか」は単行本未収録らしいのですが、ついでにこれも。

 ではまず6話「大罪を犯す」

チタンダエル

 いつも温厚で癒やし系の千反田えるが怒る話です。チタンダエルって天使みたいな名前なんて言われています。確かに天使みたいだけど、エヴァの使途っぽいとも言えますね。奉太郎がシンジだったら、えるを握りつぶせるのでしょうか。

ああっ千反田様!

 謎は結構しょうもなくて、数学教師が授業の進度を勘違いしていただけなのですが、むしろこの数学教師大丈夫かと別な心配をしたくなります。自分で書き込んだアルファベットが解読できなくなっているし、そもそもクラスによって極端に進度に差があるというのはいかがなものか。何か家庭に問題でも抱えているのかも知れません。

 7話「正体見たり」

首吊りの影

 夏休みに温泉宿に泊まりに行った古典部一行。深夜に摩耶花とえるが見た幽霊の正体は…という話。こちらは謎解きがややミステリーっぽいです。事件に犯罪性がないのはいつものことですが。

摩耶花と善名姉妹

 温泉宿の年の近い姉妹の関係が背景になっています。摩耶花の親戚なんですね。姉の梨絵は摩耶花に性格が似てそうです。嘉代は…いろいろ気苦労お疲れ様(笑)。

える入浴シーン(ただし奉太郎の妄想)

 乗り物に弱い上に、えるの入浴を妄想してのぼせる奉太郎の情けなさが際立っていました。

 「愚者のエンドロール」編と「クドリャフカの順番」編をすっ飛ばして一気に18話「連峰は晴れているか」

 中学時代にヘリコプターが好きだったという記憶がある教師のことを思い出して、「真実」に迫る話。珍しく自らやる気を出す奉太郎にえるもびっくりです。

妄想の2人乗り

 図書館まで行って調べた過去の新聞から明らかになった事実は、ヘリコプター好きとかいう暢気なものではありませんでした。誤解したままでいたくなかったという奉太郎にえるも胸きゅんな感じですね。

妄想の2人乗り(その2)

 図書館に行く際、自転車を持っているえるの後ろに乗るか、それとも自分が漕ぐかと想像してどちらも却下する奉太郎。これはラストまで見てから考えるに、えるの後ろに乗る=千反田家に入り婿、自分が漕ぐ=えるを連れ出して結婚みたいな連想になるでしょうか。どちらも却下という判断は、現状では極めて正しかったといえるでしょう。強いて言えば二人で漕ぐ自転車に2人乗りするのが適切な想像でしょうかね。前は奉太郎で、自転車は千反田家のものという感じで。

 19話「心あたりのある者は」

 えると奉太郎だけの古典部に響いてきた校内放送から、何が起きたかを推理する話。暇つぶしなのに屈指の推理力前回譚です。「思えば遠くに来たものです」と思わずつぶやくえるが可愛いです。

可愛いジト目える

 シャーロック・ホームズは探偵に必要なのは「観察力・推理力・知識」だと言っています。この一件は珍しく事件性がある(後に判明)のですが、通常の校内放送というものはどういうものであるかという「観察力」と、新聞で地域ニュースを見ていたという「知識」があって初めて奉太郎の「推理力」が生きたという話になっています。

キスシーン…ではない

 珍しくえるも奉太郎の推論に突っ込みを入れて反論したりしています。また、興奮のあまり近づきすぎて顔を赤らめたりして。えるは他人に近付かれると不快に感じる空間(パーソナルスペース)が狭い傾向があるようで、気になることがあるといつも必要以上に奉太郎に顔を接近させてきましたが、それに気付いて照れるという反応は珍しいです。

あくまでもキスシーンではない

 純情可憐なえるもそろそろ奉太郎を本格的に意識始めたというところでしょうか。一般に、親密な相手ほどパーソナルスペースは狭く、ある程度近付いても不快さを感じないそうですが、えるが近づいて不快に思う男子高校生はそうそういないでしょう。

 20話「あきましておめでとう」

 荒楠(あれくす)神社に初詣に来たえると奉太郎が納屋に閉じ込められる話。助けを呼べば簡単なのですが、有力氏子である「豪農」千反田家の名代としてきたえるが男と2人きりでいたということが大人達に知られると困ったことになってしまうと困惑するえる。やはり奉太郎を男としてはっきり意識していますね。

早見沙織の十文字かほ再登場

 いろいろ手を打って里志と摩耶花に救助を求めますが、なかなか気付いてくれない二人。奉太郎は出かける前にテレビでやっていた「金ヶ崎の退き口」を思い出して、ようやく里志の救援を得ることができました。

着物のえる

 お市の方が両端を紐で結んだ小豆袋を信長に送って、浅井長政の裏切りを知らせたと言う例の逸話です。俗説というのが有力なようですが、「織田信奈の野望」でもちゃんと描いていましたね。

 21話「手作りチョコレート事件」

 摩耶花が里志のために作った豪華チョコが、ちょっと目を離した隙に盗まれるという話。私も一目で犯人が判った(笑)。これは犯人ではなく動機を探る話ということでしょうか。一見明るい人物がこっそり抱えている「闇」を垣間見るというか。

チョコの番をするえる

 自分のことではほとんど感情的にならないえるが、珍しく激情に駆られています。人のために泣ける、怒れる…えるは本当にいい娘ですね。「育ちがいい」というのはこういうことなのか。えるの涙を見たせいか、奉太郎が珍しく感情的になっていますが、その気持ちが次回にブーメランになって自分に戻ってくることになるわけですね。

えるの涙

 余談ですが、里志と奉太郎がゲーセンでやっていたのは「電脳戦記バーチャロン」ですね。すごく懐かしいというか、まだゲーセンにあるんかい!

ヴァーチャロン懐かしい!

 里志が使っていたのが戦術偵察バーチャロイド・バイパーⅡ。随一の機動性とかなり強力な武器を持ちますが
装甲が紙のように薄いので一撃離脱を得意とします。一方奉太郎が使っていたのは重戦闘バーチャロイド・ライデンです。肩部に巡洋艦用を小型化したレーザーユニットを持ち、破壊力・防御力共にトップクラスの機体である反面、機動力が犠牲になっていて、分厚い装甲で敵の攻撃に耐え、レーザーの一撃で粉砕するという「肉を切らせて骨を断つ」戦闘スタイルが身上です。つまり両極端な機体ということなのですが、奉太郎と里志の性格の違いを象徴しているのでしょうかね。

 22話「遠まわりする雛」

桜とえる

 原作表題作にしてテレビ版最終回です。生き雛となったえるの傘持ちを奉太郎が務めるという話。ひょんなことからコースが変更されますが、その「犯人」はえるでもわかったという容易さなので、それはさておきますが、おかげで狂い咲きする桜の中をお雛様一行が通るという、美しくも幻想的な光景が現出します。

桜咲く夕べ

 お内裏様はなんと入須冬美。これは宝塚か、それともマリア様がみてるか。奉太郎もよくすぐに入須だとわかったなあ。「愚者のエンドロール」では心を弄ばれたような結果になってましたが、結構好意を持っていたりして。

お内裏様となった入須冬美

 そして祭の後、えるの気持ちの一端を知ることになる奉太郎。えるは「豪農」千反田家の後継者として生きていくという「宿命」を完全に受けて入れていました。えるは奉太郎が好きであることはすでに自明でしたが、なぜはっきり表明しないのかという謎はこれで解けました。えるの相方は、千反田家を継いでくれないといけないのです。

千反田家に生まれた立場をわきまえて

 奉太郎の台詞…言ったんかい!?と驚きましたが、ただの空想でしたね。節子それ告白と違う、プロポーズや!言えたら格好いいと思いますが、高校一年生では言えないでしょうね。

ハッピーエンドの暗示?

 桜と夕暮れで世界が桃色に染まった空間の二人。ハッピーエンドを予感させるラストシーンなのでしょうが……桜といえば思い出すのは「秒速5センチメートル」!小田急線が走ってきそうな気がするのは私だけでしょうか。

 そもそも桜って、日本人にとっては出会いと別れを連想させる花だと思うのですよ。入学式~卒業式の頃に咲く花だからでしょうかね。AKB48の「桜の栞」でも
 
 桜の花は 別れの栞
 ひらひらと手を振った 友の顔が浮かぶ

 桜の花は 涙の栞
 大切なこの瞬間(とき)を いつまでも忘れぬように…

 桜の花は 心の栞
 輝いた青春の 木漏れ日が眩しい
 
 桜の花は あの日の栞
 人はみな満開に 咲いた夢 忘れはしない

 と歌っています。

桜の栞

http://www.youtube.com/watch?v=E7x7uY5djSY

 えると奉太郎の淡い恋心も、いつかは二人の想い出の一ページになってしまうのでしょうか。えるの幸せを遠くから祈っている奉太郎というのもなかなか絵になる気がしますが。

 ちょっと妄想してみると…

① 奉太郎、千反田家に婿入り

② 奉太郎とえる、手に手を取って駆け落ち。遠い街で二人きりで暮らす

③ 二人の恋心は時間と距離に引き裂かれて、「想い出は遠くの日々」に…

位が思い浮かぶのですが、どれがいいですかね?①は妥当ですが、大学入学で上京したりすると、「豪農」とはいえ小さな世界に満足できるかどうか。②はえるの現在の意志ではそうとう困難ですが、一緒に東京の大学に行ったりしてマインドコントロール(おいおい)を施したりして…
 ま、私なら③あたりかなあ…案外欲に釣られて里志が入り婿になってたりして(笑)。名家ということだと新聞部の遠垣内あたりも…でもこいつは何か嫌ですね。総務委員長の田名部あたりは結構えるとお似合いだったりして。

 最後に原作のイラストとアニメの対比です。

原作イラストの古典部メンバー

 原作とアニメで一番雰囲気が違うのは千反田えるですね。原作イラストだと清楚で普通っぽい子のような感じがします。これはこれでいいなあ。

 「桜の栞」を取り上げた次いでとはいってはなんですが、以下私信です。

 shobunoさん、「氷菓」を紹介してくれてありがとうございました。おかげで楽しく見ることができました。AKB48が好きでも嫌いでも無関心でも、人それぞれだと思いますが、全然知らないというのは少なくとも自慢できることではないと愚考します。聴いた上で興味がないであればそれはそれでいいと思いますが。上記「桜の栞」はJ-POPとしては非常に異質な作品で、中学高校の合唱部が歌うような作品になっています。また、私がカラオケで歌った(恥ずかしいなあ)曲も一回位オリジナルを聴いてみて下さい。一応以下にアドレスを示しておきます。

ポニーテールとシュシュ

 ポニーテールとシュシュ(2010年)
http://www.youtube.com/watch?v=GousopcTbVM

everyday、カチューシャ

 everyday、カチューシャ(2011年)
http://www.youtube.com/watch?v=53yxqZofxtU

ギンガムチェック

 ギンガムチェック(2012年)
http://www.youtube.com/watch?v=ilapnMlmVCU

今回、やたら大作になってしまいました。つ、疲れた…

アニメ版の古典部メンバー
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

こんにちは♪
楽しんで頂けた様で何よりです。
原作のストックが無い上、書くスピードもゆっくり目な作者なので、
続きはいつになる事やらですが、「高校卒業まで書く」と言っているので
気長に待っています。
私の予想としても、やっぱり3かなぁ。。。
アニメ版の最終回、原作にないイリス先輩の補完が私はとても気に入っています。

AKB48ですか。。。仕方がないなぁ(ふう。)
近い内に、必ず聞くことにします。

Re: No title

こんばんは、いらっしゃい。

原作は大半使い切っているようですね。それなら二期もやらないで、氷菓と愚者だけで一期程度に留めて置いても…という気もしますが、遅筆ならあるだけやってしまって正解なのかも知れませんね。

入須は良い子のはずです。だって中の人が七咲逢だもの。しらなければ、「アマガミSS」を見てみて下さい。全然違う役でびっくりしますよ。

AKBはね…好き嫌いは置いておいて知ってないといかんと思います。ちょっと見て「興味ない」でいいんですが、全然見てないと論評自体が不可能に。
プロフィール

ユースフ

Author:ユースフ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
カテゴリ
リンク
ブロとも一覧

秒速5センチメートル・・・桜花抄の軌跡を追ってみた

心理兵器:秒速5センチメートル
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
FC2カウンター
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
43位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
会社員・OL
11位
アクセスランキングを見る>>
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新トラックバック
検索フォーム
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ