巨悪利権:警視庁公安部・青山望シリーズ第6弾

11月の時雨

 昨日一昨日と12月並みの気温となり、かなり寒かったですね。「アツゥイ!」ならぬ「サムゥイ!」でした。今日はかなり暖かくなって11月らしい気候ですが。

巨悪利権 

 本日はまたまた濱嘉之の青山望シリーズで、第6弾の「巨悪利権」を紹介します。相変わらずの暴力団、半グレ、チャイニーズマフィア、宗教団体の巨額の資金を巡る争いですが、これに政治家や警察OBも絡んできます。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

由布院の金鱗湖 

 大分・湯布院温泉で見つかった他殺体。被害者は九州ヤクザの大物・相良陽一だった。謎の凶器の解明を急ぐ青山が察知した日本を牛耳る巨大宗教団体の存在。事件は事件を呼び、舞台は京都、そして福岡へと広がる。黒幕・神宮寺武人、そしてチャイニーズマフィアに公安はどう対峙するか。リアルすぎる警察小説シリーズ第6弾!

秋霜烈日バッジ 

 被害者の相良ですが、上記内容紹介ではヤクザと書かれていますが、実際には「ヤメ検」(元検察官)で、ヤクザの顧問という肩書きです。ヤクザの顧問弁護士を務める人もいるので、法曹とっても色んな人がいます。その相良がトリカブトの毒を使った吹き矢という変わった凶器で殺害されます。

 暴力団同士の抗争にしては凶器が異色だということで、さっそく動き出す公安部の青山。トリカブトの毒のDNA鑑定で採取地を特定し、あっさりと毒の抽出者を割り出します。また、過去にも背後関係が迷宮入りした類似の事件があったということで、ビッグデータを使ってどんどん事件の背景を明らかにしていきます。

福岡タワー 

 事件が起きたのは大分県だし、被害者の住所は福岡県なのですが、地元の県警には全く知らせずに動き出す警視庁。絡んでくるのが在京の暴力団とか宗教団体なので動くのは当然なんですが、情報漏洩を極度に警戒しています。いつもそうですが、濱嘉之によれば警視庁と他の道府県警の捜査能力のレベル差はかなりのもので、また福岡県は暴力団が非常に元気な場所ということで(ネットでは“修羅の国”呼ばわりされたりしてます)、ヤクザと警察の癒着も指摘されたりして。

修羅の国 

 公安部の青山の他、刑事部捜査一課に復帰した藤中、同捜査二課の龍も福岡に飛び、それぞれ情報交換しつつ、独自の捜査を行いますが、とりあえず博多はいいところだと褒めまくり。私も一回しか行ったことはありませんが、確かにいいところでした。

博多シティ 

 一説には、全国転勤を経験してリタイヤしたサラリーマンが「終の棲家」として考えるのが福岡か札幌らしいです。そして往々にして福岡にするとか。札幌も実にいいところなんですが、やはりネックは冬、というか雪ですな。これさえなければ…

10億当たれば… 

 以下妄想ですが、もしジャンボ宝くじで一等前後賞当選ということになったら、早速辞表を出して隠居するとして、札幌と福岡にマンションを買って、夏秋は札幌、冬春は福岡で暮らしたいですね。そしてすすきのと中州でセコくしみったれて遊ぶのだ。言うても福岡の冬は結構寒いし、雪が降ることもあるそうですが、流石に札幌みたいなことはないでしょう。

中州 

 ということで、捜査の合間に博多で楽しく飲食したりお姉ちゃんと語らったりしながら青山の捜査はさくさく進んでいきます。ノンキャリにしては出世頭の青山ですが、それほど給料は高くないと思うのですが、やたら旨い飲食店とか酒についての知識を持っています。これまで汚職議員とかが高級な酒について蘊蓄を傾けるシーンはありましたが、青山もなかなかなものです。が、大丈夫か?ひょっとして接触する政治家とかと癒着してるんじゃないのか?

博多の街 

 それから今回、カルテットの中で唯一独身の青山が藤中の計らいでお見合いをします。20年来女っ気なしとか行っていますが、しかし……初期の頃、青山には彼女がいなかったっけか?休日に遊びに来た彼女のために青山が手料理を作ってたシーンがあったような。いつ別れたんだ。というか、なかったことにされている彼女の消息がちょっと心配だったりして。

スカイボール 

 なぜかというと、今回青山は「公安の怖さ」を結構露骨に出しているんです。法律も法的手続きも無視し、国家のためなら何でもやっちまうぜという、一般市民がひょっとして本当はあるんじゃないかという思っているCIA的組織の雰囲気を出しています。巻末に「この作品は完全なるフィクションであり、登場する人物や団体名などは、実在のものと一切関係ありません」との但し書きがありますが、元警視庁警視である濱嘉之が書くとシャレにならない怖さがありますね。


ブラントン 

 なぜ青山が怖くなっているかというと、とうとうカルテットに被害者が出たからです。龍がヤクザに刺されて重傷を負うのですが、それまで必ずしも一枚岩ではなかった刑事部と公安部、警視庁と他の道府県警がこれで一気に団結してしまい、やぶ蛇になってしまいました。というか、上から(つまり権力者から)圧力を掛ければという話を曲解して捜査指揮官襲撃を指示してしまう神宮寺。

トリカブト 

 これまで暴走族上がりの半グレ集団のリーダーで、狡猾かつ巧妙に立ち回って暴力団や中国マフィアを取り込み、枕営業ありの高級キャバクラ経営とかで巨額の利益をあげながらお縄からは逃れていましたが、今回これで一気に逮捕されてしまいました。かなり頭のいい男として描かれていたのですが…頭の中はかなりガキだったのか。

よくわかる福岡県(?) 

 一連のシリーズもそろそろクライマックスにさしかかっているようです。最後の最後に出てくるのは中国のようですが、どのような落としどころを考えているのでしょうか。最初の頃に比べて警察サイドの腐敗もかなり露骨に描かれてきているので、後ろから弾丸が飛んでこなければいいですが。

サバイバルナイフ 
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