2017年冬季アニメの感想(その1):elDLIVE/風夏/セイレン

雪崩

 世間は春休み、日差しは麗らかで日脚は伸びる。そんな春真っ盛りな筑波嶺ですが、まだまだ冬が居座る場所はあって、山での雪崩で8人が死亡するという痛ましい事件が栃木県で発生しました。隣県といっても所変われば品変わるですね。

 elDLIVE感想

 さてそうは言っても冬アニメはそろそろ終了時期を迎えています。終了作品から感想を書いていきましょう。まずは「elDLIVE」。

首だけサタンクロスの宙太 

 原作が少年漫画で中学生が主人公ということで、展開も少年漫画そのままでした。どうして深夜アニメなんだと言いたくなりますが、美鈴やニノチカのちょいエロシーンのためだけなのか。

ニノチカとベロニカ 

 いろんな宇宙人が参加している宇宙警察エルドライブは、スターウォーズ的というかコブラ的というか嫌いではないのですが、見てくれ以外の特徴というのが描ききれていなかったような。

Drラヴ 

 主人公宙太とヒロイン美鈴が途中までずっと仲が悪く、また宙太がしばしばネガティブになるのが鬱陶しくて視聴中止にしようかと思ったりもしましたが、美鈴の声を演じるはやみんに罵倒要員のみならずエロ要員まで任せていたので視聴継続していました。

何気にエロいDrラヴ 

 クールにエロいことをするDr.ラヴ登場し、宙太がネガティブ思考から妄想思考に変わったあたりから面白くなり、ベロニカ、ニノチカといった別のエロ要員も登場してきたのでかなり良くなりました。思い起こせば一話でちらっと出ていましたが、けったいな宇宙人よりさっさと登場させて欲しかったです。

悪堕ちニノチカ 

 特にニノチカは洗脳されて悪堕ちしていた時の方が魅力的だったので、美鈴もぜひ悪堕ちして貰いたいです。はやみんの声で邪悪な演技されたらたまらん。

痛めつけられる美鈴 

 最終回で痛めつけられた美鈴が喘ぐような悲鳴を聞かせてくれたのは儲けものでした。はやみんはもっと泣かせたり呻かせたり喘がせたり悪堕ちさせたり闇堕ちさせたりしてやって欲しいです(あくまで演技で)。

首だけサタンクロスのドルー 

 ところで主人公の宙太、既に滅んだ宇宙文明の産物である共生体(モニタリアン)のドルーと共生していることでエルドライブにスカウトされた訳ですが、釘宮理恵の無駄遣いだなあなんて思ったりして。「寄生獣」では平野綾にミギーを演じさせてましたが、かつてのヒロインボイス声優に妙な生き物をやらせるのが流行しているのでしょうか。

サタンクロス 

 このドルー、個人的には「首だけ寄生虫サタンクロス」のように思えたのですが、さらにアップデートされると身体も出来て四本腕四本足になったりして。それじゃまさにサタンクロスだ。色んな宇宙人がいるエルドライブではあまり違和感がないですが、地球に戻れなくなりそう。

昇技トライアングル・ドリーマー 

 そして必殺技は分離しての昇技トライアングル・ドリーマー。まあそれは冗談として、ドルーの存在意義とか、なぜ宙太と共生しているのか、宙太のトラウマとなった竹取山遭難事故の真相や行方不明のままの二人の安否、美鈴が過去に受けたという「タクラマカン計画」の真実など、張られた様々な伏線が全く回収されていないので、これはもう第二期制作必至でしょう。でも見るかどうかはちょっとわかりませんね。

風夏感想 

 続いて「風夏」。こちらも少年漫画原作ですが、小中学生向けのelDLIVEに対して中高生向けでやや対象年齢は高くなっています。

 わけがわからないキュゥべえ

 何気にelDLIVEと被っている部分があり、「風夏」のヒロイン秋月風夏とニノチカはLynn、「elDLIVE」のヒロイン其方美鈴と氷無小雪ははやみんと、両作品でヒロイン争奪戦をやっているかのような。「elDLIVE」だとニノチカの方が好みですが、「風夏」だったらどう見ても小雪の方がいいだろうと思うのですが、容赦なく振る主人公榛名優。キミの選択はわけがわからないよ。

小雪ちゃん

 こんな可愛い子が幼馴染み属性持ちで本気で好きと言っているのに無残に振るとは。確かに両方喰っちまえYO!とは言えないですがね。きっと巻き込まれ属性持ちで、じゃじゃ馬で引きずり回す系の女の子が好きなんでしょうね。

引きずり回し系の風夏 

 で、原作と異なり交通事故で死ぬことはなかった風夏は、原作では果たせなかったファーストライブを成功さえましたが、いきなり脱退を宣言。例えるならば超人血盟軍を結成したキン肉マンソルジャーが一抜けで脱退するかのような。

超人血盟軍だ 

 これで一気にバンドは解散状態に。メンバーはそれぞれ陸上、家の跡継ぎ、他バンド参加などを考え出しますが、ただ一人戻るところが特になかった(笑)優が覚醒して風夏以外のバンドメンバーを呼び戻しました。

風夏を待つメンバー達 

 風夏がバンドを抜けたのは、ソロデビューの契約金に目が眩んだわけではなく、小雪×優の関係を横目で見ながら優と一緒にバンドは出来ないと思ったからですが、実は優の気持ちは自分でも知らないうちに風夏に向いていたという。

ラブラブやんけこの二人 

 一時はいい雰囲気もあった小雪をすげなく振って、もはや俺達の間に障害はないZE!とばかりに風夏に告って元の鞘に戻りましたが、小雪を噛ませ犬にした形になったのはどうもなあ。ま、事故死するよりはいいんでしょうけどね。

滅茶苦茶若い風夏ママン 

 というか、風夏が面会拒否中にしばしば登場した風夏ママン、やたら若くて風夏そっくり(演技はちょっと棒だった気もしますが)。いっそママンをメンバーに加えたらどうかと思いましたが。風夏のママンなら歌もうまい(はず)でしょうし。私はママンでもいけるッッ!!!(何が)

バンド再結成 
バンドでデビューか 

 しかしバンド脱退→再加入は、まあメンバーが納得していれば外野が文句を言うことでもないでしょうけど、ソロデビュー契約の方はそうはいかんでしょう。多額の違約金で丸裸にしてやれやと思いきや、事務所側はあっさり計画をバンドとしてのデビューに変更した模様。はえーな変わり身が(笑)。だったら最初からそういう話にすれば良かったのに。

満面の笑顔の風夏 

 原作と展開が変わったので、正直二期はありえないと思いますが、原作では早すぎる死を迎えた風夏がもし死ななかったら…というIFストーリーだと思えばそれも悪くないでしょうかね。風夏のこの表情を見てしまってはねえ。

ちょっと怖くなった小雪 
コユキ闇堕ちはいいぞ!!

 小雪の方は、原作どおりウサギの着ぐるみ姿の覆面バンド・ラビッツのボーカルとなったようですが、これはアイドルとしての歌唱が優への片想いの気持ちを歌ってきたので吹っ切るためなんでしょうか。ちょっと表情が怖くなった気がしますが…風夏のバンドに立ちはだかったりして。小雪闇堕ちはいいぞ!!

セイレン三人娘 

 お次は「セイレン」。原作はない…というか、かのギャルゲーの名作「アマガミ」の後継作ですね。まだゲーム化という話は聞いていませんが、制服も同じで。アマガミキャラの妹弟も登場して懐かしい気がします。1クールということでヒロインは3人しか登場しませんでしたが、やはり三人ではちょっと寂しいですね。

清廉さがない常木燿  

 セイレンの意味は“清廉”…どこがじゃ!?と言いたくなった冒頭の常木燿編でしたが、その後宮前透編、桃乃今日子編と続くに従って少しは清廉になっていった…のか?まあ常木さんがインパクトありまくりだったから。

オタサーの姫宮前透 

 一番清廉だったのは宮前透だったような。上級生でスタイルもルックスもいいのに色気に関心が向いておらずゲームに夢中だったり、男子を友達としてしか見なかったり。“オタサーの姫“的というか。

またも破れた常木さん 

 最終話でミスサンタコンテストで優勝し、またも常木燿の野望を阻止していたのには笑いました。常木さんの敗因はサンタコンテストなのにトナカイで出場したことか。

ちょいロリな今日子 

 見た目には一番“清廉”風な桃乃今日子ですが、主人公と幼馴染みでドジっ娘と、「アマガミ」でいえば明らかに“梨穂子はかわいいなあ!”でおなじみの「桜井梨穂子」のポジションにいながら、実態としてそれほど清廉ではなかったような。まあ梨穂子の愛は底なしに深かったから比較しては可哀想なのかも知れませんが。

メイド風今日子 

 確かにルックス的には今日子が一番好きですけどね。梨穂子ほどストレートかつシンプルにいけないとことは何なんでしょうね。幼馴染みだからといって甘く見るなよちゃんと口説けよということか。

いつもの先輩達 
ターバンのガキ 

 家庭科部に入部し、そこに“いつもの先輩コンビ”がいるというあたりも完全に梨穂子ポジション。この人達は「キミキス」にも出てたし、時空を超えて出現する「北斗の拳イチゴ味」の「ターバンのガキ」のような存在なのかも知れません。悪い人達じゃないんですが。でも名前はだいぶ変わったな。

正一と透 
10年後の今日子 

 一応三人共にラストに“その後”が描かれていましたが、常木燿だけ「再会してさあこれから」という所で終わっていたのに対し、宮前透と桃乃今日子は結婚してママンそっくりの娘もいるという幸せ一家状態で終わっていました。この差はなんでしょうか。常木燿のCVである佐倉綾音が番宣ラジオで「私もあっちが良かった-!」と言っていましたが、私もそう思います。常木さんはさあ…ルックスは一番いいんだけど性格的に妻って感じじゃないんですよね。

やたらグラマーな真詩 

 本来なら「アマガミ」のように6人ヒロインがいたそうですが、落選したのは上崎真詩(まこと)、三条るいせ、桧山水羽(みう)でした。上崎真詩は「アマガミ」の上崎裡沙の妹でしたが、姉が隠れキャラという出自が裏目に出たか(笑)。姉とは違って見事なトランジスターグラマーぶりだったので捨てがたいのですが。

三条るいせ 
目元に隈があるるいせ 

 三条るいせは風紀委員長で登場は仇役という感じになってしまいましたが、もしや七咲郁夫が片想いしていたのってこの人なのか?いつも目に隈ができていてちょっとコワい。

三条りん 
カイオウに迫られるリン 

 妹のりんちゃんがやたら可愛い。将来ごつくて狂暴なヤツから「俺の子を産め!」とかド外道な迫られ方をしないで欲しいですね。

桧山水羽 

 桧山水羽は転校生にして水泳部。水泳部ということは「アマガミ」一番人気ヒロイン七咲逢の系譜かッ!?水泳部には塚原先輩というシブい名バイプレイヤーもいたし、出さない手はないという気もしましたが、女子高から不登校になって転校してくるという展開が四話では描ききれなかったものか。常木燿編でキレまくっていた印象があるので、なんとなく印象悪かったのですが、今日子編でいきなり転校してきていたのでびっくりでした。

小学生時代の郁夫 
クールキャラ郁夫 

 七咲逢といえば、弟の郁夫が似たような雰囲気になっていて驚きましたね。あのいたずらっ子の小学生がねえ…やはり姉弟なんだなあと、親戚みたいな気持ちになってしまいますね。

我がラブリー 

 残念だったのは、我が愛しの“ラブリー”森島はるかの後継者がいなかったこと。ルックス的には常木燿が一番近いのですが、性格が…。森島先輩はビッチじゃないし、ビッチ風でもないんじゃ。男にはもてまくっていたけど。

だんだん甘くなるセイレン 

 「クズの本懐」と比較すると、あっちが女子の妄想なのに対して「セイレン」は男子の妄想という展開。正直セイレンの方が頭悪いけど、お馬鹿なところがいいんですよね。だんだん展開が甘くなるあたりもグーでした。「アマガミ」を見ているか見ていないかで評価が変わる作品だと思いますが、私は大好きでした。
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記憶に残る一言(その84):パケ裏のセリフ(魔法少女アイ参)

花冷え20170325

 桜が開花してもうすぐ4月だというのになんか薄ら寒いですね。これも花冷えというやつなんでしょうか。でもこの言葉は4月に使いたいものですね。世間では小中高の皆さんが春休みに突入のことでしょう。短いけど、宿題がないのがいいですよね。それにくらべて大学の春休みは夏休み並みに長かったなあ。

魔法少女アイ参 

 本日は記憶に残る一言です。今回はわりと汎用性の高いのを紹介しましょう。18禁PC用ゲーム「魔法少女アイ参」のパッケージ裏のセリフです。タイトルどおり、「魔法少女アイ」シリーズの第三弾に当たります。

魔法少女アイ壱plus弐 

 「魔法少女アイ1」は2001年6月22日にcolorsから発売されました。ダークな雰囲気の中で、謎の妖魔「ゆらぎ」と異世界からやってきた魔法少女の戦いを描いた作品で、非常にくせのあるキャラデザインのほか、魔法少女といいながら基本物理で戦ってたり、ハードの触手陵辱がこれでもかと出てきたりと非常にユニークな作品でした。

魔法少女アイ2 

 2002年9月27日には続編の「魔法少女アイ2」が発売され、3年後の世界が描かれました。新キャラが登場したほか、ダークな雰囲気とハードな触手凌辱シーンはそのままながら、コミカルなシーンが多くなりました。私がプレイしたのは「魔法少女アイDVD壱plus弐」というセットものでした。これは2003年12月26日発売で、内容については2012年7月7日の当ブログ記事に記載しております(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-58.html)。

加賀野愛 

 ま、ここまでは良かったんですよ。くせのある絵柄は好き嫌いが激しかったかも知れませんが、「魔法少女が戦いに負けて凌辱される」という、現在の魔法少女凌辱系エロゲーの始祖とも言われる作品として後発作品に大きな影響与え、セールス的にも成功した作品でした。

魔法少女リン

 そして「2」では、異世界での話など、秘密が明らかになったことがある一方で、「ゆらぎ」については謎が増え、ストーリー的にもこれから一体どうなるんだ!?というところで尻切れトンボ的に終わっていたので、続編を求めるファンの声も強かったのですが…発売元のcolorsは、2006年には実質的に解散状態となってしまったのでした。

メグ 

 ところがこの人気シリーズを絶やすのは惜しいと考えられたのか、「MS-Pictures」 が版権とスタッフの一部を正式に引き継ぎ、2008年に「魔法少女アイ参」 の発売告知がなされました。ファンは、あのアイにまた会えると、首を長くして発売を待っていたのですが… 

ごらんの有様だよアイその2 

 2008年12月19日に発売された「魔法少女アイ参」は、とんでもない作品として姿を現しました。

テキストだけで画面真っ黒 

● エロシーンが真っ黒(CGがない)
 エロゲーには、シナリオ重視のためエロシーンが控えめな作品も存在することはしますが、凌辱モノである「魔法少女アイ」では、その価値はやはりエロCGにあるといえるでしょう。テキスト自体にはエロ描写があるのですが、それに追随すべきCGが全く表示されませんでした。

嘆きのアイ 

● 事前情報では公称1.5GB、しかし実際は500MB
 近年エロゲーは大容量化が進んでいますが、サイズを水増して発表することは割とあるようです。それでも9240円というフルプライスなら、1.5GBはないと合格とはいえず、1GB未満はありえません。なのに500MBしかなかっという。

ごらんの有様だよアイ 

● 物語が体験版並に短く、投げっぱなしな終わり方
 シナリオライターが自らのサイトで、自分が書いた分が削られていることを公言し、製作過程に致命的なトラブルが存在したことをうかがわせます。 

メーカーのおわび 

 フライングゲットした勇者達から悲惨な報告が続く中、誰かがパケ裏の「ごらんの有様だよ」というセリフに注目し、掲載しました。本来は触手に陵辱される美少女達の画像を背景に「ごらんの有様だよ」と表現していたのですが、「これは自虐ネタじゃないのか!?」ということで注目を集め、名言として後世に語り継がれることになってしまったのでした。

魔法少女アイ参パケ裏 

 衝撃は業界にも広がり、買い取り価格は暴落し、買い取りを拒否する店舗も出ました。その後、公式サイトでは、パッチ (修正ファイル) を無料配布するとの告知がでましたが、翌年2月29日に発送されたそれの中身は84.9MBしかなく、製品版と合わせても600MB程度しかありませんでした。まさに「ごらんの有様だよ」パート2。「魔法少女アイ参」ならぬ「魔法少女アイ惨」ではないかとの声も。

ごらんの有様だよ 

 いわゆる「ゆっくりしていってね!!!」のアスキーアートを転用し、メインキャラであるアイとリンによる「ごらんの有様だよ!!!」AAが作られ、さらに人気を博すことになってしまいました。なお「魔法少女アイ参」は、年末も押し詰まっての発売ながら、あまりの地雷っぷりに、並み居る強豪を押しのけ、エロゲー版クソゲーオブザイヤー2008大賞を受賞してしまったのでした。

ごらんの有様だよ!!! 

 こうして魔法少女陵辱ものの始祖とも言える「魔法少女アイ」シリーズは見事に大爆死し、歴史の闇に消えていき、今では「ごらんお有様だよ」の元ネタとしての存在価値しかないのでした。なお、「ごらんの有様だよ」と言ったのは前作の敵であるシンかと思いきや、新キャラの九十九院ユキなんだそうです。買わなかった私にはどういう活躍をするキャラなのかも定かではありませんが。

ごらんの有様だよTシャツ

この人が九十九院ユキ。退魔師を受け継ぐ家系に生まれた女性。自らにも退魔の能力があるということですが、そんなんでゆらぎに勝てたら魔法少女はいらんので、きっとこの人も酷い目に遭うんじゃ…

九十九院ユキ 

視聴予定の2017年春季(その2):史上最多の10本エントリーになりました

春分の日ですよ

 春たけなわの春分です。「暑さ寒さも彼岸まで」で有名な(?)お彼岸の中日ということもあって、うららかな季節になってきましたね。花が咲き乱れるのは結構なんですが、虫のヤローも出てきますね。そして戦場でのミノフスキー粒子ばりに濃い花粉。花粉症はそんなにひどくはないのですが、そうはいっても目がかゆくなってくしゃみが止まらなくなりますね。

ソード・オラトリオ 

 さて昨日に引き続き視聴予定の2017年春季アニメの紹介を続けましょう。まずは「ソード・オラトリオ」。ラノベ原作の「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の外伝です。素直に「ダンまち」の二期を作るという訳にはいかなかったのか。



 【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン。最強と名高い女剣士は今日も仲間たちと共に、広大な地下迷宮『ダンジョン』へと繰り出していく。様々な謎と脅威が襲いかかる深層域で、アイズが風を呼び、迷宮の闇へと一閃を刻む!迷宮都市オラリオの地で、それぞれの物語が今、鮮烈に交差する!これは、強さを求め続ける少女と、その眷族の物語。

ソード・オラトリオその2 

 本編は弱小(或いは発展途上)のヘスティア・ファミリアが中心となっていましたが、外伝はその強さで有名なロキ・ファミリアが中心となっています。ヘスティアとかもう一度見たいのですが、出てくるんでしょうか。仕方がないことですが、種田梨沙が演じていたキャラのCVが変更されているのが悲しいです。

つぐもも 

 「つぐもも」。マンガ原作。付喪神のお話です。付喪神も妖怪の一種といえますが、長い年月を経た道具などに精霊(霊魂)などが宿ったもので、百年経つと付喪神となるそうです。妖怪達が深夜に徘徊する百鬼夜行にも付喪神らしい姿の妖怪が描かれています。

百鬼夜行図 
つぐももその2
 
 ごく平凡な少年・加賀見かずやは、ある日突然現れた着物姿の美少女、桐葉と出会う。初めて出会ったはずのかずやに「久しいのう」と声をかける桐葉。はたしてその正体は、かずやが亡き母の形見として、片時も離さず持ち歩いていた「帯」の付喪神だった……。



 本作では付喪神にもバリエーションがあるという設定になっており、タイトルの「つぐもも」は通常の付喪神で、その他、世界の歪みから出現する「すそ」や、「すそ」を材料に持ち主の願望から生まれる「あまそぎ」というのがいるようです。器物が百年で付喪神になるのなら、骨董品はえらいことになってしまいますね。

ひなこのーと 

 「ひなこのーと」。これもマンガ原作。キャラが可愛いほか、M・A・O、小倉唯、高野麻里佳など可愛い声優が揃っているので見なければ。天使声優・小倉唯と聞いては放っておけませんぜダンナ。あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~的な作品だといいな。「ごちうさ」枠ってヤツですよ。



 人と接するのが苦手だけれど動物に好かれるため、田舎で“かかし”として働いていた主人公の高校生・ひな子が、個性的なキャラクターたちと演劇に取り組む演劇コメディ。



 かかしとして働くってなんじゃそりゃ(笑)。演劇部に入って自分を変えようとしたものの、肝心な演劇部は廃部になってしまっているらしいです。でも演劇コメディと名乗っているので再建するなり自主的活動をしたりするんでしょうね。

ひなこのーとその2 

 「覆面系ノイズ」。少女マンガ原作。実写映画化もキマッテイルそうですが、まずはアニメから先行放映。同様のスタイルには「ハルチカ」がありますが、ヒロイン穂村千夏に橋本環奈を起用にもかかわらず大爆死したとか。それでも私は好きだチカちゃん。


 
 歌が大好きな少女ニノは、幼馴染で初恋の相手モモと、作曲が得意な少年ユズ、それぞれと幼いころに離れ離れになってしまう。「いつの日か、歌声を目印にニノを見つけ出す……」2人と交わした約束を胸に、信じて歌い続けてきたニノ。高校入学の日、彼女たちの運命は音となり、唐突に鳴りはじめた……!「ぼくたちは ほんとのこころを かくしてる」

覆面系ノイズ 

 正直、絵柄も内容も好みではないのです。では何故見るとかと言えば…そう、「はやみん枠」です。というか、春季アニメに早見沙織が全然登場していないのはどういうことだ!冬季は結構出てたのに。なので主人公をはやみんが演じる本作を見ないといけません。番宣ラジオもはやみんがやるのでこっちも聞きます。

覆面系ノイズその2 

 最後は「フレームアームズ・ガール」。コトブキヤが展開中の人気プラモデルシリーズを原作とする異色の作品です。

フレームアームズ・ガール 

 ある日の早朝、普通の女子高校生あおの元に届けられた謎の小包。開けるとそこにはフレームアームズ・ガールと呼ばれる完全自律型の小型ロボット『轟雷』が入っていた。おもちゃだ!プラモデルだ!しかし轟雷はただのフレームアームズ・ガールではなかった。通常の人工知能以上に高度な、人格を有する人工自我、AS(アーティフィシャル・セルフ)を搭載した最新型の試作機だったのだ。しかも轟雷を起動できたのは世界中であおたった一人。バトルデータを収集し、感情を学んでいく「フレームアームズ・ガール・轟雷」。フレームアームズ・ガールの知識0(ゼロ)の「少女・あお」。かくして、あおと轟雷、少女とフレームアームズ・ガールの奇妙で楽しい、きゃっきゃうふふな日常がスタートする!



 もはや中堅にして人妻の日笠陽子が主演。しかしひよっち、本当に器用で達者ですね。幼女からBBA年上の淑女まで自由自在に演じ分けます。そんなひよっちに敬意を表して見ることにしました。

フレームアームズ・ガールその2 

 「機動天使エンジェリック・レイヤー」或いは「プラレス三四郎」(古い!)的肉弾戦闘作品かと思いきや、PV外装武器をガンガン撃ちまくっているので、コンセプトとしてはMS少女が戦っているという感じでしょうか。Wikipediaを見ると元ネタの「フレームアームズ」には「電脳戦機バーチャロン」的な色彩もあるようですが、フレームアームズを女の子に擬人化したものが「フレームアームズ・ガール」なので、殺伐とした感じにはらないでしょう。“きゃっきゃうふふな日常”と言うておりますし。

MS少女(ガンダムマーク2) 

 うぉう!何と10作品ですよ。また毎週日曜日はスーパーアニメタイムになってしまいまそう。さらに今回選ばなかった作品からも「けものフレンズ」のように評判を聞きつけて(或いは杉田智和の評価を聞いて)視聴する作品もあるかも知れません。視聴打ち切りはシビアに見ていきましょう。あと「こっちの作品の方が面白い」的な情報があったらぜひご教示下さいませ。

2017年春季アニメ一覧その2 

視聴予定の2017年春季アニメ(その1):来季もたんと視聴しそうな予感です

2017年春季アニメ一覧

 2017年冬季アニメも軒並み10話を終了し、そろそろ終わりも見えてきました。本当に1クールって短いですね。というわけでそろそろ来月から始まる春季アニメから視聴する作品を見繕わなければなりません。来季もまた候補が沢山あるんですよこれが。まあいつものように独断と偏見でセレクトしてみました。並びはあいうえお順です。

エロマンガ先生 

 まず「エロマンガ先生」。エロが嫌いな男がいるかしら?下ネタ系は必ず視聴してきておりますのでタイトルで決定。ラノベ原作です、作者は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の伏見つかさなのでさらに期待大です。



 高校生兼ラノベ作家の和泉マサムネには、引きこもりの妹がいる。和泉紗霧。一年前に妹になった彼女は、全く部屋から出てこない。そんなある日、衝撃の事実がマサムネを襲う。彼の小説のイラストを描いてくれている イラストレーター『エロマンガ先生』、その正体がなんと妹の紗霧だったのだ! 一つ屋根の下でずっと引きこもっている可愛い妹が、いかがわしいPNで、えっちなイラストを描いていたなんて!?

エロマンガ先生その2 

 そういえばエロマンガ島という嘘のような島が南太平洋にありますね。「エロマンゴ島」「イロマンゴ島」とも表記されるそうですが、もっとヤバいわ!

エロマンガ島 

 19世紀にも宣教師を殺して食べていたという凄いところですが、白人がもたらした伝染病、略奪、オーストラリア開拓のための奴隷狩りによって人口が激減して島の社会は崩壊し、伝統文化などはほとんど残っていないということです名前とは裏腹に過酷な歴史が…

19世紀のエロマンガ島

 「クロックワーク・プラネット」。これもラノベ原作です。



 ――唐突だが。世界はとっくに滅亡している。1000年前に一度滅んだ地球を「Y」と名乗る伝説の時計技師が時計仕掛けで再構築した世界。落ちこぼれの高校生・見浦ナオトは、「Y」が残した自動人形(オートマタ)のリューズ、そして天才時計技師の少女・マリーと出逢う。彼らの能力が噛み合う時、運命の歯車は回り出す。破綻と延命を繰り返し、崩壊寸前の地球(「クロックワーク・プラネット」)を修復するクロックパンク・ファンタジー!

クロックワーク・プラネット 

 ヒロイン格のリューズのCV・加隈亜衣の声が丹下桜っぽくていいですね。杉田智和の「アニゲラ!ディドゥーン!!!」にゲスト出演していたのを聞いてファンになりました。最近杉田智和の影響受けすぎだなぁ。

クロックワーク・プラネットその2 

 リューズというと「銀河鉄道999」に登場したリューズを思い出します。テレビアニメ版にも映画版にも登場(設定が異なる)しましたが、映画版の方が美人だったので画像はそっちで。時間を操るというチートな能力の持ち主でした。

映画版のリューズ 

 「サクラクエスト」。P.A.WORKSによるオリジナルTVアニメ作品で、「花咲くいろは」「SHIROBAKO」に続く「お仕事シリーズ」の第3弾。これはいやが上にも期待が高まろうというものです。でも「グラスリップ」だけは、「グラスリップ」だけは嫌ぁ!!



 主人公、木春由乃は、田舎から上京し短大の卒業を間近に控えた、いわゆる普通の20歳の女の子。東京には何でもあって、きっと特別な何かになれるのではないかと夢みて、30社以上の面接を受けるも、未だに内定はない。銀行の残高は920円。このままでは、田舎帰って普通のおばさんになってしまう…と葛藤していたそんなある日、以前、一度だけ働いたことがある派遣事務所から、「地域の町おこしの一環で国王をやってほしい」との依頼がある。よくわからないが軽い気持ちで依頼先の間野山市に向かうことにした。一時的に日本中でブームになるも、バブル崩壊に合わせて今ではほとんど見ることの無くなったミニ独立国。間野山市は、今なおミニ独立国を続けている、廃れて残念な残念観光地だった。そんなこんなで、由乃の“普通じゃない”お仕事生活がはじまった。

サクラクエスト 

 キャラデザインが「お仕事シリーズ」の人なので絵柄は安心。しかし…ということは2クールやるんでしょうかね。まあ面白いならいいんですが。

サクラクエストその2 

 「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」。ちょっと前に話題になったLINE乗っ取り詐欺みたいなタイトルが面白いので、それだけで決定。



 地上を正体不明の怪物である〈獣〉たちに蹂躙され、人間を含む多くの種族が滅ぼされた後の世界。かろうじて生き残った種族は地上を離れ、浮遊大陸群(レグル・エレ)と呼ばれる空飛ぶ群島の上に暮らしていた。500年後の空の上で目覚めたヴィレム・クメシュは、守りたかったものを守れず、それどころか自分一人だけが生き残ってしまった絶望から世捨て人のような生活を送っていたが、思いもよらず始めた兵器管理の仕事の中で、ある少女たちと出会う。

終末なにしてますか? 

 絵柄が好みなのと、クトリという女の子が涙を流しているのにムネキュンでした。泣いている女の子には弱いんですよ。
 
泣いてる女の子には弱い 

 「正解するカド」。東映アニメーションが手がける初のCGアニメーションによるオリジナルTVアニメです。オリジナルってのは先が知られていないのがいいのですが、外すと酷い出来ということもありますね。

 

 真道幸路朗は、外務省に勤務する凄腕の交渉官。羽田空港で真道が乗った旅客機が離陸準備に入った時、空から謎の巨大立方体が現れる。“それ”は急速に巨大化し、252人の乗った旅客機を飲み込んでしまう。巨大立方体の名は「カド」。カドより姿を現した、謎の存在・ヤハクィザシュニナは人類との接触を試みようとする。カドに取り込まれた真道は、ヤハクィザシュニナと人類の間の仲介役を引き受けることになる。一方、日本政府も国際交渉官の徭沙羅花を代表として現場へ送り込む。ヤハクィザシュニナとは何者か。そして彼の狙いは何か。

正解するカド 

 凄腕の外交官って表現が陳腐で笑えますね。それにしてもPVが実写ってどういうことなんでしょう。気合い入っているということですか。それにしてもでかいなあ、カド。新型のモノリスとか。もう5本ですが、まだまだあるので残りは明日紹介します。

正解するカドその2 

森崎書店の日々:古書店街を舞台とした女性の成長物語

オオイヌフグリ
ホトケノザ 

 梅は咲いたか桜はまだかいなと上の方ばかり見て足元がお留守だった間に、枯れ野でオオイヌフグリやらホトケノザやらが咲き乱れるようになっていました。ぼけっとしている間にも季節はどんどん移ろっていくものなんですね。

森崎書店の日々 

 本日は八木沢里志の「森崎書店の日々」を紹介しましょう。八木沢里志の作品は初めて読みました。

八木沢里志 

 八木沢里志は1977年生まれで千葉県出身。日本大学芸術学部卒業。2008年に「森崎書店の日々」で第3回「ちよだ文学賞」を受賞し、作家デビューしました。「ちよだ文学賞」は2006年から実施されている千代田区主催の文学賞で、読売新聞社が共催し、小学館が後援しています。テーマやジャンルは問われません、千代田区主催ということで、千代田区ゆかりの人物や千代田区の名所・旧跡、歴史などを題材にした作品が歓迎される傾向があります。

古書店街 

 「森崎書店の日々」は、千代田区の神田神保町が舞台となっているので、まさにこの文学賞に歓迎される作品だったといえるでしょう。2010年9月12日に小学館文庫から文庫版が刊行されています。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

三浦貴子 

 貴子は交際して一年の英明から、突然、他の女性と結婚すると告げられ、失意のどん底に陥る。職場恋愛であったために、会社も辞めることに。恋人と仕事を一遍に失った貴子のところに、本の街・神保町で、古書店を経営する叔父のサトルから電話が入る。飄々とした叔父を苦手としていた貴子だったが、「店に住み込んで、仕事を手伝って欲しい」という申し出に、自然、足は神保町に向いていた。古書店街を舞台に、一人の女性の成長をユーモラスかつペーソス溢れる筆致で描く。「第三回ちよだ文学賞」大賞受賞作品。書き下ろし続編小説「桃子さんの帰還」も収録。 

古本まつり 

 「森崎書店の日々」は100ページ足らずの中編で、受賞後第一作で続編でもある「桃子さんの帰還」と合わせて文庫本となっています。

貴子とサトル 

 貴子は九州出身の25歳。笑顔が素敵なスポーツマンである同僚の英明と1年間ラブラブ恋人ライフを送ってきましたが、いきなり「俺、結婚するんだ」とぶちかまされます。相手はやはり同僚である清楚美人の村野さんで、なんと2年半前から交際しているとか。つまり二股で、しかも貴子は浮気の相手ないし愛人の立場だったという。

サトル叔父 

 1年間ずっとデートとお食事だけの清い関係という訳もなく、肉体関係(生々しいな)もあったことでしょう。それなのにあんまりな告白。ぶち切れて酒をぶっかけるなりボトルでぶん殴りするなりすれば良かったのですが、唖然としたまま別れてしまう貴子。失恋のショックは影道・鳳閣拳のごとく後から押し寄せてきました。何事も無かったかのように接してくる英明。そして何にも知らずに微笑んでいる村野さんと毎日顔を合わせることに心が耐えられなくなり、辞職して泣き暮らす毎日に。

影道奥義中の秘拳 

 余談ですが鳳閣拳、車田正美の「リングにかけろ」に登場したおそよボクシングの概念を超越した秘拳です。というかボクシングのルールでは意味がない(汗)。日本ボクシング界の影の存在である影道(シャドウ)。その総帥はスーパースターである天才ボクサー剣崎順の双子の弟である影道殉。実力は剣崎と同等ですが、組織の長であるせいか、人格的にはかなり上。
影道殉 

 その影道殉の奥義中の秘拳が鳳閣拳。それは撃たれた直後は全くダメージを受けませんが、時間が経過すると相手の心臓を破裂させて殺してしまうというまさに必殺拳で、通常の試合では使うことができないという。なんのために開発されたのか不明で、原理も全く不明ですが、こんな妙なブローを開発していたから日本ボクシング界から追放されたんじゃなかろうか。

影道鳳閣拳 

 失恋したことは九州のママンにだけは伝えていた貴子。そのママンから連絡が行ったらしく、神保町で古本屋・森崎書店を経営する叔父のサトルからコンタクトが。古本屋を手伝って欲しいと言われ、かび臭い(実際には古本の匂いですが)に引っ越すことになりました。

サブさん 

 あまりに深い精神的ダメージより、当初はひたすら眠るばかりの貴子。彼女ほどのもの凄い失恋はしたことがありませんが、精神的疲労が深いととにかく寝たくなるというのはわかります。ずいぶん昔ですが、半年くらいろくな休みもなく残業漬けの生活を送ったことがあったのですが、休めるようになったら、とにかく寝まくりました。冬で寒かったということもありましたが、本当に他にやりたいこともなく、眠くてベッドから出られないという。軽く鬱も入っていたかも知れません。まあ私のことはどうでもいいです。

喫茶店すぼうるのマスター 

 しかしある日、サトル叔父に誘われて雰囲気のいい喫茶店で美味しい珈琲を飲んだことで彼女の惰眠の日々は終わり、山ほどある本を読んだり、神保町界隈を散策したりするようになります。古本まつりに参加したり、喫茶店のキッチン担当の青年の片想いを応援したりしているうちに徐々に心の傷が癒えていく貴子。しかし、英明から連絡がきたことで再び沈んでいきます。

人は見た目が9割 

 この英明の罪悪感のなさぶりは気持ち悪いほどです。サイコパスとかなんじゃないか。二股かけて一方を振る。ここまではかろうじて判るのですが、その後も遊ぼう(おそらく性的な意味で)と誘ってくるという。「人は見た目が9割」なんて本もありますし、一見イケメンの英明に惹かれるのは仕方が無いのですが、付き合っているうちにその本性がわからないものなのか。

トモコと貴子 

 貴子の苦悩に気付いたサトル叔父は、英明と対決するべきだと貴子をけしかけ、夜更けに雨の中一緒に英明のマンションに行き、対決します。といっても大立ち回りとかはないのですが、お人好しが故に別れ際に言えなかった決別の言葉を浴びせることに成功する貴子。

本を読む貴子 

 実はこの時、部屋の中には村野さんがいたのでした。直後に英明を問い詰め、二股をかけていたことを知り、結婚を白紙にすることになりました。英明ざまあ!というか女の子が二人も引っかかってるんじゃない。まあ結婚前に気づけて良かったですよ。結婚してから判明したらいろいろ大変ですからね。

森崎書店 

 こうして人生の休暇を終え、貴子は新たな自分の人生を生きるため、森崎書店を旅立つことになります。初夏から早春までという1年足らずの日々でしたが、神保町に住んで読書三昧の日々を送るなんて、昔の私なら羨ましすぎる生活ですよ。今ではPCがないとダメになっちゃいましたけどNE!

貴子とトモコその2 

 そして「桃子さんの帰還」は1年半あとの物語。貴子も27歳ですよ。もはやアラサー。桃子というのはサトル叔父の嫁さんでしたが、5年前に「探さないでください」という書き置きだけ残して失踪してしまったのでした。それがいきなり戻ってきたという。

本を物色する貴子 

 貴子のことでは雄々しいところも見せたサトル叔父ですが、自分自身のことについてはてんでダメダメ。貴子に桃子の真意を探って欲しいとお願いします。自分の妻なんだから自分で聞けよと思いつつ、「森崎書店の日々」の恩もあり、渋々引き受ける貴子。

 しかし桃子の海千山千ぶりに翻弄され、ろくに話も聞けない貴子。逆においしい手料理の数々に胃袋をつかまれて籠絡されたりして。ある日、桃子から二人で奥多摩に旅行に行こうと誘われた貴子は、その旅行の中で桃子の真意を知ることになります。

象は忘れない 

 アガサ・クリスティは「過去の罪は長い影を引く」というモチーフをその作品の中でしばしば使いましたが、まさに桃子の過去が様々な影響を及ぼしていたのでした。「認めたくないものだな…自分自身の、若さ故の過ちというものを」(byシャア・アズナブル)。ですが、過ちを犯さない人間というのもいません。皆、過ちの中から教訓を導き出して今後に生かそうとするんだ。

電話する貴子 

 旅行後、桃子は再び失踪しますが、今度は貴子がサトル叔父を叱咤し、桃子が行ったはずの「心当たり」に行かせます。桃子が本当に戻ってくるのはさらに1年後ということになりますが、貴子にも新たの恋の予感があり、サトルも恋女房を取り戻し、まずはハッピーエンドで終了です。

映画版森崎書店の日々 

 本作は映画化され、2010年10月23日に公開されています。貴子役はファッションモデルでもある菊池亜希子が演じました。サトル叔父は内藤剛志。個人的には貴子はイメージより背が高すぎるし美人過ぎ、サトルはイメージより強そうな気がしますが、まあ悪くはないでしょう。「桃子さんの帰還」は入っていないので桃子は登場しませんが、喫茶店「すぼうる」でアルバイトする大学院生トモちゃんは田中麗奈。これもちょっと美人すぐる(笑)。

菊池亜希子のメッセージ 

 古書店街の古本屋が舞台となっていますが、本がテーマという訳ではないので本の“推し”はあんまり強くありません。貴子は本漬けになるが今回が初めてという状態だし、サトル叔父とか周囲の人は本好きだけどそんなにゴリゴリではないし。だから本にあまり興味のない人でもさくさく読めると思います。貴子が年齢のわりに幼い感じがするのは読書量が足りないせいだったのか、なんて思ったりもしますが、“耳年増”というのも可愛いものではないし、見聞と実体験はやはり別物ですからね。読後感も爽やかでいいです。

あの森崎と違う 

 ちなみに“森崎”というと某ざるキーパーを思い出しますが、スポーツ色は一切なし。クズ野郎・英明はラガーマンだったようですが、どのスポーツでもクズがいない、或いはクズばかりということはないでしょうから、英明がサッカーをやってたら大丈夫だったということはないでしょうな。それにしても“SGGK(スーパーグレートゴールキーパー”から“SGGK(スーパー頑張りゴールキーパー)”って呼ばれるのはディスっているとしか思えませんね。ピコ太郎のPPAPは実はSGGKにヒントを得たとかね。そんな馬鹿な(笑)。

SGGK森崎 

銀行総務特命:「花咲舞が黙ってない」の原作でもある連作短編

カエサル暗殺

 今日は冬が戻ってきたかのように寒い一日でした。雪との予報もあったので、なごり雪になるかと思いましたが、冷たい雨でした。紀元前44年の今日、ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が腹心だったブルトゥス(ブルータス)らに暗殺されたそうです。「ブルータス、お前もか!」ですね。きっと飼い犬のゴールデン・レトリバーが赤ちゃんをかみ殺した時、周りの人達は同じような気持ちになったことでしょうね。

銀行総務特命 

 本日は池井戸潤の「銀行総務特命」を紹介しましょう。今や人気作家の池井戸潤ですが、「銀行総務特命」が講談社から刊行されたのは2002年8月。1998年のデビューから4年という初期の作品にあたります。講談社文庫版の刊行は2005年8月。

特命係長只野仁 

 “特命”なんて聞くと、窓際族の役目(つまり特に何の仕事もない)という場合と、本当に重要な任務に衝く場合と両極端な印象があります。言うなれば「特命係長只野仁」の昼の顔と夜の顔ぐらい違うという。しかし本書の銀行の特命は後者、つまり重要任務を任されているようです。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

旧版銀行総務特命 

 帝都銀行で唯一、行内の不祥事処理を任された指宿修平。顧客名簿流出、現役行員のAV出演疑惑、幹部の裏金づくり…スキャンダルに事欠かない伏魔殿を指宿は奔走する。腐敗した組織が、ある罠を用意しているとも知らずに―「総務特命担当者」の運命はいかに!?意外な仕掛けに唸らされる傑作ミステリー。 

銀行総務特命新版 

 「銀行特命総務」は、講談社の「週刊現代」に2001年11月17日号から2002年6月15日号まで連載されたもので、池井戸潤にとっては初の週刊誌連載だったようです。帝都銀行で副頭取直々に任命されて不祥事処理を任された総務部調査役の指宿(いぶすき)修平。

調査役のポジション 

 調査役とはなんじゃらほいと思いますが、銀行では各行である程度相違はあるようですが、だいたい本店で係長から課長の間あたりに位置する中堅の役職のようです。支店では支店長代理(或いは課長代理)あたりに相当でしょうか。支店長代理って、副支店長と混同しそうですが、課長より下なんですね。

 本書には8編の短編が収録されており、顧客名簿流出、現役行員のAV出演疑惑、幹部の裏金づくりといったスキャンダルが次々発生します。銀行は伏魔殿か!そして解決に向け奔走する指宿。一編50ページくらいなんですが、誘拐、殺人未遂といった凶悪な事件まで発生しており、いくら特命でも単独では手に余りますが、そういう場合はさすがに警察が登場して協力して解決というはこびになっています。

銀行員AVその1 

 印象に残るのは第三話「官能銀行」。これは現役女子銀行員がAVに出演するというスキャンダルを描いたものですが、「官能銀行」というのはそのAVのタイトルです。指宿はモザイクに隠された彼女の正体を探るということの他に、何が彼女にそうさせたのかということを暴くという二つのミッションを同時にこなしていくことになります。さすが大銀行、美人女子行員多数なのですぐ容疑者が判明ということはありません。うらやましい執務環境ですなあ(笑)。

枕営業 

 美人OLとオフィスラブ、なんてベタベタですが、なんとそのベタベタ展開ありです。一般職から総合職への転換を希望する女子行員を、便宜を図ってやるふりをして貪る人事部幹部…それで総合職になれせてくれたんならともかく、ならせてくれないのだから救われません。枕営業だってちゃんと見返りはないと。それにしてもそんな「食い逃げ」で何もないと思っていたのでしょうか。浅はかすぎますね。銀行員なら、いや社会人ならギブアンドテイクは常識でしょうに。

銀行員AVその2 

 ちなみに銀行員系のAVは結構あるみたいですが、顔見せばかりですね。銀行員のていをしているだけでAV嬢がやっているだけなんでしょうかね。

 指宿には鏑木という部下がいるのですが、三話で鏑木は栄転となり、四話以降は三話から登場した人事部調査役の唐木怜という女性とコンビを組むことになります。指宿の所属する総務部と人事部は犬猿の仲のようで、総務部に異動して指宿と組むようになっても唐木と指宿はなかなかしっくりいきませんでしたが、やがては指宿の仕事に理解を示すようになっていきます。

 第六話「特命対特命」は、人事課にも特命担当の調査役が登場し、指宿の失脚を試みます。三話で人事部次長が沈められた(自業自得なんですが)こともあり、人事部の指宿に対する敵意は相当なものです。債券部の花形トレーダーが20億円の穴を開けたことを、指宿の稚拙な調査により焦ったために発生した大損害だというシナリオで追い込んでいこうとします。人事部特命の星川は、唐木怜と恋仲だったらしく、元の関係に戻ろうと怜を誘います。またオフィスラブかよ!なんて銀行だ。怜がヒロインらくしく、指宿と仕事をしながら敵側の男に抱かれたくないという潔癖な仕事観を持っていて良かったです。

狼男だよ 

 どの短編もミステリー要素があり、謎解きや犯人当てがあるのですが、カタルシスを感じる前に修了してしまうもどかしさを感じます。例えて言えば…平井和正の「ウルフガイ」シリーズの前半だけというか。つまり散々酷い目にあって、ようやく満月がやってきてさあ反撃だぜベイビーというとことで終わらせてしまうのです。その反撃部分をもって描いてくれればスカッとするんですが。

花咲舞が黙ってない 

 2014年に日本テレビ系で「花咲舞が黙ってない」というテレビドラマが放映されました。原作は花咲舞が登場する「不祥事」ですが、「銀行総務特命」も原作として使用されています。テレビドラマ第6話「支店長が女子行員にセクハラ!? 同期の絆と舞の涙」は「官能銀行」が原作となっており、テレビドラマ第8話「銀行が経営破たん!? おばあちゃんの預金を守れ!!」は「銀行特命総務」第八話「「ペイオフの罠」が原作になっています。

不祥事 

 「不祥事」はエンターテインメント性を強く出し、現実にはできないことをキャラクターがやり、読者に漫画のように面白がってもらえる作品を目指して執筆されたそうで、おそらく「銀行特命総務」に足りなかった部分を補充したのではないかと思われます。そして唐木怜の発展型が花咲舞なのではないかと。じゃあ唐木怜は杏みたいな女性を連想すればいいのか。もうちょっと暗くて理知的な気もしますけどね。

花咲舞役の杏 

記憶に残る一言(その83):ケビン・メンチ関連の見出し(サンケイスポーツ大阪版)

トラックに轢かれる運命か

 色々と驚愕の事態が続く今季のアニメ。今回の「CHAOS;CHIRD」にも驚いた(二週連続)けど、もっと驚いたのは「風夏」。一週休んで、しかも10話のタイトルが「運命」。これはうっかりWikipediaを見たせいで知っていたけど、ついに来てしまったか、風夏死亡のその刻が…と思ったのですが。

運命が変わる風夏 

 なんと風夏生存。すげーや、原作改変で運命を乗り越えやがった。そして原作では出来なかった初ライブを無事やり終えて、まさかのソロデビュー宣言。初ライブ=解散ライブって斬新ですなあ。おそらくあと2~3話では風夏死亡後の展開を一応の締めくくりまで描ききれないということなんでしょうが、バンドやろう!って強引に周囲の人を巻き込んだ張本人がイチ抜けとかって、人としてどうなんでしょう。

初ライブ即解散 

 風夏生存自体は、私は女の子キャラが死ぬのは基本反対なので良かったかなと思います。なぜ「四月は君の嘘」でもやってくれなかったしと思ってしまいますが。とりあえず種ちゃんだけでも戻ってきて欲しい。

かをり… 

 さて本日は記憶に残る一言。WBC開催中でペナントレース開幕も間近ということで、野球関連のネタを。皆さんは2009年に阪神タイガースに在籍したケビン・メンチという選手をご存知でしょうか。

ケビン・メンチ 

 メンチカツは下手をするとトンカツより好きだし、ローソンのゲンコツメンチは美味しいですが、ケビン・メンチも公式戦開幕前までは非常に期待されていたようです。なにしろメジャーリーグでは通算89本塁打のパワーに加え、俊足・強肩を併せ持つと評価されていたのです。

ゲンコツメンチ 

 当時阪神はライトの選手を固定出来ない状態であり、メンチには4番ライト候補として大きな期待がかけられていました。そして実際、春季キャンプでは持ち前の長打力を発揮し、守備でも紅白戦で赤星憲広を外野からの返球でアウトにするなどの活躍を見せ、首脳陣から高い評価を得ていたのでした。

メンチのスイング 

 当時のサンケイスポーツ大阪版は、阪神ファンを喜ばせる見出しが連発させました。それは以下のようなものです。

振りかぶるメンチ 

●メンチ速い!殺人バファロー走法に虎将仰天
(阪神の監督を虎将と呼称するらしいです)
●虎メンチ豪弾15発!真弓監督ダル撃ち指令
(ダルはメジャー流出前のダルビッシュのこと)
●ド迫力の虎新助っ人メンチ、併殺崩し任せろ
●乱闘任せろ!メンチ、虎の魔よけや!!
●虎将も合格点!メンチ、変化球イケるやん
(「イケるやん」は世間の低い評判や期待とは裏腹に意外と良い部分もあるんじゃない?という際に単独で使われることもあります)
●虎将安心「6番・右翼」メンチ“一発合格"
●死角なし!阪神・メンチ、安芸でも25発
●絶好調!阪神・メンチが余裕14発!
●巨体メンチが激走!ド迫力ランで一気生還
●阪神・ジェフ、メンチの活躍に太鼓判!
●ドドドドドッ虎・メンチ、走る凶器や
●虎将唸った!“猛肩"メンチが赤星殺した
(外野からの返球で俊足赤星をアウトにしたということです)
●虎将不敵!007歓迎、メンチの弱点探して
(007とは他球団の偵察のことのようです)
●阪神・メンチ目覚めた!?2軍戦で4打数4安打1発6打点

バットを持ったメンチ 

 メンチに対する期待の大きさが、これらの見出しからありありと窺えますね。ところがぎっちょんちょん、オープン戦が始まると、虎将以下阪神首脳陣並びに阪神ファンは大きな失望を味わうことになります。

メンチの背中 

 メンチの弱点探してなんて煽ったせいか、あっさり弱点が発見されてしまいました。なんとメンチ、速球に対応できなかったのです。しかも大谷のような160㎞クラスの剛速球ではなく、140㎞前後の、つまりプロのピッチャーならほとんどの人が投げられるであろう球速にも対応出来なかったという。オープン戦の結果は打率.143、本塁打1本という惨憺たる数字に終わり、シーズン開幕時にはスタメンの座が危ぶまれる状況になってしまいました。

ショボーンなメンチ

 それでもメンチと定位置を争う選手達も揃って結果を残せなかったため、メンチは開幕後もスタメン出場を続けました。しかし状態は一向に上向かず、4月22日に体調不良を訴えて一軍登録抹消となりました。その後、二軍で好成績を残したことから5月15日に一軍復帰しましたが、2試合で無安打で、たった3日で再び登録抹消となりました。その後一軍に復帰することはなく、7月24日に帰国し、再来日することなく11月6日に退団となってしまいました。年俸1億8千万円のメンチは、15試合に出場し、打率.148、安打8本、本塁打ゼロ、打点1という成績でした。ヒット一本お値段2250万円也…

指刺しメンチ 

 「ダメンチ」「フライ職人(開幕三連戦で11打数0安打、フライ8本三振3回だったため)」「レオナルド・ダ・メンチ」などと揶揄されまくったメンチ。翌年まさかのメジャリーグ復帰を果たしましたが、やはり打率.111、本塁打ゼロという体たらくで、現役を引退することになりました。

ホームランを打った後のメンチ 

 サンスポの一連の見出しは、その微笑ましい表現ぶりと、阪神ファンの予想の斜め上を行ってしまったメンチの不甲斐なさぶりがあまりにも対照的だったおかげで格好の物笑いの種となり、使われた見出しを集めたコピペが繰り返し改変・流用されています。いくつか紹介しましょう。

刺青メンチ 

 まずトランプ大統領編。大統領選時代を描いているようです。バック・トゥ・ザ・フューチャーに出てくるビフのモデルというのは本当なんでしょうか。

トランプ大統領

●虎ンプ豪口15発!真弓監督サンダース撃ち指令 
●ド迫力の虎新助っ人トランプ、メキシコ崩し任せろ 
●口論任せろ!トランプ、虎の魔よけや!! 
●虎将も合格点!トランプ、女性蔑視イケるやん 
●虎将安心「共和党・右翼」トランプ"一発合格" 
●死角なし!トランプ、アイオワでも25発 
●絶好調!共和党・トランプが余裕14発! 
●巨体トランプが激走!ド迫力演説で一位生還 
●オバマ、トランプの活躍に太鼓判! 
●ドドドドドッ虎ンプ、口走る凶器や 
●虎将唸った!"猛口"トランプがクルーズ殺した 
●プアーホワイト不敵!007歓迎、トランプの弱点探して 
●トランプ目覚めた!?入口調査で8ポイントリード

BTTF2のビフ 

 なぜ虎将(2009年当時は真弓監督)が安心したり唸ったりするんだ(笑)。“女性蔑視イケるやん”には大笑いですが、女性蔑視はイカんでしょう。

 続いて運転教習所編。運転教習所にはいろいろ思うところがある方も多いのではないでしょか。

運転教習所 

●ワイ速い!殺人バファロー走法に教官仰天 
●ワイエンスト15発!教官追試指令 
●ド迫力のワイ、パイロン崩し任せろ 
●教官も合格点!ワイ、坂道発進イケるやん 
●教官安心「2番・方向転換」ワイ“一発合格" 
●死角なし!ワイ、縦列駐車も25発 
●路上ワイが激走!ド迫力ランも教官生還 
●無免許・マッマ、ワイの運転に太鼓判! 
●ドドドドドッ轟・ワイ、走る凶器や 
●教官唸った!“爆走"ワイが歩行者殺した 

教習所その2 

 “走る凶器や”はアカん!“歩行者殺した”はもっとアカん!!教官も唸ってる場合じゃない!

 お次は私はDVD持っているけど、世間的には誰も知らないだろうOVA版ゼオライマー編。私は声を出して笑ってしまいましたが、わかる人だけ笑って下さい。

冥王計画ゼオライマー 

●ランスター速い!殺人ボーンフーンに日本仰天
●バーストン豪弾15発!幽羅帝ラストガーディアン撃ち指令
●ド迫力の火のブライスト、ゼオライマー殺し任せろ
●侵攻任せろ!水のガロウィン、八卦衆の魔よけや!!
●帝も合格点!シ・タウ、姉なしでもイケるやん
●帝安心「トゥインロード」タウ&アエン姉妹連携“一発合格"
●死角なし!山のバーストン、安芸でも25発
●絶好調!帝の愛人・耐爬が余裕14発!
●巨体バーストンが激走!ド迫力で一気破壊
●CIA・ジェフ、ハウドラゴンの活躍に太鼓判!
●ドドドドドッ地のディノディロス・揺らす凶器や
●帝唸った!“雷"オムザックが米軍殺した
●葎不敵!ゼオライマー歓迎、ローズセラヴィーの弱点探して
●八卦衆・目覚めた!?三体同時都市侵攻で倒壊4棟炎上4棟半壊3棟

八卦ロボ 

 ちなみにOVA版ゼオライマーは、原作の漫画版とは全然違う展開でした。ローズセラヴィーはJカイザー撃つ時に変形するし。何より美紅の扱いが…

 さらに京浜急行編。 

京急2100系 

●京急速い!120キロドレミファ走行にJR仰天 
●京急豪快12両!運転主任JR撃ち指令 
●ド迫力の京急新助っ人銀1000、快特任せろ 
●グモ処理任せろ!京急、鉄の魔よけや!! 
●東京都も合格点!京急、地下鉄イケるやん 
●京急安心「快特・三崎口」都営5300“一発合格" 
●死角なし!京急・600、京成でもクロスシート 
●絶好調!京急・2100が余裕座席転換! 
●古豪旧1000が激走!ド迫力快特で一気生還 
●ドドドドドッ京急・800、走る変態や 
●鉄ヲタ唸った!“爆走"京急が自殺者殺した 
●鉄ヲタ不敵!逝っとけダイヤ歓迎、京急の弱点探して 

京急三色 

 なにやらよくわからんネタもありますが、なんか笑ってしまいます。“ドレミファ走行”というのはドレミファインバーターのことで、京急2100形、京急新1000形及びJRE501系電車の独特なモーター音の愛称のことです。“グモ処理”のグモとは、鉄道人身障害事故の隠語で、遺体のことをマグロというそうです。うわぁ…

 最後に実際のメンチの活躍編。

スクーターに乗ったメンチ 

●メンチ遅い!安全各駅停車走法に虎将唖然 
●虎メンチ空三15発!真弓監督二軍調整指令 
●乱闘怖い!メンチ、虎の穀潰しや!! 
●虎将も赤点!メンチ、スロボすらイケんやん 
●死角以外なし!阪神・メンチ、安芸でも無音 
●阪神・ジェフ、メンチのクビに太鼓判! 
●ドドドドドッ虎・メンチのスクーターは走る凶器や! 
●虎将諦めた!"弱肩"メンチに赤星呆れた 
●虎将懇願!007歓迎、メンチのいいとこ探して 

欠伸メンチ 

 それにしても“虎将”って表現は格好いいですね。巨人は巨将、ヤクルトは燕将、横浜は湾将ないし星将、中日は竜将、広島は鯉将ということになるのか。パリーグなんか闘将(日本ハム)、鷹将(ソフトバンク)、金鷲将(楽天)、獅子将(西武)。オリックスは牛将?ロッテは海将?

ボールをこぼすメンチ 

働く女性の24時 女と仕事のステキな関係:10年以上前の話ですが、状況は今も変わっていないような

東日本大震災から6年

 東日本大震災から6年…。あっという間のような気もするし、ずいぶん経ったような気もします。当時の小学1年生が中学1年生になるだけの時間です。親とか親戚からするとあっという間だけど、本人的には永遠に続くかと思われた小学生時代が終わったなあとことで、その間はずいぶん長かったと感じることでしょう。ホント、時間の経過って年齢と共に加速度的に早くなっていきますね。

働く女性の24時間 

 本日は野村浩子の「働く女性の24時 女と仕事のステキな関係」を紹介しましょう。日経ビジネス人文庫から2005年10月1日に刊行されています。野村浩子の著書は初めて読みました。日経ビジネス人文庫には裏表紙に内容紹介がないので、代わりにAmazonの内容紹介です。

CAさんたち 

 稼ぎはソコソコでも、仕事と私生活のバランスを優先。彼や夫がいても、自分を癒す「ひとり時間」は譲れない――。「日経ウーマン」編集長が、働く女性の等身大の姿や本音を軽やかに描いた、初の書き下ろしエッセイ。 

野村浩子 

 野村浩子は1962年生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業後、就職情報会社ユー・ピー・ユーを経て、日経ホーム出版社発行のビジネスマン向け月刊誌「日経アントロポス」の創刊チームに加わります。「日経WOMAN」編集部に移って、副編集長を経て編集長に。その後、日本初の女性リーダー向け雑誌「日経EW」編集長、日本経済新聞社編集委員、「日経マネー」副編集長を歴任しています。その他、淑徳大学人文学部表現学科長・教授、財政制度等審議会委員、日本ユネスコ国内委員会委員など各種委員も務めており、著書に本書のほか「女性に伝えたい 未来が変わる働き方」、「定年が見えてきた女性たちへ」などがあります。

女性に伝えたい 未来が変わる働き方 

 「日経WOMANリアル白書」と銘打っているとおり、外国人を含む様々な働く女性達に取材して、著者の感想を交えずに客観的に取り扱っています。元は「日経MJ」に2003年10月から2005年9月まで連載されたコラム「日経ウーマン編集長野村浩子の女性真理学」で、大幅な加筆をして文庫版描き下ろしとしています。

定年が見えてきた女性たちへ 

 ビジネスマンとサラリーマンという似て非なるカテゴリーの中、私はどうみてもしがないリーマンなんで、「日経ビジネス人文庫」という名前だけで、十字架を突きつけられたドラキュラのごとく、はたまた聖水をかけられた悪魔というか、それはまあ大袈裟だけど太陽をまともに見てしまったような眩しさを感じてしまうのですが、気の迷いで手にとってしまいました。特に女性問題とかに関心が高いわけでもないのに。

看護師さんたち 

 内容は実例集みたいなものなので、読みやすいです。むしろ驚くべきことは、十年一昔といって、10年経ったら当時の常識は非常識に化すると思われるところ、ほぼ状況が変わっていないように感じることです。

スウェーデン 

 年収300万円で収入は低いかわりに残業や休日出勤は逃れて“そこそこの幸せ”堪能する女性。一人の時間を大切にして様々な“お一人様”を楽しむ女性。結婚相手としての男に対する条件が高く、妥協してまで結婚したいと思わない女性や子供の産まない選択をした女性。様々な女性に取材してその本音を聞き出す作者。男女の役割の平等性という点で先進的な北欧スウェーデンでも取材していて、男も産休育休を取って当然だったり、女性が一生仕事を続けるのも当然な社会では、家事育児も等分に負担している様子が示されていますが、そんなスウェーデンでも男は隙あらば家事を避けようとする傾向があるという(そしてそれは離婚の大きな原因となっているという)。男ってヤツは…と嘆くのは容易いですが、完全に男女平等を追及するというのも無理があるんではないかとも考えてしまいます。

働く女性のイメージ 

 注目すべきは第4章。本書の主たるテーマではないかも知れませんが、実年齢より若く見られると主張する女性は多いけど、実際に会ってみると「年齢相応」だったというケースが多いというエピソードに笑いました。すっぴんだと大学生に間違われるという女性、10歳年下の男が恋い焦がれてくるという女性…どちらも36歳なんです。作者は「外見に関する自己申告は、少々あてにならない」とごく控えめに突っ込んでいますが……

嘘を言うなっ! 

 個人的にはこの人達に「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」第三話「分隊」の予告における名優銀河万丈さんの名セリフを贈りたい。すなわち「嘘を言うなっ!」(これはいずれ「記憶に残る一言」で詳しく紹介したいと思っています)

嘘だッ 

 あるいは「ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編」における竜宮レナ(中原麻衣大熱演)の名セリフをプレゼントします。すなわち「嘘だッ!!!」

働く女性のイメージその2 

 あと「日経ウーマン」でのアンケート調査によると、年収300万円でそこそこやりがいのある仕事をして、土日やアフターファイブはしっかり休むというのが、女性に一番支持された働き方だそうですが、これってシングルでもそれでいいってことですか?夫がいて同等以上に稼いでいるということが前提なような気がしますが。駆け出しの青二才の頃はまあ年収300万円も仕方ないと思いますが、いい年になっても300万円のままだとキッツいなあ。食べていけるかどうかといえばそりゃあ食べていけるとは思いますが、何をするにしても人生を楽しむにはおあしが足りないような。ソシャゲの課金もできやしない(してませんが)。

女性の職場のイメージ 

 もちろんお金のかからない趣味もあるでしょうし、それで楽しければ他人がとやかく言うことではないのですが、お金がないがためにそういう趣味しか選択できないということだとしたら、それは本当に幸せなんでしょうかね。幸せなんだと自分に言い聞かせて偽っているような気も。

2016年の平均年収データ 

 2016年の世代別平均年収はこのようになっています。できれば平均を上回りたいと思うのは人の性ではないでしょうかね。貧乏家庭出身の私はことさらにそう思ってしまうのですが。

女性の職場のイメージその2 

 人によっては専業主婦志望という人もいるでしょうし、人の生き方はひとそれぞれなんですが…“一億総括役社会”ってのは、きっと「専業主婦がんばってね」という意味ではなく、生産年齢人口(年齢別人口のうち労働力の中核をなす15歳以上65歳未満の人口層)は男も女も全員働け、出来れば65歳超えても働けやというニュアンスを多分に含んでいるような気がします。少子化進行のせいで失業率は減少し、求人倍率はアップ傾向ですからね、我が日本では。

つぎはぎプラネット:玄人向け?星新一最後のショートショート集

梅は咲いたか桜はまだかいな

 端唄の♪梅は咲いたか 桜はまだかいな♫といった季節ですね。花粉に加えて寒暖差が大きいので体調を崩しやすい頃です。送別会といったお酒を飲む機会も多いですし、お互い自愛しましょう。

つぎはぎプラネット 

 本日は星新一の「つぎはぎプラネット」を紹介しましょう。今年は1997年に亡くなった星新一の没後20年にあたるんですよ。え!もうそんなに経ったの!?と驚くばかりですね。だからもう新作ショートショートを読むことは決死出来ないことのはずだったのですが…

つぎはぎプラネットのコシマキ 

 「つぎはぎプラネット」は2013年9月1日に新潮文庫から刊行されました。星新一没後も2005年9月1日に単行本未収録作品を集めた「天国からの道」がやはり新潮文庫から刊行されていますが、さらに8年後に新刊が出るとは。未発表原稿が発見されたのか!?と思いきや、まずは文庫版裏表紙の内容紹介をご覧下さい。

天国からの道 

 同人誌、PR誌に書かれて以来、書籍に収録されないままとなっていた知られざる名ショートショート。日本人 火星へ行けば 火星人……「笑兎(ショート)」の雅号で作られた、奇想天外でシニカルなSF川柳・都々逸。子供のために書かれた、理系出身ならではのセンスが光る短編。入手困難な作品や書籍、文庫未収録の作品を集めた、ショートショートの神様のすべてが分かる、幻の作品集。

妖精配給会社 

 ということで未発表の新作はゼロですが、おそらく大半の人が知らなかった作品ばかりです。星新一の作家デビューは1949年。本格的に作品を発表し始めたのは1960年以降ですが、本作では作家駆け出し時代の60年代の作品が大半を占めています。

白い服の男 

 冒頭掲載のSF川柳・都々逸はそもそもショートショートではないのでまあ付録のようなものとして、なぜこれらの作品群が文庫未収録だったのかといえば、おそらくですが…

宇宙のあいさつ 

① 企業のPR用の作品は宣伝色が強すぎて単行本収録に適さなかった
② 児童雑誌用の作品は子供向けすぎて単行本収録に適さなかった
③ 日本SF大会用の作品はそもそも目的が違うので単行本収録に適さなかった
④ そもそも作品の出来が水準に達していなかった

ボッコちゃん 

などの理由があったのだろうと思いますが、1974年発表の「魅力的な噴霧器」なんかはなぜ単行本に収録されなかったのかが不思議なほどの完成度だと思います。色他にも々事情があったのでしょう。

腹立半分日記 

 筒井康隆の「腹立半分日記」を読んでも、駆け出し作家の頃は書きたいものを書けず、注文に応じてこなすのに忙殺される様子が窺われますが、星新一もおそらく60年代前半期というのは依頼が来れば何でも受けるという状況だったのでしょう。

盗賊会社 

 SFというのは本来シニカルさやペシミスティックさを多分に含んだもので、星新一作品にもほろ苦い結末の作品は沢山あるのですが、本書では児童向け学習雑誌に書かれたものや、企業のPR誌に広告を兼ねて書かれた作品が多いので、そういった作品は基本的にブラックさが全くありません。星新一のショートショートを読み慣れた身からすると、ラストのどんでん返しが身上とも思えるのに、それが全くない作品ばかりが並んでいます。

午後の恐竜 

 なのでいつもの星新一作品を期待して読むとがっかりするかも知れません。間違っても星新一作品を読んだことがないという人が最初に手に取るべき作品ではないでしょう。星新一作品はあらかた読んだぞという人間が「ほう、こういう作品も書いていたのか…」と感慨に耽る、そういった作品集であろうと思います。

安全のカード 

 興味深いのは、未来生活を描いた作品群。「未来都市」「2000年の優雅なお正月」「オリンピック2064」「宇宙をかける100年後の夢」などですが、いずれもほぼ薔薇色の未来。後者2作品は2060年代を描いていますが、前者2作品は2000年を描いています。2000年って、もう我々にとっては過去なんですが、子供向けとはいえ、これらを読むと50年前の人々が思い描いた未来が垣間見えて非常に興味深いです。

悪魔のいる天国 

 風邪は過去のものになっていたり、ヘリコプターがタクシーになっていたり、火星に有人ロケットが到達していたりと、我々の科学がまだ実現できていないもののありますが、逆にスマホなどIT関連技術は現在の方が進んでいるかも知れません。未来というものを予測するのはSF作家をしても難しいのですね。

マイ国家 

 自動で食品を提供するテーブルとか、自動で着がえさせてくれるタンスなどは、面白いけど原材料補充とかメンテが大変だろうとか余計な心配をしてしまいます。子供向けのでせいか戦争とか犯罪といった暗い話題は一切なく、環境汚染も過密もない平和な世界が描かれています。星新一が期待したほど現実の人間は賢明ではなかったということか。当時こういった未来が来ると信じていた子供達には申し訳ないことですが…その子供達が作った未来が現在のこの世界だ、ということも出来ますなあ。こんなところでむやみにシニカルにならんでもいいんですが。

ボンボンと悪夢
 
 「宇宙をかける100年後の夢」はロケットによる火星への新婚旅行を描いていますが、ハネムーナーのために球形の個室をロケットの外に放出し、ロケットが鎖で引っ張っていくという描写には失礼ながら失笑を禁じ得ませんでした。個室くらい船内に作れんのか(笑)。鎖一本が命綱と思うとむしろ怖いと思うのですが。

かぼちゃの馬車 

 ともあれ、私も子供時代からずいぶんと星新一のショートショートにはお世話になってきました。私にとってはSFの入門書であり、趣味としての読書の契機になった作品群の一つであることは疑いありません。文章の合間合間に挿入したショートショート作品は、全て読んできました。1001編書かれたというショートショートの7~8割位は読んでいると思います。 

妄想銀行 

 ショートショートのみならず、エッセイやノンフィクションも多数執筆した星新一ですが、賞には縁が薄く、「妄想銀行」が第21回日本推理作家協会賞を受賞したきりです。SFファンが選ぶ年間ベスト賞である星雲賞を一度も受賞していないというのも…。ショートショートが敷居を下げ、子供も含めた多くの人々に受け入れられた反面、文学的評価が伴わなくなっていったのかも知れません。正直私もSFに入門するならまず星新一のショートショートから、なんて思っていましたし。

おのぞみの結末 

 個人的には星新一のショートショートと平行して、筒井康隆、光瀬龍、眉村卓あたりのいわゆるSFジュブナイル作品を読み耽ったことでSFにどっぷりと浸かりました。そしてその後大人向けのSF作品を読んだら、唐突に出てくるエロ描写に驚いたり喜んだりして別の意味ではまり込んだりして。眉村卓意外は長編では必ずといっていいほど最低一回はそういう場面が出てくるのですが、編集者から読者サービスとして強要されていたんでしょうか。それとも自主的なサービス?

おせっかいな神々 

 そういえば星新一作品もエロい場面というのはお目に掛かった記憶がありません。眉村卓作品でさえ皆無という訳ではないので、もしかするとSF作家一“お堅い”のは星新一なのかも知れません。

記憶に残る一言(その82):超人血盟軍メンバーのセリフ(キン肉マン)

若い頃のシュネー
ロッタ 

 今週のアニメは衝撃的展開が多かったですね。まずはシャレオツOPで有名な「ACCA 13区監察課」。8話で主人公であるジーンの、自分でさえ知らなかった出自が明らかになりました。現国王の第二王女シュネーの子だったということで、本来なら現王太子のバカ王子シュヴァーンより年長なので王位継承の有力者なのですが、除籍されているので王位継承権はないという。クーデター騒ぎの中心にジーンがいたのは、それを知っている人が結構いるということなんじゃないでしょうかね。

王様とロッタ ニーノさん

 それにしてもロッタはシュネーにクリソツ。3話で王様は当然知っていてロッタに声を掛けたんですね。そしてシュネーと共に姿を消した従者のアーベントはどうやらグロッシュラー長官ですよね。それにしてもニーノがいい人過ぎて泣けます。25歳で高校に入るとかキッツいなあ(笑)。

二人共ブリちゃん 

 そうしてもう一つは「CHAOS;CHILD」。やはり8話でなんと来栖乃々のあっと驚く正体が明らかに。「ニュージェネレーションの狂気の再来」と呼ばれる一連の猟奇事件の犯人ではないかとされていた南沢泉里が、実は渋谷地震で死んだ乃々に成り代わっていたとは。泉里は妄想を現実に変える力を持つギガロマニアックスとして覚醒させられるために拷問まがいの実験を受けていたんですね。

結衣ちゃん… 乃々号泣

 7話の結衣ちゃんの惨劇といい、過激な描写が相次ぐ「CHAOS;CHILD」。犯人は一体誰なんでしょう?やはりあっと驚くような人物なんでしょうか。それにしても回想シーンにおける泉里と乃々の会話って、ブリドカットセーラ恵美が一人でやってるんですよね。7話ラストでの号泣シーンといい、ブリちゃん大熱演ですね。アホ可愛い子とかドジッ娘をやらせると上手いなあと思っていましたが、シリアス演技も余裕ですね。

超人血盟軍誕生 

 本日は記憶に残る一言です。あまりにメジャーな「キン肉マン」から後の超人血盟軍メンバーである四超人のセリフを紹介しましょう。

王位争奪編 

 現在も新シリーズが連載されていますが、このセリフが登場したのは80年代に週刊少年ジャンプで連載されていた旧シリーズの最終盤にあたる「キン肉星王位争奪編」でした。キン肉星の王位継承が決まったキン肉マン(キン肉スグル)ですが、その火事場のクソ力に恐れをなした5人の邪悪の神により、出生時に取り違えた可能性があるとされる「運命の5王子」と呼ばれる5人の王位継承候補者が出現します。スグルを含めた6人のキン肉マンは各自チームを結成し、キン肉星王位争奪戦を繰り広げていきます。

アタルの覆面剥ぎ 

 運命の5王子の一人、キン肉マンソルジャーは、本来残虐の神が差し向けたソルジャーマンでしたが、実は読者の知らないところでメンバー共々倒されてすり替わられていたのでした。すり替わったのはキン肉スグルの実兄であるキン肉アタルでした。アタルはスグル以上に王位継承者に相応しいキャラとして、人格・戦術眼・戦闘能力共に申し分ない人物として描かれていました。今回のセリフは、そのアタルの凄さを表すエピソード中に登場しました。

本物の残虐チーム 

 なお瞬殺された本物のソルジャーチームはこちら。左からウールマン、ゴッドシャーク、ブルドーザーマン、ヘビーメタル。うーむ、ちゃんと出場しても知性チームには到底勝てそうにない気が。

運命の5王子 

 自分のチームを作るべく、ベルリンでバッファローマン、アシュラマン、ザ・ニンジャ、ブロッケンJrをスカウトするアタル。しかしその時点では自分の正体を明かしていないので、キン肉マンソルジャーはキン肉マンの偽者としか思われておらず、拒絶されてしまいます(正確にはザ・ニンジャだけ「条件次第により引き受ける」と言いましたが)

コスチュームを破る 

 しかしアタルは4人全員が必要だとし、明日には全員仲間になっていると言い残して去ります。その自信たっぷりな態度をいぶかしんだ4人はその跡をつけますが、するとベルリン市街で強盗が子供を人質に取るという事件に遭遇します。

ペンキに浸すとあら不思議 

 アタルは自分のコスチュームをびりびりに破いて黒ペンキに浸します。するとどうでしょう、あっという間に牧師の祭服(キャソックとかスータンと呼ばれるやつ)に変わります。

牧師になっちゃったよ 

 なぜそんな姿に…と驚くバッファローマンですが、何かにピンと来たのブロッケンJr。

ブロッケンの長広舌 

 「そうか ほかの者なら強盗を刺激するかもしれんが神の使いである牧師なら強盗も気をゆるしてしまう!!」と解説。それに感心した一同が思わず唸ったセリフがこれです。

なんという冷静で的確な判断力なんだ 
 

 しかし、キン肉マンソルジャーのマスクはそのまま。運命の5王子のマスクは全部強面ですが、特におっかなそうなのがソルジャー。

おまえのような牧師がいるか

 夜道で向こうから来たら絶対逃げますね。当然強盗もケンシロウばりに「おまえのような神父がいるか!」と言うかと思いきや…

ちょろい強盗 

 ちょ、ちょろいぞ強盗!ソルジャーのマスクを見ても疑わないということは、結構ピュアでイノセントな心の持ち主だったのかも知れません。なんで強盗なんかになったし。みんな社会が悪いんだ?アタルの気高い態度に引かれたブロッケンJr.たちはチーム入りを決意し、超人血盟軍を結成します。

島田勘兵衛 

 このシーンは、名作「七人の侍」でリーダー格となる島田勘兵衛(演:志村喬)が、剃髪して僧に成りすまし、豪農の子供を盗人から救ったシーンが元になっていると思われます。

上泉信綱さん 

 そしてこの場面にはさらに元ネタがあります。江戸中期に書かれた「本朝武芸小伝」中にある、剣聖・上泉信綱(伊勢守)が賊から子供を救出する逸話がそれです。島田勘兵衛は盗人の隙を付いて斬り捨てていますが、上泉信綱の場合は賊も殺さず取り押さえて子供の救出に成功しているという。

実際のキャソック 

 キン肉マンに突っ込むのは野暮といえば野暮なんですが、それにしても突っ込みどころ満載なエピソードです。アタルのコスチュームは迷彩のツナギで、その上半身部分だけを使うのですが、それってノースリーブ。しかもビリビリに破いているのに、黒ペンキに浸すとなぜか長袖ロング丈のキャソックになるという。

どっから出てきた聖書とロザリオ 

 しかもペンキに浸したばかりなのに乾いていて着用可能。さらにはどっから出てきたんだというロザリオと聖書も持っているという。

実際にはこうなるその1 

 本当ならこうだろういう画像がありました。「ゆで理論」全開でない場合はこうなるのが自然な気がします

実際にはこうなるその2 

 この後一体どうなるのか、ブロッケンJr達でなくても気になりますね(笑)。

スパルタ教育の果て 

 ちなみにアタル兄さん、本来であればスグル以上に王位継承に相応しいのですが、幼少期から厳しい英才教育を受け、遊ぶことも許されず、寝食入浴も満足に取れないほどでした。その結果若年ながら飛び級でキン肉星ハイスクールに入学しましたが、9歳の時に溜まりに溜まった鬱憤が爆発し、家出して行方を晦ましてしまいました。その後、なんとアタルの存在は“なかったこと”にされ、弟のスグルにもその存在は知らされていませんでした。

アタルの家庭内暴力 

 その後のアタルは王位継承者としての責務を捨てたことに負い目を感じながら過ごしていましたが、実弟スグルや仲間の正義超人達が悪魔・完璧超人と数々のバトルを繰り広げ、死にかけながらも奮戦して正義を守っている光景に感動し、正義の心に目覚めたそうです。

ブタと間違われる 

 ちなみに弟のキン肉スグルの方は、幼稚園入園のお祝いに行った家族旅行の最中、たまたま紛れ込んだブタを放り出そうとした際にそのブタと取り違えられて地球に捨てられてしまい、やむを得ず地球で暮らすことにしたという。アタルの英才教育失敗に反省して放任主義に転換したんでしょうか。それにしても極端から極端に走り過ぎるぞキン肉王家。

だまらんか~ 

 キン肉スグルの名前は江川卓にちなんだものと思われます。江川には中(あたる)という実弟がいますが、それはキン肉アタルに使われた模様。

中二美夫 

 なお余談ですが「ドカベン」に江川学院の中二美夫(あたる ふみお)というピッチャーが登場しますが、「中」は当然江川の弟での名前から、「二美夫」は江川の父の名前からとられているそうです。プロ野球編ではヤクルトに入団し、その後四国アイアンドッグスに移籍しましたが、目立った活躍の場面は与えられていないようです。高校時代の山田太郎5打席連続敬遠が記憶に残っていますが、現実の高校野球での松井秀喜5打席連続敬遠に先行するエピソードです。

 超人血盟軍結成

 超人血盟軍は大人気でしたが、その反動で決勝戦のキン肉マンチーム対知性チームは盛り上がりが欠けてしまったとか。

本当はコワいSNS:ブログもSNSのうちだそうですが

凄い雛人形

 昨日は雛祭りでしたが、そのせいか春めいてきましたね。暖かくなるのは結構なんですが、花粉がヤバいですね。昔は花粉なんて話題になっていなかったのに。ちなみに本日はバウムクーヘンの日らしいです。

明里と貴樹2017 

 そうそう、「秒速病」患者として忘れてはならないのは、今日という日は「秒速5センチメートル」第一話「桜花抄」で、貴樹が明里に会いに岩舟に向かったまさにその日なんですよ。この日、図らずも“雪の一夜”を過ごしたことで二人は…。聖地巡礼にはいい日ですね。

3月4日は秒速病の日 

 本日は「本当はコワいSNS」を紹介しましょう。アスペクトの「本当はコワいSNS」です。アスペクトはアスキーの書籍出版部門として1985年12月に設立された出版社で、2000年にアスキーのグループ再編により総合出版社に転換しました。「本当はコワいSNS」は2012年10月24日にアスペクト文庫から刊行されました。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

本当はコワいSNS 

 インターネットにまつわる本当に恐い話が満載。もうひとりの自分が存在する「なりすまし登録」の恐怖、ネットストーカーによる嫌がらせ、人間関係を壊す「つながり」依存症などなど、日常生活にひそむSNSのキケンな実態に迫った戦慄の一冊。

 激動の現代、特にIT系の話題だと、今から5年前の本ではあまりに内容が陳腐かとも思いましたが、状況はあまり変わっていないようで、普通に読めました。ネット界では相変わらず炎上ブログが出現したり、Twitterはバカ発見器(バカッター)として機能し続けています。SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、Web上で社会的ネットワークを構築可能にするサービスのことです。

 ということは、コメントやトラックバックなどのコミュニケーション機能を有しているブログ(当ブログも一応そうです)や、電子掲示板も広い意味ではSNSに含まれるということに。が、狭い意味では人と人とのつながりを促進・サポートする「コミュニティ型の会員制のサービス」や、あるいはそういったサービスを提供するウェブサイトが該当するのだとか。

 TwitterもSNSの一種だと思っていましたが、Twitter社自身は「社会的な要素を備えたコミュニケーションネットワーク」(通信網)であると規定しており、SNSではないとしているようです。しかしながら本書ではブログもTwitterもSNSの一種と見なしており、一章を割いて思いっきり取り上げています。

 なりすまし、ネットストーカー、「いいね」ボタンをめぐる誤解曲解、詐欺・マルチ商売、SNS依存症…いわゆるSNSをめぐる様々な問題が第一章第二章「あなたの隣にSNSのワナが!」で取り上げられています。

バカッター投稿 

 第三章「バカ発見器?ツィッターでわが身を滅ぼす人達」は、まさにツィッターで醜態をさらしてしまった事例集です。ツィッターはやっていないのでなんでいちいち呟かなければいけないのかイマイチわからないのですが、ブログ更新と同じで一度はまってしまうと呟かずにはいられないのでしょうか。

ブログ炎上 

 第四章「SNSやブログが炎上する日 全世界が敵になる!」はまさに一応ブロガーである私が心しておかなければならない事例集ですね。そもそもプロフィールとかを全開にしたり、政治・宗教・思想といった刺激が強いネタに過激なコメントを書いたり、ファンが多いものを貶めたりしたらそりゃあ反発を呼ぶというものです。中にはあえて炎上することで耳目を集めて商売につなげるという高等(?)テクニックを駆使するブロガーもいるらしいですが。

 第五章「目をそらしてはいけない!ネットによる恐怖の社会影響」は、有名人の揚げ足取りに地道をあげる人々や、いわゆる「ネトウヨ」の差別コメント、根拠が乏しいが全くないデマの拡散などの事例が取り上げられています。2012年は民主党政権時代ということで、民主党(現民進党)も格好の攻撃目標になっていると書かれていますが、かの政党の場合は“ブーメラン政党”と呼ばれるほどに香ばしい言動を繰り返し続けているのが原因なんで、与党であるからとかはあまり関係ないような気もしますが。当時民主党は所属国会議員にツィッターやブログの自粛を求めたそうですが…

ブーメラン政党 

 昨日の報道では、民進党の長妻昭元厚生労働相が、ツイッターで「国会で追及してほしいことをお寄せください」と呼びかけたところ、ネットユーザーからは、民進党のあんな疑惑やこんな不祥事の“追及”を求める声が相次いで寄せられたという話が。やっぱり懲りてないんじゃ…。おっと、政治的な話題はそれ以上いけない。

 取材した市井の人々の声が主体なので、踏み込みは浅いですし、巷間言われてきた話ばかりなので新味はありませんので「本当はコワい」というタイトルがちょっと大袈裟なんですが、「知っているかも知れないけど誤った使い方をするとコワい」SNSをめぐる諸問題を改めて再認識するにはいい本ではないかと思います。

1922:ひたすら暗い破滅の物語と“黒い”ハッピーエンドの物語

堀北真希

 堀北真希が引退するそうです。美人女優を見られなくなるのは残念ですが、すぱっと辞めちゃうあたり、山口百恵を彷彿とさせますね。山口百恵も綺麗なだけでなく、陰のある感がするアイドルでしたが、堀北真希も思慮深さの中に陰を感じさせる美貌です。いや、何があるのか、何もないのか知りませんけど。離婚すりゃあ芸能界に復帰するだろうなんてダークな考え方をするのも一興でしょうが、私は彼女の幸せをお祈りしておきましょう。彼女の抜けた穴を埋めたい女優さんもたくさんいるでしょうし。

文庫版 1922 

 本日はスティーヴン・キングの「1922」を紹介しましょう。2010年に刊行された中編集「Full Dark,No Stars」をに収録された4本の中編を二分冊にしたもので、その片割れの「ビッグ・ドライバー」は以前(2016年12月10日)紹介(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-1427.html)しております。

牧場 

 本書も2本の中編で構成されていますが、表題作「1922」が4分の3ほどを占めて「Full Dark,No Stars」収録の4本中最大のボリュームを誇る反面、「公正な取引」は最短の作品となっています。原題からしてお先真っ暗、希望がなさそうなですが、特に「1922」の暗さはただ事ではありません。反面「公正な取引」はブラックだけど見方を変えれば…という作品です。それでは例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

Full dark No stars 原書 

 8年前、私は息子とともに妻を殺し、古井戸に捨てた。殺すことに迷いはなかった。しかし私と息子は、これをきっかけに底なしの破滅へと落下しはじめたのだ…罪悪のもたらす魂の地獄!恐怖の帝王がパワフルな筆致で圧倒する荒涼たる犯罪小説「1922」と、黒いユーモア満載の「公正な取引」を収録。巨匠の最新作品集。 

井戸のネズミ 

 まず「1922」です。真っ暗な作品ばかりの「Full Dark,No Stars」ですが、特に絶望的に暗くて救いのない作品。アメリカのほぼ中央にあるネブラスカ州の農夫である主人公ウィルフレッドは、妻と息子と3人でトウモロコシ畑や乳牛で生計を立てていましたが、妻が遺産として100エーカーの肥沃な農地を受け継いだことで状況が一変してしまいます。

T型フォード 

 棚ぼたで農夫の妻という単調な生活が嫌になった妻は、食肉加工工場を建てたい大企業に土地を売って都会に住みたいと考えます。ウィルフレッドはその農地もトウモロコシ畑にしたいし、そこに食肉加工工場が建っては迷惑この上ないので大反対しますが、妻は離婚や裁判をほのめかします。なにしろ妻の土地なので、裁判沙汰では勝ち目がないウィルフレッドは、息子のヘンリーを味方につけ(都会に言ったら隣家のガールフレンドともお別れだぞ)、妻殺害を計画します。

ネブラスカ州 

 妻を殺し、失踪したことにして殺人の疑いを回避したウィルフレッドですが、罪を犯して無事では済みませんでした。実は「ビッグ・ドライバー」と「素晴らしき結婚生活」も女性が殺人を犯す話でしたが、全編暗い展開ながらも女性は罪を逃れます。一方妻殺しの夫は破滅するというのは男女差別のようにも見えますが、「ビッグ・ドライバー」の場合はレイプされて殺されかかった女性の復讐譚、「素晴らしき結婚生活」は夫殺しですが、その夫は実は連続殺人鬼で10回位死刑になっても仕方ないような輩でした。

ネブラスカのトウモロコシ畑 

 一方「1922」の妻は下品だしいけ好かない感じはあるのですが、殺されるほどの悪行はしていません。でも頑固で家業に固執したウィルフレッドは息子を抱き込んで殺してしまう。1922年といえば90年以上前で日本でいえば大正11年。今とは価値観とか様々なものが違ったのかも知れませんが、さすがに夫に逆らう妻を殺してもオッケーとはなりません。

ネズミ 

 涸れ井戸に妻の遺体を投げ捨て、井戸を埋めてしまってやれやれと思ったのも束の間、妻の亡霊というか無残な死体につきまとわれるウィルフレッド。その使者は、遺体を食い荒らしていたネズミです。それとは別に、母殺しに精神を病んでいく息子は、中学生の身で隣家のガールフレンドを孕ませてしまいます。カンカンに怒る隣家の主人。娘を「過ちの子」を孕んだ女性を収容する施設(生まれた子供は養子に出す)に入れ、その費用の一部を請求してきます。やむなく払う気になるウィルフレッドですが、息子の愛は予想を超えていました。

ボニーとクライド 

 銃を手に入れ、行く先々で強盗をする二人は「恋する強盗」を名乗って逃避行。映画「俺たちに明日はない」のモデルになったボニーとクライドみたいですが、年代的にはそれより10年位前の話となります。でも生没年的には同世代。

俺たちに明日はない 

 ボニーとクライドの如く、この「恋する強盗」も遂には命運尽きて二人とも死んでしまいます。ウィルフレッドはネズミの噛み傷で左手首を失い、隣家も妻が去って家庭崩壊。ウィルフレッドもあれほど執着した農場を手放すことになってしまいます。それでもつきまとうネズミと妻の影。8年後の1930年、最期を迎えたウィルフレッドの遺体の惨状は、「CHAOS:HEAD」や「CHAOS;CHILD」で言うところの「ニュージェネレーションの狂気」のようでした。警察は自殺と判断しますが、そうでないことは読者には明かで…。妻殺しのシーンの残忍さといい、その後の展開といい、全く救いのない暗黒小説ですが、平明なキングの文体でどんどん読んでいってしまいます。

 「公正な取引」は、ある意味「Full Dark,No Stars」の中で一番明るい物語かもしれません。癌で死期も遠くない銀行員のデヴィッドは、ある日不思議な占い師に出会います。ジョージ・エルヴィッドと名乗る占い師はデヴィッドに悪魔じみた印象を与えます(エルヴィッド=ELVID→DEVIL)。

喪黒福造 

 アメリカ版喪黒福造のようなエルヴィッドですが、喪黒福造なら、忠告するタブーを守ることを交換条件に客の願いを叶えるが、最終的には客が欲に溺れたり、自我に負けてタブーを破ってしまい、酷い目に遭うというオチになりますが、そこは資本主義の権化であるアメリカ。しっかり金を要求してきます。

悪魔との契約 

 エルヴィッドが言うには、彼は延長屋なんだそうです、何を延長させるかは依頼者の望み次第ですが、代償に魂などは望まず、替わりに年収の15%を毎年口座に振り込むことを要求します。ではと寿命の延長を望むデヴィッドですが、エルヴィッドが言うには金だけではなく、生贄が必要なんだそうです。つまり依頼者の「負」を消すことはできないので、代わりにその「負」を背負い込む者が必要だと。そこでエルヴィッドはデヴィッドに誰か憎む者はいないかと問います。デヴィッドが挙げたのは意外にも学生時代からの親友・トムの名でした。

 その親友トムは学生時代から二枚目でスポーツのヒーローで、デヴィッドは勉強を手伝わされたり彼女をNTRされたりさんざんな目に遭っていました。銀行員になってから、デヴィッドはトムの無謀ともいえる事業に融資するため奔走しますが、それは実はトムを破滅させたいという黒い願望故でした。ですがトムは賭けに勝ち、今や大金持ち。息子娘も美男美女で成功への道まっしぐら。デヴィッドも別の女性と結婚して子供達がいますが、旗色は明らかにトムに優勢。

 しかし、エルヴィッドと契約してから、一気に大逆転が起きます。あちことに転移していた癌は消え去り、娘も息子も成功への道を進み始めます。反面、知らない間にデヴィッドの「負」を背負い込まされたトムは、妻が癌で死に、子供達も相次ぐ不幸に見舞われ、事業まで破綻していきます。そばにいて、親友の不幸に同情し、励まし続けるデヴィッドですが、その不幸の元凶は自分であることは百も承知。

 銀行員だけあって、毎年律儀に年収の15%を払い続けるデヴィッド。そのままデヴィッドにとってハッピーなままに物語は終わります。でもイマイチ読者を割り切れない気分にさせるのは、やはり罪を背負った幸せだからでしょうか。ま、デヴィッドにとっては復讐という暗い愉悦を含んだ幸せというだけかも知れませんが。

 エルヴィッドによれば、寿命の延長と生贄の不幸は契約によるものですが、デヴィッドの家族が幸せになるかどうかはあくまで彼らの問題であって契約とは無関係だそうです。ということはデヴィッドの娘・息子の成功はあくまで彼らの努力の賜ということになります。でもデヴィッドが死んでいたら果たしてもたらされたかどうか判らないので、デヴィッドの生存と成功は大きな影響を与えていることでしょう。自分一人の力で成功したなんて思ったら大間違いで、何かが一つ狂っただけで全然違う人生が待っている…そんなことを思わせる作品でした。
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