ドラゴンクエストⅢ(その1):日本中を夢中にさせ、社会現象を生んだ大作RPG

20160214の雨

 札幌は雨模様。2月だというのに。これはバレンタインデーだというのに日曜だから義理チョコすら貰えない野郎共の涙雨なのでしょうか。……おっさん的にはお返しとかしなくていいのでむしろ有り難いのですが。

ドラクエⅢパッケージ

 さてレトロゲー語りの日曜日ですが、いよいよ大作登場です。一回じゃもったいないので来週もやる気まんまんの「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」(略称DQⅢ)です。

ドラクエⅢに並ぶ人々

 発売は1988年2月10日。でも当日手に入れられたのは幸運な人ではないかと思います。平日にもかかわらず、発売日前日には販売店の前に徹夜の行列ができ、徹夜したり、学校を無断欠席して買いに来る児童・生徒も現れました。また買えなかった不良少年らの窃盗・恐喝なども多発しました。そういうことをしない私のような善良(笑)な人々は入手できるまでかなり待たされたのではないかと思います。

抱き合わせ販売の例

 あと売る側にも“不良店”が出現し、いわゆる「抱き合わせ商法」を行っていました。DQⅢと、ただでもいらないとさえ思えるクソゲー(つまり不良在庫)数本をセットで売るというあくどい販売方法で、「5本(つまりDQⅢとクソゲー4本)で2万円」みたいな張り紙が秋葉原で見られました。上記画像はまだ良心的な方だと思いますが、買う側からすれば事実上DQⅢを2倍の値段で売れらているようなもので、「足下を見る」とはまさにこのことだと痛感しました。独禁法違反の不当販売なのですが、それでも買う人がいたんでしょうね。

DQⅢ発売前の広告

 DQⅢはDQⅠ、DQⅡと共にロト三部作となっています。時間的には三部作で最も過去に当たり、Ⅲ→Ⅰ→Ⅱという流れになっています。DQⅠの勇者は「勇者ロトの血を引きし者」と言われましたが、DQⅢはそのロトの勇者の冒険を描くものです。それまで「ロト」というのは名前だと思っていましたが、実はアレフガルドにおける“真の勇者”の称号のことであることが判明しました。ということは、それ以前にも「ロト」の称号を授けられた勇者がいたということになりますね。ちなみに「ロト」とは「神に近しき者」という意味なんだそうです。

ドラクエⅢのマップ

 当初の舞台はアレフガルドではなく、現実の世界地図に良く似た形状をしています。ただし主人公が生まれ育ち、旅立つことになる「アリアハン」だけは世界地図にはない大陸で、オーストラリアと南米大陸の間に所在していることから、おそらく「ムー大陸」をモデルにしているのではないかと思われます。

アリアハン鳥瞰図

 主人公は勇者オルテガの子供で、16歳の誕生日を迎えた日に旅に出ることになります。父のオルテガは主人公の誕生直後に、世界支配を目論む魔王バラモス討伐の旅に出ましたが、戦いの最中に火山に落ちて死んだとされています。後に記憶喪失になりながらもアレフガルドで生存していたことが判明しますが…

オルテガ対キングヒドラ

 主人公の前でキングヒドラと戦って、記憶が戻らぬままに命を落とすことになります。それは悲しい話なのですが、なぜか姿が覆面の荒くれ者という勇者らしからぬ姿なのです。

オルテガとカンダタ

 ストーリー中に何度も登場する大盗賊カンダタ(「蜘蛛の糸」か)の、まんま色違いです。どうしてこうなった?顔を出さないまでも、せめて鉄仮面とか鎧とか、勇者風のスタイルにして欲しかったです。

DQⅢの職業

 さてDQⅢはFFⅠに遅れをとってしまったものの、シリーズで初めて「職業」システムを導入しました。職業というよりはキャラクタークラスというべきものですが、DQⅡの3人パーティーから4人パーティーに増えましたが、主人公以外は実は氏素性が全く不明という(笑)。

DQⅢの勇者

 主人公以外の3人は、以後のシリーズでおなじみとなる「ルイーダの酒場」で職業、性別、名前等を自由に決めて作り上げることが出来ます。彼らは特にバラモスを倒す強い動機を持っていないはずなのに、どういう訳か最後まで主人公に付き合って苦難の道を共に歩んでくれます。ある意味主人公以上にヒーローの心を持っているのではないでしょうか。まるで「ワンパンマン」に登場する「無免ライダー」みたいです。

ドラクエⅢの勇者

 ではその職業を紹介していきましょう。まずは主人公のみが就ける特殊職業「勇者」。勇者だけは他職業への転職不能で、また主人公以外のキャラが勇者に転職することもできません。ファミコン版では外見は同じですが、実は男性女性の選択が可能で、スーファミ版などのリメイク版では姿も変えられるようになっています。男女で特に能力差はありません。戦士に迫る攻撃力と防御力を持ち、魔法使いと僧侶の魔法の一部が使用出来、勇者だけの魔法も持つというオールマイティーぶりは「勇者」の名に恥じないものですが、MPは少なめで、レベルアップ速度が最初は遅めという弱点もあります。

DQⅠの勇者

 ちなみにドラクエで初めて「職業」として「勇者」が登場したのがDQⅢです。DQⅠの主人公は武器による攻撃と魔法を併せ持ち、本作の「勇者」に近い存在でしたが、終始一人旅だったのでそもそも「職業」の概念がありませんでした。

DQⅡのローレシアの王子

 DQⅡの主人公はローレシアの王子ということになりましょうが、彼は純然たる戦士で魔法は全く使えませんでした。ムーンブルグの王女は魔法使い+僧侶で、強いて言えばサマルトリアの王子が剣と魔法を併せ持つキャラでしたが、彼の場合はまさに「器用貧乏」という言葉がぴったりで、装備可能な武器や防具が貧弱で、剣士としてはあまりに脆弱でした。レベル上限近くになるとHPと力の値が爆発的に伸び出して、最終的には、ローレシア王子に匹敵するようになるそうですが、大抵はその前にクリアしてしまうという罠が。

DQⅡの主人公達

 勇者以外は自分の好みでキャラメイクが可能で、自由なパーティ編成で冒険を楽しむ事が出来るのが本作最大の特徴ですが、とりあえず他の職業も見てみましょう。

DQⅢの戦士

 まずは戦士。多数の武器と防具を装備可能な戦闘のプロで、パーティー「壁」として前衛を務めます。ちから・HPが高い反面、すばやさ・うんのよさが低いため、攻撃は最後ということがよくあります。しっかり装備を固めれば強いのですが、お金がかかるキャラでもあります。女戦士の姿は、当時流行していたビキニアーマーで、露出度が極めて高くなっていますが、これで男戦士と攻撃力・守備力の差がないという不思議。連れて行くなら当然女戦士一択ですね。

DQⅢの武闘家

 次に武闘家。体を使っての闘いを得意とする職業で、レベルが上がるほど「会心の一撃」を繰り出す確率が上がっていきます。戦士に比べてお金はかからず、基本能力は全体的に高いのですが、有効な装備が極度に少ないため、装備が揃った戦士には劣ります。ちから・すばやさが高いため、パーティーの先陣を切って攻撃することが多いのですが、レベルアップは遅くなっています。防御力に難があるので、戦士の代わりに武闘家を入れる場合は勇者が前衛を務める必要があるでしょう。男女とも拳法着を着用しているので女武闘家も露出は低め。チャイナドレスに生足が良かったんじゃ…

DQⅢの魔法使い

 RPGに必ず登場する魔法使いです。多数の魔法を使いこなす職業で、主に攻撃呪文(メラ系・ギラ系・イオ系・ヒャド系)や補助呪文を覚え、成長していくと「メラゾーマ」や「イオナズン」などの強力な攻撃呪文を習得します。MP・すばやさは高い反面、ちから・HPなどは低く、装備できる武器・防具の攻撃力・守備力も低いので、パーティーのしんがりにでも置いて敵の攻撃から守ってやる必要があります。男魔法使いは惚けてないか心配になりそうな老人なのに対し、女魔法使いは若い魔女の姿をしています。しかもマントに隠れていますが衣装はなにげにストラップレス。なのでこれは女魔法使い一択!

DQⅢの僧侶

 同じくRPGに必ず登場する僧侶。回復呪文のエキスパートで、回復・解毒・蘇生の呪文の他、攻撃呪文(バギ系・ザキ系)も覚えます。魔法使いと比べると、比較的多くの武器・防具を装備でき、ある程度打撃戦もこなせるので、僧侶と魔法使いが一緒にパーティーに居たら魔法使いの前に来るのがお約束ですが、やや打たれ弱いのが難点。男女ともほぼ同じコスですが、男僧侶はおっさんなのに対し、女僧侶はうら若い美人なので、これも女僧侶一択でしょう。

DQⅢの商人

 続いてちょっと異色な職業その1の商人。いや職業としてはごく普通なんですが、命懸けの冒険に出るかなという。武器で魔物と戦う能力を身につけた旅の商人という設定で、アイテムの鑑定能力を持ち、戦闘後に余分にお金を拾うこともあります。レベルアップが最も早く、能力も比較的満遍なく伸び、序盤は勇者や戦士とほぼ同等の武器・防具を装備できるため非常に頼りになります。反面、高レベル帯に入ると能力の伸びが鈍化してしまいます。ファーストプレイで選ぶ人は少ないと思いますが、開発側もそこは見越したらしく、商人が必要となるイベント(通称「商人の町」)があるため、束の間ではあってもクリアするまでに必ず一度は連れて歩くことになります。こちらも男女とも似たようなコスですが、男商人はおっさん、女商人は若い娘となっています。でもこちらは男商人一択。

商人の町イベントその1

 「商人の町」イベントというのは、旅の途中で原野に町を作りたいという老人と出逢い、仲間の商人をぜひ欲しいとお願いされてしまうのです。ここでお別れした商人はもうパーティーに復帰することはありません。何もない土地から町を作り上げるというのは商人というよりはディベロッパーじゃないかとも思いますが、商人は大活躍して町を発展させていきます。道具屋ができ、宿屋ができ、劇場、武器防具店と出来て順調に発展する町は、最後には商人の豪邸と牢屋も作られます。

革命を相談する町民たち

 しかし、町の発展偏重の商人の強引な統治へ不満を持つ者が出てくるようになり、一夜にしてクーデター(革命)が起こり、商人は牢屋に幽閉されてしまうことになります。そんな目に遭うならイベントを起こさない方が…とも思えますが、ゲームクリアに絶対必要なアイテムを入手するのどうしても必要なイベントなんです。せめて主人公達が助け出して一緒に逃げればとも思うのですが。だいたい革命の相談をしているのを目撃しているのに昔の仲間に教えないとはなんと鬼畜な(笑)。ね、女の子を送る訳にはいかないでしょう。

囚われの商人

 シナリオ担当の堀井雄二はこのイベントについて“あれはかわいそうなことをしたと思います。本来なら、あの商人は自分たちのパーティーに戻るハズだったんです。ところが、一度パーティーからはずれた商人を覚えておくメモリーがなくなっちゃって、それで結局は置いてきぼりにされちゃったんですね。ボクとしても、助け出してあげたかったんですけど、メモリー不足だけはどうにもなりませんからね。納得してください”と語っています。メモリー不足では仕方が無いですね。なにしろDQⅢは2メガあってもOPを削るくらいに深刻なメモリー不足に喘いでいましたから。なおリメイク版では商人は牢から出されてパーティー復帰も可能になっています。

DQⅢの遊び人

 同じく異色な職業その2の遊び人。江戸町奉行の「遠山の金さん」は自称「遊び人」でしたが、それって職業じゃないでしょう。画像のとおり、自分が遊んでいるのではなく、娯楽施設で働く職業のようで、男遊び人は道化師、女遊び人はバニーガールの格好をしています。うんのよさだけは高いものの、それ以外の全てのステータスが平均を下回っています。また戦闘中にコマンドどおりの行動をせず、自分のターンで眠ったりイタズラしたりでパスしてしまうことがあり、レベルが上がるにつれてその頻度はどんどん高くなり、役立たずになっていきます。ただし我慢して育てると、通常一つしかない「さとりのしょ」が必要な賢者への転職が、遊び人に限っては無条件で可能になります。遊び人はやはりファーストプレイでは選ばない職業ですが、連れて行くならバニーガールしかないでしょう。DQⅢ以降、ドラクエシリーズはやたらバニーガールが登場してくるようになりますが、堀井さんの趣味なんでしょうかね?

DQⅢの賢者

 最後の職業・賢者です。こちらは最初は選択できません。厳しい修行を積んだ者だけがなれる職業で、僧侶・魔法使い両方の呪文を習得します。転職によってのみこの職業になることができ、遊び人以外は、「さとりのしょ」が必要になります。ステータスはバランスよく成長し、装備品は僧侶より豊富ですが、攻撃力の高い武器が少ないため、打撃より呪文の方が強力です。3人賢者を入れたパーティーとか強力そうですが、レベルアップが非常に遅いのが難点です。男女とも似たようなコスですが、女賢者のミニスカ生足が光ります。大人気キャラで、固有の名前はないのに同人エロゲーでは餌食になっていたりします。

Sexial Battle D2

 ゼシカやマーニャと並んで賢者が。隣のロリパンク少女は見慣れませんが、セティアというWii用ソフト「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔」に登場するキャラだそうです。そうだ、このゲームはまだ紹介していない気がするので、DQⅢが終わったらやりましょう、そうしましょう。

ルイーダの酒場

 これら様々な職業の仲間達を登録し、パーティーに入れたり別れたりする場所が、これもDQⅢ以降シリーズでおなじみの「ルイーダの酒場」です。勇者とはいえ弱冠16歳の子が酒場に出入りとはちょっと問題ありな気もしますが、きっと主人公はノンアルコール一筋なんでしょう。ゲーム開始時にはデフォルトで3人のキャラクターが登録されていますが、その組み合わせが戦士・僧侶・魔法使い。つまり制作サイド推奨パーティーは勇者、戦士、僧侶、魔法使いということになるのではないかと。バランスがいいのでファーストプレイでクリアするには最適だと思いますが、女性キャラに囲まれてウハウハなハーレムパーティーを作りたければやはり新規登録は必須でしょう。

リッカの宿屋トリオ

 ちなみに主人のルイーダさん、DQⅨでお姿を現しました。なかなかに美人です。しかもDQⅨではパーティーメンバーにもなって活躍してくれました。なぜか初期職業は盗賊レベル28で、過去は名の知れた冒険者だったとか。全選手入場的には“酒場の仕事はどーしたッ 冒険者の炎未だ消えずッ!!入れるも外すも思いのまま!!ルイーダだ!!!”てな感じでしょうか。ここで言うのもなんですが、DQⅨの終盤はルイーダ、リッカ(魔法使いレベル1)、ロクサーヌ(僧侶レベル1)の「リッカの宿屋」トリオが私のパーティーメンバーでしたっけ。

ダーマ神殿

 シリーズ恒例といえば、転職を司るという、リクナビNEXTのような「ダーマの神殿」もDQⅢで初登場です。いつも「ピチピチギャルに転職したい」とか抜かしている妙なジジイがいるのもお約束。サンスクリット語の「dhárma(ダルマ、ダーマ)」が名前の由来ではないかと思われ、世界地図でいえばチベット付近に所在するので仏教系寺院なのかも知れません。

ダーマの神殿鳥瞰図

 「神殿」というわりに祀っている神については一切言及がなく、メガテンシリーズの「邪教の館」のように、本当のところ宗教とは関わりの無い施設のような気もしますが…実は職業訓練校?でもってルイーダの酒場がハローワークと…

リアルルイーダとリッカ

 長くなったので、続きはまた次回やります。 
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