探偵倶楽部:ドラマ化もされた東野圭吾のブレイク前の短編集


 このブログ、もしやリアル明里ちゃんの成長記録なんじゃないかと思ったりもする今日この頃です。何処
の誰かは知らないけれど誰もが皆知っているという、月光仮面のようなキャラになって欲しいですね。

探偵倶楽部 

 本日は東野圭吾の「探偵倶楽部」を紹介します。東野圭吾は1986年に専業作家となってから、佳作を発表し続けるもヒットに恵まれず、文学賞に15回も落選するなど厳しい時代が続いていました。1998年に「秘密」で大ブレイクし、今でも誰もが知っている推理作家となりましたが、10年以上苦しい時代があったんですね。

 「探偵倶楽部」は1990年に祥伝社ノン・ノベルから「依頼人の娘」のタイトルで刊行された後1996年に祥伝社文庫で文庫化されるに当たり「探偵倶楽部」に改題されました。ブレイク後の2005年には角川文庫から再版されています。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

依頼人の娘 

 「お母さん、殺されたのよ」―学校から帰ってきた美幸は、家で母が殺害されたことを知らされる。警察は第一発見者である父を疑うが、彼には確かなアリバイがあった。しかしその言動に不審を抱いた美幸は、VIP専用の調査機関“探偵倶楽部”に調査を依頼する。探偵の捜査の結果、明らかになった意外な真相とは?冷静かつ迅速。会員制調査機関“探偵倶楽部”が難事件を鮮やかに解決。

 探偵倶楽部は日本人離れした彫りの深い顔立ちをした30代半ばの男と、男の助手を務める黒髪ロングの20代後半と思しき美女で構成されたVIP専用の会員制調査機関です。VIPといってもまあ富裕層といった程度の話ですが、秘密厳守で調査を遂行する能力は会員達から高く評価されています。警察も探偵倶楽部の名はしっており、名前が出ると「ああ、あの…」という反応を示すほどです。

祥伝社文庫版 探偵倶楽部

 「探偵倶楽部」は5編から構成される短編集です。探偵倶楽部は必ず登場しますが、各話に直接の関連性はありません。第1話「偽装の夜」は、大手スーパーマーケットのワンマン社長の喜寿を祝うパーティーが開かれる中、離婚を迫られていた妻が離婚届を持って現れます。白けた雰囲気を取り戻そうと社長はパーティーを中座しますが、様子を見に行ったする秘書らが見たのは、首を吊った社長の姿でした。内縁のままで正式に結婚しておらず、せめて保険金だけでも手に入れたい後妻、家の体面を守り、遺産と会社の実権を手に入れたい娘婿の副社長、実は社長の自然死を画策していた秘書と、三者の事情が合致して、社著の死を後日の事故死ということに偽装しようとしますが、何故か死体が消えてしまうという奇妙な事態に。社長の娘に依頼された探偵倶楽部が事件の真相を暴きますが、それは意外なものでした。「警部コロンボ」のように、最初に犯罪が描かれ、探偵がその真相に近づいていくという構成なのかと思いきや、実は全然違っていました。殺人こそ犯していませんが、善人とも思えない秘書が結果的に一番得をしたような気がします。

 第2話「罠の中」。大手不動産会社社長が自宅風呂場で感電死します。電気コードを用いた家政婦の計画的犯行と処理されますが、社長の妻は夫の入浴の手順がいつもと違っていたことに疑問を感じ、探偵倶楽部に調査を命じます。冒頭、三人の謎の人物が犯罪計画の会話しているのですが、それが一体誰であったのかが判明することで意外な真相に到達します。登場人物が少ないので三人が誰かはすぐに判明しますが、犯行を“外注”するとろくな事になりませんね。

角川文庫版探偵倶楽部 

 第3話「依頼人の娘」。当初はこれがタイトルでした。次女が高校のテニス部の練習から帰ってくると、2階には母の死体がありました。捜査の結果、母は不倫相手のカルチャーセンターの画家が犯人として逮捕されますが、画家は頑なに否認。次女は、父、叔母、姉の態度がおかしく、自分に何かを隠していると考え、父が会員になっていた探偵倶楽部に調査を依頼します。色々事情はあるんですが、いくら不倫相手だからと言っても殺人の冤罪を押しつけるのはどうかと思いますね。

 第4話「探偵の使い方」。夫の浮気を疑った妻が、探偵倶楽部に調査を依頼します。途中経過説明で見せられた写真で、浮気相手が学生時代からの親友だと確信した妻は逆上し、調査を打ち切るよう探偵倶楽部に命じ、親友の夫に面談を申し込みます。 一週間後、夫と妻の親友の夫は伊豆のホテルで不審な死を遂げます。生き残ったのは妻の親友のみ。どうやら親友の夫が不倫許すまじと夫と親友を殺害しようとして、自分が死んでしまったということになったのですが…。探偵倶楽部が巧妙な犯罪の片棒を担がされた形となった話です。そのことがばれれば評判に大きな傷が付き、黙っていれば沽券に関わる。探偵倶楽部が下した判断は…

ドラマ版探偵倶楽部 

 第5話「薔薇とナイフ」。理事長の座も近い有力大学教授の次女が妊娠していることが判明。頑なに男の名前を言わない次女に、大学研究室の誰かと目星を付ける教授。教授は次女の相手が誰なのかを突き止めるため、探偵倶楽部に調査を入らしますが、そんな中、次女の部屋で寝ていた長女が殺害され、研究室の助手の一人が自殺するという事件が発生します。次女のお腹の子の父親が自分だとばれれば将来が危ういと考えて、次女を殺そうとしたものの誤って長女を殺したための覚悟の自殺かと思われましたが、探偵倶楽部の結論は意外なものでした。人間の心理ってわからないものですね。

 2003年11月26日に放送されたテレビ東京系の「多摩南署たたき上げ刑事・近松丙吉」の第3作が「依頼人の娘」を原作としています。また、2010年10月22日放送のフジテレビ系列「東野圭吾ドラマスペシャル 探偵倶楽部」が、「偽装の夜」を原作としています。

探偵倶楽部の二人 

 原作では氏名も素性も一切不明な探偵倶楽部ですが、ドラマ版では二階堂匠(谷原章介)と漆原こずえ( 松下奈緒)という名前が付けられています。美男美女コンビですが、設定的には案外ドンピシャな気がしますね。
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