落語の世界:落語家が書いたリアルな噺家の世界

君の名は 大ヒット

 8月もいよいよおしまい。明日から新学期…といいたいところですが、最近ではもう学校が始まっているみたいですね。週休二日制のせいかしらん。ところで、新海誠監督の新作アニメ映画「君の名は」、公開3日で興行収入10億円突破と絶好調みたいですね。新海作品の最高収益作となることは間違いないでしょう。

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www.youtube.com/watch?v=3KR8_igDs1Y

 予告編を見る限り、「秒速5センチメートル」や「言の葉の庭」のような美麗な背景はそのままに、初期作の「ほしのこえ」や「雲の向こう、約束の場所」のようなSFチックな部分もあるような。これまでの新海作品の集大成なのかも知れません。え?「星を追う子供」は?それは未見なのでわっかりませーん。見る予定もなかったりして。なにしろ評判が(笑)。

 それはさておき、実は私、子供の頃から落語が好きでした。ただちょっと変則的で、寄席に行って落語を聞くというませた子供ではなく、興津要先生編集の講談社文庫「古典落語」全6巻を愛読していたんです。落語は読むより見て聞くもの……それはそうなんですが、先人達が磨き上げた古典落語は、読んだって面白いんですよ。

落語の世界 

 本日は五代目柳家つばめという現役の落語家が書いた「落語の世界」を紹介しましょう。そんな人知らないなというのも当然、実はもう40年以上前に亡くなっているのです。

五代目柳家つばめ 

 五代目柳家つばめは1928(昭和3)年4月30日生まれで宮城県石巻市出身。本名は木村栄次郎。國學院大學卒業後、中学校の教師を一年間やってから噺家になったという変わり種で、大学卒の落語家第一号として知られています。なお、たった一年間の中学校教師時代の教え子が後に奥さんになっているという、なんとも効率の良い人です。

五代目柳家小さん 

 師匠は五代目柳家小さんで、落語協会7代目会長を務め、紫綬褒章、都民文化栄誉章、勲四等旭日小綬章などを受賞し、落語会として初の重要無形文化財保持者(人間国宝)となった偉い人です。個人的には永谷園の「あさげ」のCMで「これでインスタントかい?」とか言っていたのが印象に残っています。

これでインスタントかい? 

 つばめはそんな小さんから、将来の一門を率いる逸材と目されていましたが、1974(昭和49)年に肝硬変により46歳で逝去してしまいました。その早過ぎる死は小さんに大きな衝撃を与え、告別式でのあいさつでは男泣きに泣いて言葉が出ないほどだったそうです。

立川談志 

 つばめは立川談志と同期入門で、二つ目昇進も真打ち昇進もほぼ同時でしたが、性格が全く正反対で気があわず、ほとんど付き合いがなかったそうです。正反対すぎてケンカにもならなかったそうですが。

創作落語論 

 前座時代は古典落語を演じていましたが、後に新作落語中心となり、1972(昭和47)年には「創作落語論」を書いています。本作はそれに先立つ1967(昭和42)年の著作で、本人の死去もあって長らく絶版となって忘れ去れていたものが、2009年に河出文庫から文庫版で刊行されたものです。それでは例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

 入門、稽古、昇進、しくじり、収入など、落語の世界で起こるさまざまな出来事をリアルに描き切った名著が復活。「現場にいる人間だけが見ることのできる風景をつつみ隠さず正直に」(解説=大友浩)書き、その筆は落語会のタブーにまで及ぶ。巻末に落語事典も収録され、これから落語を聞く人にも、落語通にも必携の一冊。 

初版版の落語の世界 

 柳家つばめは1963(昭和38)年に真打に昇進しており、それから4年、39歳の時の著作ということになります。真打とは言ってもまだ若手で、さあこれから行くぞという溌剌さに満ちています。まさかそれから10年も経たずに亡くなるとは、本人も周囲も思わなかったことでしょう。

 内容は、作者本人の経験に基づいて、前座時代の苦労、二つ目時代の悲哀、そして真打になっての覚悟などを語りつつ、寄席や楽屋の様子、失敗談や師匠からの小言、古典落語の素晴らしさと新作落語の苦しさなどを語っています。

新宿末廣亭 

 内容紹介で言っている“落語会のタブー”というのはどのことなのかよく分かりませんが、噺家の収入という話あたりでしょうか。お金持ちの噺家はいないという話をしつつ、寄席ではだいたい歩合(各噺家に単価が設定されており、これに客の数を掛けると寄席での一日の収入となります。もっとも総収入から必要経費や税金を引いた残額を、噺家全員と席亭で折半したものが原資となるのでそんなにたくさん貰えません。だから寄席が大好きだけどそれだけでは暮らせないのでテレビや催し物の仕事をするのだと)だけど他では定価がないという話で、せめて自分だけは定価を設定しようと、一席2万円だと言っています。

 もっとも1967年での定価なので、今だといくらくらいなんでしょうね。物価指数の推移をみると、現在は当時のだいたい4倍くらいみたいなので、アゴアシ付きで8万円位出すと真打が一席ぶってくれるもんなんでしょうかね?

寄席の様子 

 落語家は、落語に淫しているので、落語を離れて仕事をしていても、また必ず落語に戻ってしまうそうです。桂文珍とか桂文枝とか、テレビタレントとして大成功している師匠連も落語から離れませんしね。個人的には深夜ラジオの帝王とも思っている笑福亭鶴光もやはりホームである落語からは離れていません。明石家さんまは……確かに落語家に弟子入りしていましたが、早くにお笑いタレントに転向しているのでこの人はちょっと違うような。

 落語の世界も大学などの落語研究会(落研)も、現在に至っても結構封建的なようですが、作者によると運営とか他の面は近代的・合理的に改変していくべきだけど、芸そのものは封建的に限るのだそうです。理由は、芸そのものが封建的な土壌の中から生まれてきたものだからだそうです。

安藤鶴夫 
 読んでいて感じるのは、なんだかんだ言いながら溢れ出る落語愛です。本当に落語が好きな人だったんでしょうね。だから古典落語しか認めないというスタンスだった安藤鶴夫という落語評論家(本業は小説家)には、かなりの批判(解説によれば控えめだそうですが)を行っています。やはり立川談志も痛烈に罵倒しているので、なんだかんだ気が合うんじゃないだろうかこの二人。正反対を向いて歩いていたら実は円周だったとか。まあ安藤鶴夫はかなり毀誉褒貶の激しい人だったみたいですが。

 安藤鶴夫は古典落語しか認めないというスタンスだったそうですが、作者はこれに真っ向から反論しています。古典落語は確かに完成されているけれど、どんな古典落語も最初は未成熟な新作噺だったはずで、それを先人達が磨いて磨いて今日の完成形にしたのだと。それを演じてるだけでは、後進に対して遺産をそのまま譲るだけのようなもので、せっかくなら一つでも二つでも遺産を増やして譲るべきである。だから新作落語を苦労して作っていくのだという作者の信念は非常に立派だと思います。でもそういう艱難辛苦のせいで、自殺したり早世したりする落語家が多いのかも知れません。楽しそうに演じてはいても決して楽ではない落語道。世の中楽な商売はなかなかないですね。

若い頃の桂歌丸 

 今や落語会の重鎮である桂歌丸を「歌丸君」と呼んでいる人なので、早世していなければきっと名落語家になっていたと思うのですが、実に残念です。

昔の演芸場 
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好きな声優さん第5期(その2):渕上舞~陸海を制した明るいミリタリー声優

台風10号の進路予想

 黒い三連星状態の三つ子台風最後にして最強の台風10号ですが、結局本土直撃コースに。30日から31日にかけて東日本に上陸する恐れが高まっています。10号の動きは大きく回転する上空の気流「寒冷渦」の動きに左右されるそうで進路予想が困難で、上陸可能性のある地点は静岡から函館まで広範囲に及んでいます。まったくもってマイッチングですね。せめて勢力弱まれ。

渕上舞 

 本日は久々に好きな声優さんです。「ガールズ&パンツァー」で戦車、「蒼き鋼のアルペジオ」で潜水艦と、陸と海を制して残るは空だけですねという渕上舞です。

渕上舞その2 

 渕上舞は1987年5月28日生まれで福岡市出身。高校時代に友人に薦められて見た水樹奈々のDVDを観て感銘を受け、声優を志しました。最初は女優志望で、その後は弁護士志望だったそうですが、もとの進路に近くなりましたね。

おおかみかくし

 代々木アニメーション学院東京校を卒業後、2009年にPSPのアドベンチャーゲーム「おおかみかくし」でメインキャラの一人である朝霧かなめ役に抜擢され、実質上のデビューとなりました。

朝霧かなめ 

 というと華々しいデビューのようですが、その後は端役続きで、引退して福岡に帰ることを考えていた時に、声優人生最後の作品と思ってオーディションを受けた2012年秋季アニメ「ガールズ&パンツァー」で主役の西住みほ役を射止め、同作のヒットと相まってブレイクに成功しました。

新人声優賞受賞の渕上舞 

 ガルパンについては、2014年3月1日に第8回声優アワードのシナジー賞を受賞したことを受け、代表者として壇上に立ったほか、2016年5月には「ガールズ&パンツァー劇場版」の功績が認められ「第25回日本映画批評家大賞」で新人声優賞を受賞しています。 

四葉ありす 

 その後、2013年に「ドキドキ!プリキュア」でメインキャラの四葉ありす/キュアロゼッタ役、「蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ」でヒロインのイオナ役に起用され、声優として確固たる地位を確立しました。

不仲の呼び声も高いTrident 

 「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」では、沼倉愛美(重巡洋艦タカオ)・山村響(大戦艦ハルナ)らと共に番組タイアップユニットとして「Trident」を結成し、ED「Blue Field」や劇中歌を歌った他、イベントやラジオ番組に出演していました。“不仲ユニット”とネタにされたりしていましたが、2016年4月3日に惜しくも解散となりました。

渕上舞その3 

 愛称は「まいまい」「渕上(神)様」イベントなどでは独特な挨拶(「フチガミマイダヨー」)をすることで知られています。アフレコ前にはオロナミンCを飲みますが、本人によれば「仕事しよう!」と気分が切り替わるそうで、ルーティーンの一種なんでしょう。大塚製薬がCMに起用したりして。

HKT48の渕上舞 

 HKT48の渕上舞とは同姓同名で、出身地まで一緒のため混同されることがあり、2015年6月2日に自身のtwitter名を「渕上舞(声優)」に変更し、その後「渕上舞♡鳥飼い」に再変更して使用中です。その名のとおり鳥好きで、「チェルシー」という名前のセキセイインコを飼っており、亡くなった後はセネガルパロット
(ネズミガシラハネナガインコ)を飼っているそうです。

チェルシーと一緒の渕上舞 

 それでは私の知っている渕上舞の演じたキャラです。まずは「ガールズ&パンツァー」の主人公西住みほ

西住みほその1 

 西住流戦車道の家元の娘で、姉のまほは戦車道の名門・黒森峰女学園の隊長です。みほ自身も黒森峰で副隊長を務めていましたが、水没した寮車から仲間を救出するため降車した際に、自身が搭乗していたフラッグ車を撃破されて敗北したことを家元であるママンから叱責され、当時戦車道が実施されていなかった大洗女子学園に転校しました。

困り顔のみほ 

 しかし大洗女子学園廃校の危機に際し、戦車道大会での優勝が必須となり、生徒会によって半ば無理矢理戦車道をやらされるはめに。しかし、新たな仲間たちとともに戦ううちに仲間たちを信頼する大切さを学んで成長しつつ、西住流とは全く違う「自分自身の戦車道」に開眼し、チームの大黒柱となって仲間たちを支え、優勝へと導くことになります。

凜々しいみほ 

 普段は心優しく引っ込み思案でドジっ娘の面が目立ちますが、戦車道では経験に裏打ちされた大胆な行動力、地形と自他の戦力状況を読み解いての戦術立案能力、そして型にとらわれることのない臨機応変な戦術変更能力に長けており、試合前に綿密な自他の戦力分析を行なうなど、細やかな気遣いもできます。

ライバル達とみほ 

 ただ擬態語や擬声語を用いた妙な作戦名や、動物名をつけたチーム名など、命名が非常にユニークで、可愛い女子高生がやってるから何とか許せるというレベルです。

イオナその1 

 「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ」のイ401ことイオナ。旧帝国海軍伊四百型潜水艦の二番艦伊401の形状を模した「霧の艦隊」の潜水艦のメンタルモデルです。

テレビアニメ版イオナ劇場版イオナ
 
 服装は青いセーラー服(劇場版では全面的に衣装変え)で、ほぼ常に無表情で、無垢で機械的な少女といった雰囲気ですが、重巡タカオの影響などにより自らの存在に思い悩むようになり、感情を表すようになっていきます。本来はメンタルモデルが自艦の全てを操作するのですが、イオナの場合は艦長・千早群像の仲間達が各機能の制御や情報統制を担当しているためイオナに掛かる負担が下がり、戦闘中は操舵やダメージコントロールなどを主に制御しています。

イオナとタカオ 

 劇場版により、潜水艦は本来自力ではメンタルモデルを形成出来ない事、元々は超戦艦ムサシ直属の巡航潜水艦でしたが、超戦艦ヤマトが撃沈された際にヤマトの一番近くに居たため、ヤマトからコアを譲り受けてメンタルモデルと形成し、ヤマトの遺命を受けて日本に赴いたことがアニメ版における全ての始まりとなっている事が判明しました。

イオナ最終形態 

 最終決戦においてヤマト・ムサシと共に消滅したかのように思われましたが、エンドロール後のパートでは健在という解釈も可能なラストになっています。

潮田渚その1 

 「暗殺教室」の潮田渚。本作の語り部で、殺せんせーと並ぶ主人公格です。同級生の女子からも女性と見られるほど少女然とした容姿の持ち主で、女装をすると男子に好まれるほどの魅力を持つ美少女に化けられます。ただし本人の精神面は男であり、女子のように扱われることは嫌がっています。

女装渚 

 ママンからは自身の果たせなかった夢を叶える存在として、歪んだ愛情によって生き方や進路・外見を強制されており、この歪んだママンに耐えられずパパンは別居しています。その後、ママンを危機から救った際に自分の思いのたけを明かし、希望進路を伝えて了承を得ることに成功しています。

笑顔の渚 

 運動能力も戦闘力も高くありませんが、「殺気を隠し、自然な体運びで対象に近付く才能」「殺気で相手を怯ませる才能」「『本番』に物怖じしない才能」など、暗殺の才能に非常に長けており、「暗殺教室」である3年E組にあってもクラス一の暗殺者であることが証明されました。

スイッチの入った渚 

 「教師」としての殺せんせーに憧れ、「殺せんせーみたいな先生になりたい」と教師の道を目指す決意を明らかにし、最終回で描かれた7年後には「私立極楽高等学校」という私立極道高校みたいな底辺校の教育実習生となっていますが、身長はほぼ変わらずに、外見も髪を切った以外はほとんど変化していませんでした。不良生徒に脅されまくっていましたが、「殺す」という言葉で暗殺者としてのスイッチが入って豹変、E組で培った力を生かして教師への道を進む姿が描かれていました。

ブレイブウィッチーズ 

 陸を戦車で、海を潜水艦で制してあとは空のみ(宇宙という方向もなきにしもあらずですが)ということで、とりあえず10月から始まる「ストライクウィッチーズ」の続編「ブレイブウィッチーズ」に出演すれば、なんて思いますが、そんな上手くはいかないでしょうかね。

渕上舞その5 

記憶に残る一言(その72):アストロナインのセリフ(アストロ球団)

まだ容疑者ですが

 いわゆる芸能界の二世俳優達、親の七光りを存分に受ける結構なご身分だとやっかみ半分に思っていたのですが、道を踏み外したり大成しない人達も結構いたりするんでしょうね。しかーし、今回の高○裕○の事件くらいやらかす人も珍しいような。それとも不祥事の大半は示談とかでもみ消しているんでしょうかね。

一応目を隠しておきます 

 この人、NHKの朝ドラ「まれ」に出ていましたが、劇中熱を上げてアタックしまくっていた相手役の清水富美加には「やっぱり無理」とフラれていましたが、劇を離れてもガチで嫌われていたとか。さすが仮面ライダーのヒロインには見る目があるZE!!

アストロ球団カラー絵 

 本日は久しぶりに記憶に残る一言です。必殺魔球、必殺打法てんこ盛り、中でもまさか野球漫画でこんなシーンが見られるとは誰も思わなかった「人間ナイアガラ」で有名な、「アストロ球団」から再び紹介したいと思います。

アストロ球団イメージ 

 「アストロ球団」の概要については「記憶に残る一言(その18)」で紹介済み(http://nocturnetsukubane.blog.fc2.com/blog-entry-933.html)なのでここでは割愛しますが、今回はその結末部分についてです。

ホームランも捕球 

 球四郎率いるビクトリー球団との死闘を制したアストロ球団。19対18というピッチャーなにやってんだ的壮絶な打撃戦でしたが、最後は押し出しフォアボールでサヨナラというちょっとしょぼい終わり方でした。

分身守備 

 しかーし、この死闘の裏では、巨人軍の川上監督を中心としたアストロ球団潰しが進行していたのです。川上監督は、読売巨人軍を球界の盟主として君臨させ続けることばかり考え、アストロ球団とはあまりにも実力差があり勝負にならないと判断、最終的には謀略を用い政治的に球団存続を断つという悪辣な方法でアストロ球団を抹殺にかかります。つまり、極秘会議でアストロ球団抹殺条項が決議され、これによりアストロ球団は日本はおろか全世界のプロ野球組織から不認可とされ、世界中で野球ができなくなってしまうのです。

一試合完全燃焼主義です

 というか、実力差とか戦力云々以前に、一試合完全燃焼主義ってヤツで一試合ごとに死傷者続出ではとてもリーグ戦なんかやってられないという、興行的理由の方が大きいんじゃないかと思いますが。ビクトリー球団のフューラー(総統)球四郎と、九回裏に突如登場した球九郎を加え、遂にアストロナインが揃ったというのになんてこったい。

スカイラブ投法 

 しかしそこに現れたアストロ球団で一番頼りになる男・シュウロ監督。なんと15万人収容の超近代的設備を誇るアストロ球場を西新宿に建設し、球団専用機にはコンコルドを所有するという大富豪です。「フィリピンの真珠王」とも言われていますが、ミキモト真珠島はライバルなのかしらん。

何を言い出すんだシュウロさん 

 そのシュウロのおっさん、ナインにアフリカに行くぞと言い出します。マサイ族の戦士が野球チームを作ったのだそうです。誇り高き勇敢な遊牧民で、「草原の貴族」とも呼ばれるマサイ族。超人的な視力とともに並外れたジャンプ力(マサイ・ジャンプ)で有名です。確かに身体能力的には良さげですが、野球はそれなりのテクニックとルールの理解も必要だから、資質だけで強いチームができるという訳でもない気がしますが。

アフリカ!! 

 それを聞いたアストロナインの叫びがこれです。背景にキリマンジャロ山、そしてアフリカ像とサイが出現しています。全員未知なる興奮に大喜びかと思いきや、良く見ると球八(後ろの巨漢)、球七(左から二番目)、球六(左から四番目)あたりは嬉しそうに見えません。球七なんか「え~!?」って感じの口の開き方をしていますし、球六と球八は唖然とした表情のような。右側の四人(右から球一、球四郎、球九郎、球三郎)の喜び方とはずいぶん違います。しかし多数決となると6対3で押し切られることになるんでしょう。

アキハバラ!! 

 いきなりアフリカのサバンナの光景というぶっ飛んだこのシーンは結構有名らしく、いろいろパロ画像が作られています。いくつか紹介しましょう。まずSteins;Gate版。アキハバラ!!って、お前らいつもそこで遊んでるじゃないか(笑)。 

食べ放題!! 

 アストロナイン完成を祝してシュウロ監督がおごってくれるみたいです。全員バリバリの体育会系なので行くべき所はただ一つ、食べ放題!!

日光江戸村!! 

 レクリエーションも企画したシュウロ監督。行き先は日光江戸村。ナインの喜びっぷりを見ると、全員行ったことないんでしょうね。まあ日光江戸村の開設は1986(昭和61)年なので、アストロ時代の1973(昭和48)年には影も形もなかったんですが。

熱海!! 

 温泉も行こうということで熱海。東京の奥座敷ということで、かつては新婚旅行や職場旅行の行き先の定番でしたが、90年代以降は斜陽化してしまいました。でもアストロ時代はそこそこ盛況だったでしょうし、最近でも東京方面からの保養地・日帰り温泉地として相応の賑わいを保っているそうです。…って、バックにハトヤホテルが。節子それ熱海温泉とちがう、伊東温泉や!

草津!! 

 ミスを挽回しようと今度は草津へ。シュウロ監督はカネにまかせて何でもやっちゃいます。

直島!! 

 芸術も解さねばと直島。えー直島というのは香川県にある瀬戸内海の島で、昔ながらの古い街並みと、島の自然に現代アートが融合した「現代アートの聖地」と呼ばれる場所です。

黄色いカボチャ

 シンボルはこの黄色いかぼちゃ。アストロナインもわくわくしちゃうんでしょうかね。

ジャコビニ流星打法 

 余談ですが、まあアストロ球団を追放しないでなんとか対抗しようと思ったら……巨人には星飛雄馬と番場蛮は必須でしょうね。特に番場蛮の魔球は結構破天荒なのでアストロ球団と相性が良さそうな気が。逆に飛雄馬の魔球はあんまり有効じゃないかも知れません。大リーグボール一号はそのまま打たれてスタンドに放り込まれそうだし、消える魔球の二号はなにしろ目が見えなくても平気で打てる球三郎がいるし。バットを避ける三号にしても、超人バントで内野安打されまくりそうです。

ジャコビニ流星打法その2 

 逆に巨人はどうやって三段ドロップ、スカイラブ投法、七色の変化球、ファントム大魔球といった球一の魔球を攻略するのか……花形とか眉月とかに臨時に加入してもらってもこれは難しそうですね。

抱腹絶倒人間ナイアガラ 

 昔の野球なら球一一人で先発完投ですが、現代風に分業するとしても、クローザーには球四郎がいます。球一の魔球はそっくりそのまま再現できるほか、バットを粉々に粉砕するファイナル大魔球なんてオリジナル技もあったりして。

スカイラブ投法アターック 

 メンバーがギリギリ9人しかいないので、誰か一人でも出場不可となればルール的に没収試合になるので、闇討ちするなり毒を盛るなりしてなんとか8人以下にできれば…でもそれでも強行出場してきそうですね、アストロ超人達は。

カラー版アフリカ 

新参者:加賀恭一郎シリーズの連作短編は大傑作です

台風10号こっち来んな

 西日本はアツゥイ!、東日本は台風&ゲリラ豪雨と、究極の選択的状態になっている日本ですが、西の方に向かうかと思われた台風10号まで日本に直撃コースの怖れが出てきたとか。「こっち見んな」ならぬ、「こっち来んな」ですね。勘弁して欲しいですねえ。雨でダムの貯水率が増えて取水制限が緩和されたのはいいですけど、電車が止まるのがなあ。

新参者 

 本日は東野圭吾の「新参者」を紹介します。「加賀恭一郎シリーズ」と言われる作品群の第8作となります。東野圭吾の作品群の中では、物理学者湯川学のガリレオシリーズと双璧となっていると思われます。
 
 湯川学は本業が大学の准教授で、警察に依頼されて推理を行っているのに対し、加賀恭一郎は自身が刑事を職業としています。東野圭吾は、実験作に挑む際に登場されることが多い、頼りになるキャラだとしていますが、私がこれまで読んだ作品では「どちらかが彼女を殺した」「私が彼を殺した」といった本格ミステリ的趣向の作品に登場していました。

どちらかが彼女を殺した 

 「新参者」は、講談社の「小説現代」2004年8月号から5年にわたって連載された9作の短編から構成されており、単行本は2009年9月18日に講談社から刊行され、2013年8月9日に講談社文庫から文庫版が刊行されました。先述の東野圭吾の言葉どおり、非常に意欲的な実験作といえるでしょう。まずは例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

 日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。手掛かりをくれるのは江戸情緒残る街に暮らす普通の人びと。「事件で傷ついた人がいるなら、救い出すのも私の仕事です」。大切な人を守るために生まれた謎が、犯人へと繋がっていく。

私が彼を殺した 

 加賀恭一郎はシリーズ第1作「卒業」では学生でしたが、その後警視庁捜査一課の刑事→練馬署捜査一係巡査部長と移動し、本作では日本橋署の警部補となっています。まさに日本橋に着任したばかりということで「新参者」なんですね。 

 本作が興味深いのは、刑事が主役の推理小説だと、通常現場捜索と遺留品などの証拠の発見、被害者の検死状況、関係者の証言、浮上した容疑者の供述とそのアリバイといった状況が描かれるのですが、そういうことがほとんど描かれないことです。

単行本版新参者 

 9作の短編は、一番最後の「日本橋の刑事」を除いては、それぞれの主人公が被害者の家族だったり、友人だったり、或いは容疑者と目される人物の関係者・知り合いといった事件との関連性が薄い人物だったりしており、当然彼らは事件の詳細とか遺留品・浮上した容疑者などについては一切知らされていません。

 加賀恭一郎は、それらの人々の前に出現しては、事件捜査の中で発見された不思議な「日常の謎」の解明に努め、それは結果的に謎に関わった当事者達の様々な想いを解きほぐすことにつながり、それらの解決を通じて殺人事件そのものの真相にたどり着いていきます。

新参者テレビドラマ版 

 不思議な「日常の謎」とは、例えば被害者の部屋にあった人形焼きの中にわさびが仕込まれているものがあったのはなぜかとか、キッチンバサミが2本あったのはなぜかとかいう、直接事件とは関係していないような謎から、被害者はなぜ日本橋に住むことにしたのかとか、事件直前に被害者の携帯に公衆電話から架電してきたのは誰かといった、事件に深く関わりそうな謎まで様々ですが、各短編で「日常の謎」を解きつつ、それが最終的には殺人事件の犯人に辿り着くという構成は見事としか思えません。

人形焼き 

 また各短編は一連の捜査の中で時系列的には重複して行われているもので、例えば第一章「煎餅屋の娘」で加賀恭一郎が煎餅屋から買った煎餅を第三章の「瀬戸物屋の嫁」で瀬戸物屋に渡したりしています。つまり事件が解決するまでの一週間位の間に、加賀恭一郎は他の8つの事件(事件というよりは家族間の問題だったりしますが)を同時並行的に解決しているという。八面六臂とはこのことでしょう。

阿部寛の加賀恭一郎 

 その小説としての高度な技術と完成度の高さにより、本作は「このミステリーがすごい!2010」並びに「週刊文春ミステリーベスト10」で1位を記録していますが、「まあそうなるな」(by「艦これ」の日向)と思います。江戸情緒がなお残る日本橋界隈が舞台となっていることもあって、殺人事件の捜査をしながらも加賀恭一郎の活躍には非常に人間味というか人情を感じます。事件によって傷ついた人、事件には直接関係ないながらも家族の問題で悩んでいた人などを、結果的に救う働きをしている加賀恭一郎は、むしろ刑事としての捜査活動よりも多大な貢献をしているように思えます。

 そして第九章「日本橋の刑事」では、警視庁捜査一課の刑事に働きかけることで、犯人の真の犯行理由を解き明かし、刑事の心まで救うことになります。凄いな、こういう人が傍にいたら実に有り難いですね。

宮本祐理役のマイコ 

 当然この傑作をテレビ業界が無視するはずがなく、2010年4月18日から6月20日まで、TBS系「日曜劇場」枠で阿部寛主演で放送されました。当然私は未見です(キリッ)が、第8章「清掃屋の社長」に登場する宮本祐理を誰が演じたのかは気になったので調べたら、マイコでした。2011年のNHKの朝の連続ドラマ「おひさま」に、満島ひかりと共に井上真央の女学校時代の親友として登場していましたね。最近妻夫木聡と婚約したそうです。

白紙同盟 

 結構豪華キャストで驚きましたが、視聴率も平均15.2%となかなかのものだったようです。前後の「特上カバチ!!」と「GM~踊れドクター」が視聴率的には振るいませんでしたから余計目立ちます。阿部寛の加賀恭一郎は好評だったらしく、以後「新参者」の名を含んだ阿部寛主演のシリーズとして、「赤い指」「眠りの森」を原作としたドラマ2本、「麒麟の翼」を原作とした劇場版が1本制作されています。

黒木メイサがメインに 

 被害者の息子の彼女という、一サブキャラに過ぎなかった青山亜美が、加賀の後輩の記者へと変更され、黒木メイサがキャスティングされてメインキャラとなっているのには驚きです。黒木メイサの強すぎる目力では、とても「市井の一住民」では収まらないでしょうから、こうでもしないとミスキャストになってしまうかも(笑)。

白夜行 

 現時点で、東野圭吾マイベスト3を挙げろと言われたら「白夜行」「秘密」そして「新参者」になると思います。ガリレオシリーズも捨てがたいですけど…

秘密 

艦隊これくしょん -艦これ- (その4):屈指の難関3-2をクリアしました

トリプル台風

 大雨が降ったり日が射したりと、最近の天気は実に忙しいですね。9号~11号と台風が三つも日本に接近中ですが、ジェットストリームアタックでも仕掛けてきてるんでしょうか。

台風のジェットストリームアタック 

 前回「艦これ」序盤最難関と言われる南西諸島海域の2-4(沖ノ島海域)をクリアしてから一ヶ月が経ちましたが、今回北方海域の鬼門と言われる3-2(キス島沖)をクリアすることができました。

北方海域 

 ボス艦隊は軽巡や駆逐艦、それに輸送艦と大した強さではないのですが、なぜ鬼門と言われるかといえば、重巡、空母、戦艦などの大型艦を加えるとボスに到達できないからです。軽巡と駆逐艦だけ、しかも軽巡は旗艦の一隻のみで挑まなければなりません。最初は駆逐艦のみだったらしいので、難易度はやや緩和されているんですが。

キス島沖海域 

 大型艦が入手できると、ついついその強さに頼ってしまって小型艦がおざなりになってしまいます。それを戒めるマップということなんでしょうが、小型艦のレベルアップは結構大変でした。しかも直前には戦艦や重巡を含む水上打撃艦隊が控えているという。ここを大破なしで突破出来ればボス艦隊はそれほど難敵ではありません。

3-2攻略成功 

 突破直後の我が艦隊です。島風が中波、時雨と雪風が大破しましたがなんとかボス艦隊全滅にてクリアしました。2-4クリア時に今後欲しいと言っていた駆逐艦娘の島風と雪風がゲットできたのが大きかったですね。

島風と雪風 

 次世代駆逐艦として「より速く」をコンセプトに設計された島風は、「艦これ」においては駆逐艦を逸脱した強さを持ち、「駆逐艦と言う名の何か」と言われています。一方戦闘妖精雪風は、本来陽炎型の八番艦に過ぎないのですが、数多の戦場に名を連ねながら、無事に帰還して終戦まで生き延びたという伝説の再現のため、ステータスが高く設定されており、特に運が60という特筆すべき高さ。これより高い艦娘は現在のイベントで入手出来る英国戦艦ウォースパイト(クィーンエリザベス級戦艦)の70しかありません。

ウォースパイト 

 ウォースパイトは第一次・第二次両大戦を戦い抜いた、世界随一と言われるほどの殊勲艦なので、流石の雪風の一歩譲るのは仕方ないですね。それに我が艦隊の力量ではイベント終了までに海域をクリア出来そうにないし。

神通改二 

 あとは旗艦を務めて貰った軽巡神通を、我が艦隊初の改二に持っていったのが大きかったと思います。気弱な表情から一転、凜々しいお姿になりました。米国の海軍戦史家サミュエル・モリソンは「神通こそ太平洋戦争中、最も激しく戦った日本軍艦である」と称賛しています。神通にしても駆逐艦潮や重巡羽黒にしても、武勲艦ほど弱気に設定にしているのはなぜなんでしょうか。敵の油断を誘う孔明の罠?

金剛と榛名 
金剛型四姉妹20160821

 その他、この一ヶ月で入手した艦娘達を紹介しましょう。まず金剛と榛名。榛名はなかなか来ませんでしたが遂に来てくれました。これで金剛型四姉妹が勢揃いし、第四艦隊が解放され、遠征が捗るようになりました。

戦艦陸奥 
 
 戦艦陸奥。扶桑型と伊勢型を全て航空戦艦にしてしまい、言うても金剛型は巡洋戦艦じゃないかという中、遂にやって来た大型戦艦です。雪風とは対象的に運が異様に低く、なんと3しかありません。これはやはり謎の大爆発による爆沈のせいなんでしょうか。

二航戦揃う

 以前に他の記事内で報告した加賀。そして相次いで来てくれた蒼龍と飛龍。やはり仲良しさんなんですね。これで二航戦、そして南雲機動部隊が完成しました。まだ見ぬ翔鶴姉が来てくれれば真珠湾攻撃もできるんですがね。瑞鶴が淋しそうだから早く来て欲しいものです。

重巡鈴谷航空巡洋艦鈴谷 

 重巡としては鈴谷が来ました。早速航空巡洋艦に改装しています。姉妹の三隈と熊野が来るのはいつのことか。CVはブリドカットセーラ恵美ですが、この人の声いいなあ。

軽巡鬼怒 

 軽巡はまず鬼怒。入手が遅かったわりに特別強い訳でもないという。

阿賀野 

 続いて阿賀野。完成形と言われた最新鋭軽巡です。軽巡とは思えないグラマラスボディなのは、実際船体が大きいからでしょう。可愛いんだけど、口の開き加減がいかいもバカっぽい感じです。

軽巡矢矧 

 阿賀野型3番艦矢矧。大和の沖縄特攻に随伴した第二水雷戦隊の旗艦です。姉の阿賀野に比べてクールビューティー風ですね。

駆逐艦舞風 

 最後に駆逐艦舞風。陽炎型駆逐艦の18番艦で、レア扱いなんですが雪風のような優遇はされておらず、比較的平凡な性能です。でもCVがブリドカットセーラ恵美なので大事にしましょう。

五航戦 

 相変わらず募集中なのは早く五航戦を組ませたい正規空母翔鶴のほか、北上と雷巡コンビを結成させたい軽巡大井。それに任務娘こと軽巡大淀ですね。あと陸奥が来たので相方の長門も欲しいところです。大和や武蔵は高嶺の花すぎるので当面はいいです。 

大和と武蔵 

劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- DC/Cadenza:劇場版を一気見しました

吉田沙保里敗れる
 
 リオデジャネイロ・オリンピックの女子レスリング勢、予想以上の好成績ですが、まさか吉田沙保里が敗れるとは。ALSOKを退社して、目からビームが出せなくなったのが敗因か。これまで勝利を恣にし、「絶対王者」なんて言われていましたが、絶対なんてこの世にはないんだなって改めて思いました。諸行無常…

タカマツペア 

 一方、バドミントン女子ダブルスの「タカマツ」ペアはバドミントンで日本に初の金メダルをもたらしてくれました。かつて「オグシオ」とかの人気コンビもありましたが、実力がイマイチ伴っていませんでした。「タカマツ」が日本では史上最強でしょう。「タカ」こと右側の高橋礼華さん、昔の早見沙織にちょっと似ている気がするんですが、そう思うのは私だけ?

蒼き鋼のアルペジオ ヒロイン集合 

 本日はテレビアニメを見てはまった「蒼き鋼のアルペジオ」の2つの劇場版「DC」と「Cadenza」を紹介します。両作品は2015年に少年画報社創立70周年記念作品として製作され、2本でひとつのTVシリーズの続編という位置づけとなっています。原作は連載中ですが、アニメ版はこれで一応の決着が付いています。

アルペジオDC 

 2015年1月31日に公開された「DC」は要するにディレクターズ・カット版で、テレビシリーズの再構成総集編に、新規映像として「霧の生徒会」こと大戦艦ヒエイとミョウコウ型重巡四姉妹との戦いが追加されています。キャッチコピーは「出航せよ。この閉塞した世界に風穴を開けるために」。

蒔絵とハルナ 

 テレビシリーズの12話分を濃縮し上に新規映像を加えてたったの105分のため、総集編部分はかなりはしょっています。テレビ版を見た人ならいいのですが、初めて見る人には理解が追いつかないかも知れません。特にデザインチャイルドの刑部蒔絵とハルナ、キリシマの絡みについてはナレーションでぶっとばしまくって説明しているので、なぜ大戦艦二隻(特にハルナ)が蒔絵を守ろうとするのかという理由が映像を見る限りでは脆弱に感じてしまいます。

霧の生徒会 

 完全新作である「霧の生徒会」との絡みは、本編ラストの振動魚雷を米国側に引き渡してからのエピソードに登場します。振動魚雷は米国で量産され、その威力はたった一発で霧の駆逐艦を撃沈してしまうほどのもので、一気に反攻だと米国海軍を狂喜させますが、霧の艦隊との対話を望む千早群像の計略により、残りの振動魚雷にはロックがかかってしまいます。群像としては、人類側が対抗手段を手に持ったことを霧の艦隊に知らしめればよく、戦闘ではなく対話により事態を変えようというハラです。

総旗艦直衛艦隊 

 そんな「蒼き鋼」(といっても艦はイオナのイ401のみですが)に迫る「霧の生徒会」。生徒会長の大戦艦ヒエイは「“霧”は本来、美しいユニオンを誇る存在である」と考えてり、「秩序の再構成」を図る自身の組織を「生徒会」になぞらえています。“霧”があまりにも人類の文化を曲解しすぎていて「蒼き鋼」のクルーをずっこけさせていましたが、そもそも秩序云々ということならば生徒会より風紀委員の方が適切なんじゃ…

超戦艦ムサシ 

 ヒエイに対して超重力砲をぶっ放すイオナですが、直撃すれば大戦艦といえど撃沈必至なのですが、ヒエイは超戦艦しか持たないはずのミラーリングシステムを使って無効化します。これは別名次元空間曲率変位システムと呼ばれ、超重力砲を別次元に相転移させ無効化するというトンデモ兵装ですが、使用後の反動が大きく周囲の海域の重力バランスを崩壊させてしまうとか。本来は超戦艦級にしか装備できませんが、ヒエイは随伴の軽巡2隻を補助動力源とした上で使用しました。

ムサシのメンタルモデル 

 そして超戦艦ムサシが登場。ムサシのメンタルモデルの傍らには、人類を裏切って霧の艦隊に参加したとされる群像のパパン、千早翔像が!

アルペジオcadenza 

 続いて「Cadenza」。2015年10月3日公開の完全新作で、キャッチコピーは「霧の風紀は 地球の風紀。」「これは、人類への降伏勧告である。」。ちなみに「Cadenza(カデンツァ)」とは、独奏楽器や独唱者がオーケストラの伴奏を伴わずに自由に即興的な演奏・歌唱をする部分のことを指します。これは原作と離れた展開になることから付けたのでしょうか。

千早翔像 

 人類の裏切り者・千早翔像は全世界に対する電波ジャックを行い、全人類への降伏勧告を告げます。人類は霧の艦隊が統治するべきだと。ムサシとその直衛艦隊が北極海にいることが判明したことで、「蒼き鋼」はムサシと翔像に会うために北極海に向かうことになります。

イオナとムサシ 

 途中立ち寄ったウラジオストックでは、ムサシのメンタルモデルがいきなりイオナの前に姿を現し、霧の艦隊総旗艦である超戦艦ヤマトとヤマトとイオナとの関係を語り、イオナの機関エンジン以外のすべての“霧”に由来する機能を停止させてしまいます。そして明らかになる“霧の過去。

 ヤマトのメンタルモデル

 千早翔像は霧の艦隊との決戦に際し、潜水艦の艦長として戦術を生かし霧の駆逐艦2隻を同士討ちさせ撃沈するという戦果を出しました。攻撃力・防御力共に人類艦隊を圧倒していたはずの霧の艦隊ですが、この未知だった「戦術」に興味を覚えたヤマトとムサシは人類とのインターフェースとしてメンタルモデルを作り、翔像と接触することになります。

霧の風紀は地球の風紀 

 翔像はヤマト、ムサシと語り合い「家族」という観念を教え、メンタルモデル誕生のきっかけとなった彼は2人からは「お父様」と慕われていましたが、“霧”との和解を快く思わない部下に殺されてしまいます。そしてその後ムサシのそばに立つ翔像は、ムサシによって作られたダミーだったのでした。

ムサシのメンタルモデル 

 霧の艦隊への指令系統の最上位に位置する「アドミラリティ・コード」は、ヤマトとムサシの超戦艦2隻だけが直接受け取ることができ、2隻が命令を協議・解釈・判断した後、他の霧の艦隊に命令を下すという指揮系統となっていました。変化を好むヤマトとは対照的にムサシは変化に否定的というスタンスの違いがありましたが、慕っていた翔像が殺害されたことでムサシは激昂し感情を制御できないまま人間を憎悪することになります。そして人間を好んでいたヤマトを沈め、霧の艦隊を1隻で掌握していたのでした。

機能を封じられたイオナ 

 そして、イオナは、優しすぎるヤマトがムサシに反撃することなく沈んだ際、側を通りがかったムサシ直属のイ401に己のコアを譲り渡し、翔像の息子である群像に会うようにという命令を出したのでした。イオナが覚えている命令は、ヤマトが直々に出した遺言のようなものだったのですね。

ミョウコウ型四姉妹 

 パパンが人類を裏切った訳ではなく、“霧”との対話という自分と同じ事を指向していたことに感動する群像ですが、ほとんど全ての機能を封印されたイオナに「霧の生徒会」艦隊が迫ってきます。圧倒的不利な状況の中、絶体絶命の「蒼き鋼」はどうなるのか?

ヒエイ生徒会長 

 というところで、蒼き鋼の艦隊が救援にやってきます。まずはヒュウガの支援で硫黄島のナノマテリアルで船体を回復した重巡タカオ(ヒュウガのメンタルモデル付き)。そして霧の軽巡艦隊からナノマテリアルを強奪して(そんなこと出来るんだ!?)、船体を復活させたハルナとキリシマの合体戦艦ハルナキリシマ。イオナとの戦いでも合体していましたが、よくよく合体が好きな二人です。

セクシータカオさん 

 そしてミョウコウ型4隻と戦うタカオとハルナキリシマに対し、ヒエイに向かうのはテレビ版のラスボスだったコンゴウ。「艦これ」だと比叡は金剛お姉様ラブなんですが、こちらでも“霧”のあるべき手本としてコンゴウを慕っていたようです。しかし、コンゴウがイオナとの戦い→和解の後、“霧”を出奔してからは、慕情が憎しみに変わったようで「不良」呼ばわりしていました。

眼鏡のタカオ 

 一番の見所というか笑い処はタカオ対アシガラ。重巡同士の好勝負…といいたいところなんですが、アシガラはやたらテンションの高いお馬鹿娘で、超重力砲を装備していない代わりに重力子の銛を二本持っていて、ビームサーベル風の格闘武器としても使いこなします。一方タカオはもっとおしとやか…と思いきや、艦体を回復した際にヒュウガが勝手に組み込んだボーリング・システム(要するにドリル)2本で立ち向かうという。タカオはカッコ悪い、軍艦らしくないと大騒ぎでしたが、なんだかんだと格闘戦をチャンチャンバラバラとやっていました。終いにはそれぞれ艦を降りてメンタルモデル同士でキャットファイトを展開したりして。

アシガラビームサーベル タカオのドリル
タカオ対アシガラのキャットファイト 

 昔やった「鋼鉄の咆哮2 ウォーシップ・ガンナー」にもドリルとかノコギリを積んだ戦艦が出てきましたが、流石に腕のように振り回すところまではいかなかった。そのうちイオナとタカオ、ヒュウガ、キリシマ、ハルナの5隻が合体して大型人型ロボットになったりして。

鋼鉄の咆哮2 ウォーシップ・ガンナー 
ドリル戦艦アラハバキ

 アシガラはハイテンションで非常に面白いキャラですが、私のお気に入りはナチ。おしとやかで冷静で、なんといってもCVが佐藤聡美なもので。

ハイテンションアシガラ ノリノリのアシガラ

 そしてムサシと対峙するイオナ。北極海はムサシがヤマトを沈めた場所で、ムサシによればイオナはヤマトの操り人形に過ぎず、イオナを介して復活してくるであろうヤマトを再び沈めるのだと言います。ヤマトが復活した際には、当然イオナの人格は消滅するとムサシは考えていましたが、終盤にイオナがヤマトの力を発現させた際には、両者の記憶が混ざり合った状態でありながら、主人格はイオナのままでした。神様とピッコロが合体してもほぼピッコロだったかのような。

I401.jpg 
i-401(combined Yamato) 

 イオナが委譲されたヤマトのコアの能力を発揮したことで、北極海に沈んでいたヤマトの残骸を再構成した上でイ401と合体した形態は「I-401(Combined;YAMATO)」と呼ばれます。外見上は401がヤマトの船体を纏ったような姿で、超戦艦の能力を得た事で401を遥かに越える出力を獲得し、多数の浮き砲台や超重力砲とミラーリングシステムを同時に使用可能など、従来を遥かに越える戦闘力を発揮可能となります。

イオナとの別れ 
アルティメットイオナ 
消えるイオナ 

 そしてヤマトはイオナと意識を共有した状態で覚醒し、ムサシを打ち破り、全ての“霧”の艦艇に対し、今後は各々の思うとおりにしろという最後の命令を発し、消滅していきました。ただ、イオナについては、エンドロール後のパートで、両親の墓参りに来た群像がイオナのブローチを発見し、画面には映らない何者かに向かって「おかえり」と声をかけているので、実は健在であるという解釈も可能なラストになっていました。タカオがいるからいいじゃないという話もありますが、やはりイオナあっての蒼き鋼ですから。

ヤマト、ムサシ、生徒会

 結局最後まで“霧”の艦隊は誰が作ったのかという根本的な謎は未解明でした。これは「寄生獣」のパラサイトみたいなもの、つまり地球そのものを滅ぼしかねない人類に対し、天敵を生み出して制御しようという何らかの(例えば地球の)意思の反映なんでしょうか。しかし、パラサイトならまだ理解できるのですが、オーバーテクノロジーの塊である“霧”の艦隊は自然発生的には生まれるはずもないような。原作ではいずれちゃんと説明してくれるのでしょうか。

重巡ナチ 

 この後はそれぞれの随意にしろということで解散した“霧”の艦隊ですが、それでも人類は滅ぼすんじゃーとか考える艦艇もいるかも知れませんが、もう描かれないと思いますが、「蒼き鋼」は残敵掃討戦みたいなものも請け負うのでしょうか。また、世界新秩序の形成過程でどのような働きをする(させられる)のかとか、想像はいろいろできますね。狡兎死して走狗烹らる、なんてことにならなきゃいいですが。 

ナイスカップリング? 

2016年夏季アニメ中盤の感想:今季は少数精鋭?

アツゥイ

 台風一過、はいいのですが、最後っ屁のような猛暑を残していきましたね。思わず「アツゥイ!」と叫びたくなりますが、私はゲイではありません。ただのノンケです。でもゲイビデオってどうしてネタの宝庫なんでしょうかね。

しょーとは打ち切り 

 本日は2016年夏季アニメ中盤の感想です。いつもは序盤でやるんですが、今回は遅くなってしまいました。まず「SHOW BY ROCK!!しょ~と!!」は3話で打ち切り。5分アニメで特にストーリーがないのと、正式な第二期はまた別途やるらしいのでもう見る必要はないかと思いまして。

公平とつむぎ 

 「甘々と稲妻」。タイトルは正直意味不明ですが、男やもめと可愛い幼稚園児のほのぼの料理アニメです。半年前に妻を亡くした高校教師犬塚公平は料理が一切できず、娘のつむぎとスーパーの惣菜系食事や外食ばかりの日々を送っていました。ママンが料理屋経営兼料理研究家である女子高生の教え子飯田小鳥と出会ったことで、つむぎにまともな食事を食べさせてやりたいという想いに駆られた公平は、小鳥と3人で定期的に料理をするようになり、料理の楽しみに目覚めていくのです。

小鳥とつむぎ 

 細身のくせに大食らいの小鳥は過去のトラウマで包丁を使えず、ママンのレシピをもとに公平に包丁を振るわせつつ料理を作っていますが、明らかに子持ちのおっさんである公平に普通以上の好意を抱いている様子。小鳥を演じるのは早見沙織、公平を演じるのは中村悠一なので、そのうち「さすがですお兄様」とか言いそうです。余談ですが、中村悠一とトークの面白さに定評がある杉田智和は仲がいいそうですが、杉田智和は「はやみんラブ」を公言しているのに絡みがあまりないので、中村悠一のポジションと代わりたくて仕方ないでしょうね。

金髪成分増大中 

 注目すべきはつむぎ役の遠藤璃菜。10歳の子役が幼稚園児を演じていますが、そのせいか非常にリアリティを感じます。つむぎ以外の幼稚園児もみんな子役が演じてるそうですが、それはともかくこの画像、まるで家族のようじゃあーりませんか。もう結婚しちゃえYO!!なんて、そんなことを言ったら杉田智和が血の涙を流しそうですが。

まるで家族みたい 

 ちなみに小鳥の友達のしのぶは戸松遥、つむぎの亡くなったママンは茅野愛衣が演じています。この三人は「あの花で」キャストではないか。「secret base ~君がくれたもの~」を歌い出しそうですな。 

あの花トリオ 

 「クロムクロ」。春季からの継続なので中盤というよりは終盤です。P.A.WORKSがご当地「黒部」を舞台に展開するロボットバトルアニメですが、幸い「グラスリップ」のようなことはなく、ちゃんと物語が展開されています。

空飛ぶクロムクロ 
ノーヘッド対ガウス 

 地球の衛星軌道に浮かぶ母艦からグロングルと呼ばれる大型ロボット(地球側から言わせればジオフレーム)を降下させる謎の敵エフィドルグは、世界各地で「枢石」「要石」と呼ぶ物体の探索を行っていますが、なぜか日本語を話し、どうやら一部は主人公剣之介が生きていた450年前の日本人なのではないかと思われます。なにしろ一人は剣之介の主君である雪姫らしいし。しかし、記憶改変がなされているのか当時の事は一切覚えていない様子。

雪姫に刺される 

 剣之介はエフィドルグを「鬼」と呼んでいますが、「鬼」はエフィドルグとは別に存在してエフィドルグと対立しているようあので、剣之介の記憶も改変とかうけているのかも知れません。単なる誤解かもしれないですが。雪姫(ムエッタ)と由希菜は生態情報的にほぼ同一人物といっていいほど酷似しているようですが、直系の子孫なんでしょうかね。

学校の連中 
雪姫画像再生 

 OPをGLAYが歌うなど気合いが入っています。ただ、問題がないかといえばそうでもなく、由希奈(後から剣之介も)通う立山国際高校のクラスメート達が結構ウザイです。特に撮影マニア。組織と学校の二重生活なんてヱヴァンゲリオン的なんですが、エヴァほど学校を上手く活用できていない感じがします。でもソフィーと美夏は許す(ただのJK好きかッ)。これから明らかになるであろう真実が楽しみですが、まさま2クールやっておいて第二期まで引っ張ろうとするとかないでしょうね?

鬼とソフィー モロボシダンとメトロン星人

 ちなみに鬼とソフィーが対話するシーン、まるでウルトラセブンの「狙われた街」みたいでした。メトロン星人の地球生活へのなじみっぷりはどうしたことだ。おまえは宇宙人ジョーンズか。

あまんちゅ百合ップル 

 「あまんちゅ!」。超名作「ARIA」の原作者天野こずえの漫画が原作です。ダイビング部に所属する少女たちの日常を描いており、「日常ときどきダイビング。」がキャッチコピー。

ほぼオールキャスト 

 天野こずえ作品は海とか猫と密接に結びついていて、本作にもARIAに登場した「アリア社長」っぽい謎の猫「ちゃ顧問」が登場。あと特徴といえばメインキャラの衣装がロングスカートというところも似ていますね。ARIAに登場するゴンドラ漕ぎのウンディーネ達は水辺の仕事にも関わらずロングスカートの衣装でしたし、あまんちゅ!の舞台となる静岡県立夢ヶ丘高校(県立かよ)の制服も今時とは思えないロングスカートです。作者が好きなんでしょうね、きっと。

ウンディーネ達 

 学校は女子校ではないし、ダイビング部もそうなんですが、とにかく女性の比率が高いところもARIAっぽい。必然的に百合っぽくなるのですが、それは個人的に心地いいから問題ないです。

夢が丘高校の制服

 舞台は伊豆(伊東)の海ということで、ARIAのニューベネチア(火星)と比べると非常に庶民的というかその辺感が漂うのですが、音楽をGONTITIが担当しており、非常に快適で癒やしを感じます。あとOPの坂本真綾が歌う「Million Clouds」はもしかして大傑作なんじゃなかろうか。ぼけーっと見ていると心に潤いが溢れるような作品です。ただ、原作がそうだから仕方ないのかも知れませんが、デフォルメはあんまり多用しない方が個人的には好きですな。

18禁じゃないがハーレムアニメ 

 「Rewrite」。Keyの恋愛アドベンチャーゲームが原作ですが、珍しく18禁ではなく全年齢レイティング(プレステ版は厳しいので15歳以上対象)です。しかし男は主人公だけのオカルト研究会とか思いっきりハーレム展開だったり、なにより女子の制服が思いっきりエロゲー仕様使用です。男子制服も多少は凝っているけど明確な格差があります。

制服姿の此花ルチア 

 残り少ない学園生活に対し焦りを感じていた天王寺瑚太朗は、周囲では非日常的な出来事が頻発するようになる中、自分を変えようと動き始めます。心霊現象に悩まされる瑚太朗は、相談に行ったオカルト研究会に無理矢理入らされてしまいますが、部活に打ち込むことを決意し、知り合い(当然全員女の子)を誘ってオカルトチックな謎の探求に調査へ乗り出していきます。

風祭高校の制服 

 「あまんちゅ!」の制服のなかなかですがまだ現実にあってもギリギリ許せるかなあと思いますが、「Rewrite」は完全にアウト。実際に着てもJKの制服とは思えません。コスプレか新手のメイド喫茶にしか見えないでしょう。

天王寺瑚太朗 

 まあ制服のことは些末なことなんですが、第一話視聴の段階で打ち切ろうかと本気で思ったという。嘘だと思ったら見てみて下さい。キュゥべえじゃないけど「わけがわからないよ」と思うこと請け合いです。いや、展開がどうとかいうより、主人公である天王寺瑚太朗の性格がわけわからなすぎで全然共感できないんですよね。世界の謎よりもこいつの性格の謎の方が闇が深いんじゃなかろうか。

rewriteのヒロインズ 

 それでも何とか耐えて見てきたのは、ゲーム版のメインシナリオライターが「人類は衰退しました」の田中ロミオだったからです。まあそもそも視聴しようと思ったのもそのせいなんですが。いつか面白くなるだろうと思って見たら最後まで…という苦い経験は「グラスリップ」とか「迷家」でも味わっていますが、7話まできてようやく佳境に入ってきたようで、面白くなりそうな気配が出てきました。

オカ研メンバー達 

 ヒロイン候補が二大勢力に別れて対立しているようですが、中立みたいなのもいるから三勢力なんでしょうかね。とりあえず日常から乖離して世界が真の姿を見せ始めているようですが、半村良の小説みたいに、ごく普通の日常からがらっと異界に入っていくあの語り口の達者さが足りない気がします。

rewriteのバトル 

 ゲームならきっと各ヒロイン毎にルートがあるんでしょうが、アニメなので別の落としどころを見つけなければならないでしょう。綺麗にまとめてくれるといいのですが。

クオリディア・コード20160817 

 最後に「クオリディア・コード」。「Rewrite」と共に今季の中二病枠です。ラノベ作家3人によるユニット「Speakeasy」による作品群が原作となっています。視聴の決め手は、その中に「やはりオレの青春ラブコメはまちがっている。」シリーズの渡航がいたことです。

東京陣営 

 約30年前、突如として地球に襲来した正体不明の第一種災害指定異来生物(通称アンノウン)は、人類を蹂躙し世界を崩壊へと追いやりました。圧倒的な力を持つアンノウンに、人類は総力戦で対抗し、辛くも勝利を収めますが、それは単に滅亡しなかったというだけで、現在もアンノウンの散発的な侵攻に苦しめられています。終わらない脅威に対抗するため組織されたのが、東京・神奈川・千葉の3つの防衛拠点からなる南関東防衛機構で、各防衛都市には、固有能力<世界>を身につけた少年少女が所属しています。彼らは<世界>を駆使してアンノウンと戦い、世界の命運を背負っていますが……

神奈川陣営 

 もう設定が完全に中二病なので、中二病好きとしては安心して(?)見てられます。原作では3都市を3人で分担して描いているようですが、渡航は当然千葉(笑)。 

千葉陣営 

 特殊能力を持つ少年少女が最前線で戦うという話自体は結構ありふれているような気もしますが(例えば「魔法科高校の劣等生」とか「終わりのセラフ」)、敵との戦いに際しては、ランキングと呼ばれる制度によって貢献度を競わされているというのがちょっと新しいです。登場キャラの中にはランキングに以上に固執する者もいますが、金品を貰えるとか特権を付与されるといった具体的メリットはこれまで描かれていません。故にどういう意味があるのか不明です。テストの順位とか偏差値みたいなもの?

天河舞姫 

 ストーリーはアニメオリジナルだそうなので、今後どうなるかわかりませんが、アンノウンの正体とかは不明のままで終わる気がします。というか、主要登場人物の一人である東京の次席・宇多良カナリアがあっさりアンノウンに殺されているんですが、あれは本当に死んだのか?そのうちひょっこり復活してくるような気がするんですが…

宇多良カナリア 

 神奈川の首席天河舞姫はまさに世界最強ともいえる能力者ですが、中の人(悠木碧)的にアルティメットまどか状態といえるかも知れません。悠木碧を初めて知ったのが「まどマギ」だったせいで、鹿目まどかの声がデフォルトだと思っていましたが、実はあれこそ悠木碧としてはかなり異例な「はかなげボイス」だったんですね。

千草明日葉 

 千葉の首席・次席の千草兄妹はなんとなく「俺ガイル」の比企谷兄妹を彷彿とさせます。あれよりさらにねじくれているような気はしますが、なんだかんだ仲がいいし。兄の千草霞のやる気のない振りしてやることはちゃんとやっているあたり、まさに比企谷八幡ですね。じゃあ妹の明日葉は小町なのか。個人的には小町の方が性格もルックスもタイプなんですが、小町の「中の人」は舞姫やっちゃってるから仕方ないですね。 

 いろんなアンノウン

 アンノウウンが東京湾からやって来るので、東京湾に面する東京神奈川千葉が迎撃している訳ですが、物陰から涙目になっている見つめている埼玉が心に浮かびます。絶体絶命の状況になったとき、「翔んで埼玉」がやってくるということは…ないんでしょうね。あ、じゃあ千葉がチバラギに進化するとかどうでしょう。

愛璃さん(笑) 
 

まとい大名:粋といなせの深川は「カードキャプターさくら」的世界?

お盆といえば精霊流し

 しばらくでした。本来金曜日に更新しようよ思っていましたが体調不良により本日まで伸びてしまいました。あくまで自分の内面の問題ですが、頻度低下宣言をしていて良かった良かった。そんなことよりお盆ですね。盆と正月は休むというのが古来からの日本のしきたりみたいなものですが、皆さんも休みましたか?往復共に混雑の中だとむしろ疲れちゃうかも知れませんが。

まとい大名 

 本日は山本一力の「まとい大名」を紹介しましょう。「火事と喧嘩は江戸の花」なんて言葉がありますが、現代では「火災都市」と呼ばれるほどに、江戸では火事が頻発しました。江戸ほど大火が多数発生し、広大な市街地が繰り返し焼き払われた史実は、世界でも類例がないとされます。

 
 「関ヶ原の戦い」翌年の慶長6(1601)年から、大政奉還の行なわれた慶応3(1867)年に至る267年間に、江戸では49回もの大火が発生しました。江戸以外の大都市での大火は、同じ267年間で京都が9回、大阪が6回、金沢が3回などで、江戸の大火の多さは突出しています。大火以外の火事も含めれば、267年間で1798回を数え、人口の増加による江戸の繁栄に比例して、火事の回数も増加していきました。

単行本まとい大名

 「振袖火事」の異名をとる「明暦の大火」(1657年)は江戸時代最大の被害を出した大火ですが、江戸の大半が被災し江戸城天守も焼失し、10万人以上が死亡したと推計されています。

明暦の大火 

 江戸の大火が他の大都市に比べて多かった理由としては、膨大な人口が居住することによる建物の密集や困窮した下層民の存在、江戸の独特な気象条件(冬期の乾燥と空っ風)などがあげられますが、失火のほかに放火も多くあった模様です。火事のどさくさに紛れて盗みを働く火事場泥棒や、奉公人の主人に対する不満や報復・男女関係による怨恨や脅迫など、人間関係に起因する放火も多く、放火の動機は現代と同様様々であったようです。

火の見櫓 

 池波正太郎の「鬼平犯科帳」で知られる長谷川平蔵は、重罪である火付け(放火)、盗賊(押し込み強盗団)、賭博を取り締まる火付盗賊改方の長官ですが、幕府常備軍である御先手組が兼任していました。町奉行所が文官であるのに対し、武官であるため取り締まりは苛烈で、誤認逮捕等の冤罪も多かったことから、「大岡越前」などの町奉行所を主役にした時代劇では悪役として扱われたりします。しかし、町奉行所とは別にそういう組織が必要だと認識されたんでしょうね。

町火消し 

 で、江戸で火事が多いということは当然幕府も問題視しており、火消し制度が整えられていきます。初期は武家地で火事の場合は付近の大名・旗本が、長屋・商家などの町人地での火事は町人自身が消火を行なうという状態で、組織的な消防制度は存在しませんでした。

 以後徐々に整備されてった火消し制度ですが、抜本的な見直しが行われたのは「暴れん坊将軍」八代吉宗の享保の改革の際です。南町奉行大岡越前守忠相が主導し、町人の消防組織である町火消の制度化が作られました。隅田川から西を担当するいろは組47組と、東の本所・深川を担当する16組の町火消が設けられ、同時に各組の目印としてそれぞれ纏(まとい)と幟(のぼり)が作られました。その町火消が本書のテーマです。

町火消しの纏 

 「まとい大名」は、単行本は2006年12月に毎日新聞社から刊行され、文庫版は2010年1月に文春文庫から刊行されました。それでは例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

 おとっつあんは、みんなのために命を懸けて火事を退治しに行くんだ――。おのれの命とひきかえに町を守った深川・南組三之組の火消し頭徳太郎。幼いときからその背中を見て育った息子の銑太郎は、やがて一人前の火消しへと成長していく。炎の恐怖と闘い、火消しに体を張る男たちの誇り高い姿を描いた、山本一力の真骨頂。

火消しの纏その2 

 主人公銑太郎のパパンの徳太郎は、火消の頭として人望を集める人でしたが、ある火事の際、食用油の樽が大量に貯蔵された納屋に火が入って大火事になりそうになった時、自ら水を被って炎に包まれる納屋に入っていき、人柱になるのと引き替えに鎮火させるというドラマチックというよりはオカルトチックな最期を遂げます。

 それが深川一帯では大評判となり、父のようになることを期待され、また自分自身もそうあらんとする銑太郎の幼少期から成人していっぱしの頭となるまでの物語です。何しろ火事場に真っ先に駆けつけ、命を賭けて火事に立ち向かうのが火消なので、市民からは尊敬され、憧れの職業でもありましたが、当時の消火は事実上破壊消火一辺倒です。

破壊消火 

 破壊消火というのは、建物や構造物などを破壊して延焼を防ぎ、消火する方法で、可燃性の建物や構造物を破壊して燃える物をなくすことで延焼を防ぎ最終的に消火するのですが、要するにまだ燃えていない家屋などを破壊してしまう訳で、当事者の住民からは激しく恨まれ、また破壊を指揮した火消の頭自身も、あの建物は毀さなくても良かったかもなんて後悔の念を抱いてしまったりします。
 
富岡八幡宮 

 感謝される反面恨みも買い、毎回出動の度に命は知れないという格好いいけど儚い火消稼業。そんな銑太郎が父を越える声望を得る日がやってきます。江戸城二の丸で火災発生。城内なので町火消は入っていけず、大名火消が消火を担当しますが、経験の差は歴然で大名火消の手におえなくなった時、遂に町火消に動員がかかります。そこで見せた銑太郎の手腕が、「まとい大名」というかけ声を生み出すことになります。

水掛け祭り 

 登場人物はほぼ江戸っ子。気っ風が良くて礼節があってさばけててと、いわゆる江戸っ子の特徴である「いきでいなせ」な人々ばかりが登場します。悪役かなと思われる人物もいないではないのですが、結局は実があって本当はそれほど悪い人ではなかったということになるあたり、まるで「カードキャプターさくら」の世界のようです。あの世界も悪人は一人もいませんでした。

 そうは言っても当然いいことばかりあるわけではなく、銑太郎の場合は幼少期にパパンが死に、成人して結婚後はママンが渡し船の転覆により不慮の死を遂げます。しかしその際に同時に発生した火事の鎮火に優先して向かったことで、銑太郎の評判は一層大きくなのですが、船の転覆による犠牲者がママンであることを知らなかったせいもあるので、最初から知っていたとしたらあえて火事場に行けたかどうか…。それでも火事に向かったとしてら「偉い!!」と言うしかありませんけど。

手古舞

 本書に登場する火消達は、「いい男」(ただし「ウホッ」系ではない)揃いですが、実際には火消人足の中にも、消火活動を衆目に見せるためなどの理由で、火事を拡大させるような不埒や輩もいたようです。それが発覚した場合、幕府は死罪にしたようですが、いますよね、現実はそういうバカ。だから銑太郎みたいな人も、世の人々は偉い偉いと褒めそやすでしょうが、その一方で「あいつばっかり」とダークな感情を持つ人々もいておかしくないと思います。

 前に百田尚樹の「影法師」を読んだ際、主人公がやってはいけないこと(殺人)まで踏み込んで、しかも反省も後悔もないことに驚きましたが、一方で山本一力作品はそれを読んだ後ではやや綺麗すぎるような気もしてしまいます。綺麗で見栄えはするけど非現実的というか。読書で気分をすっとさせたい場合はその方がいいんですけどね。

ようこそ、わが家へ:「二正面作戦」を強いられるお父さんの苦労譚

猛暑で死む

 今日は台風5号の影響によるフェーン現象が発生し、関東では最高気温は軒並み37~38度に。湿度は控えめとはいえ、体温以上の猛暑というのは勘弁です。こりゃあ熱帯不可避ですな。

ようこそ、わが家へ 

 本日は池井戸潤の「ようこそ、わが家へ」を紹介します。池井戸潤といえばすっかり売れっ子で、2010年に「鉄の骨」で第31回吉川英治文学新人賞を、2011年に「下町ロケット」で第145回直木賞を受賞して以降は、作品が次々とテレビドラマ化されています。

不倫じゃないよ 

 「ようこそ、わが家へ」は、文芸誌「文芸ポスト」に2005年秋号から2007年冬号まで掲載された後、ずいぶん後になって加筆修正の上2013年7月5日に小学館文庫から刊行されました。なんとなく、ブレイクしたので慌てて出版出来る作品が残ってないかと探したかのような気配がありますね。東野圭吾の売れなかった頃の作品にもそういう傾向があるような。ま、売れてない=面白くない、ではないので、いいんですけどね。例によって文庫版裏表紙の内容紹介です。

ネコのガス 

 真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに、車は傷つけられ、部屋からは盗聴器まで見つかった。執拗に続く攻撃から穏やかな日常を取り戻すべく、一家はストーカーとの対決を決意する。一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから窮地へと追い込まれていく。直木賞作家が“身近に潜む恐怖”を描く文庫オリジナル長編。 

登場人物

 主人公の倉田太一は中小企業ナカノ電子部品の総務部長ですが、実は本籍は取引先である青葉銀行にあります。銀行では既に出世コースから外れている倉田ですが、銀行とのコネクションを強化したい中小企業に出向という形で出向いている訳ですね。
 争いが嫌いで口べたな倉田は、四人家族で平凡ながら穏やかに暮らしていましたが、内容紹介にあるように、ふとしたことからストーカー被害に遭うようになります。被害は次第にエスカレートしていき、遂には家に侵入されてお金まで盗まれてしまいます。

防犯カメラ設置 

 もちろん警察には届け出ていますが、なにしろ動きがにぶいことから、倉田家は独自にストーカーに対抗することになります。大枚をはたいて監視カメラや盗聴器発見機を購入したところ、何と盗聴器を三つも見つけてしまったりして。そのうち一つは全く別口で、奥さんの通っているレザークラフトのサークル関係者の犯行のようでした。浮気か?NTRか?と色めき立ちたいところですが、池井戸作品にその手の濡れ場を期待してはいけません。

営業部長対総務部長 

 一方、倉田の務めるナカノ電子部品では、やり手の営業部長に不正疑惑が生じています。出張旅費を取引先にも出させて二重取りしたり、カラ売りをしてたりという疑惑ですが、実績があって社長の信任が厚い営業部長に対し、倉田は総務部長とはいえ銀行からの出向者でありいわば外様。口八丁手八丁の営業部長にはしばしばやりこめられてしまいます。部下である経理担当の茶髪シングルマザーの西沢摂子には突き上げられるし、社長には銀行への出戻りを画策されるし、窮地に追い込まれていく倉田。

盗聴器発見

 公私に亘って難問を抱える倉田ですが、愚直かつ真摯にやるだけだと開き直り、対ストーカーでは息子で大学生の健太の意見を採用し、対営業部長では優秀な西沢さんと信頼関係を築いていきます。盗聴器を逆用し、ストーカーを自宅におびき寄せる策に出た倉田親子ですが、捕まえようとした健太が犯人に刺されてしまうという大事件に。そしてナカノ電子では取引先の2400万円の手形が不渡りになるという事態に。さあどうする倉田部長!

ストーカーの恐怖 

 実はストーカー事件の方は犯人は二人(シャーロック・ホームズ・シリーズのタイトルみたい)いたのでした。さすがに傷害ないし殺人未遂となると警察も本腰を入れて捜査し、まもなく犯人を逮捕するのですが、それは倉田が見たこともない人物でした。ではもう一人は?

ストーカーの正体は 

 そしてナカノ電子でもなんとか少しでも債権を回収しようと手を尽くす中、営業部長の壮大な謀略の全貌が明らかになっていきます。結局のところ事件はどちらも解決となりますが、営業部長は告発には至らず、倉田は予定通り銀行に戻ることになります。ストーカーについても、映像に映ったブランドもののバッグが決め手となってついに御用となります。軽井沢旅行がフイになったりと多大な犠牲を払いましたが、一応小市民としては大団円だといえるでしょう。

なくせストーカー 

 とりあえず他のことはともかく、瀕死の子猫をポストに投げ込んだ犯人だけは許せん。幸い助かって倉田家の一員となるのですが、猫好きな私としてはエジプトの猫の女神バステトの祟りをうけるがいい。

 バステト様

 2015年4月13日から6月15日まで、フジテレビ系「月9」枠でテレビドラマ化されました。「月9」初のサスペンスタッチのホームドラマとなり、寺尾聰演じる倉田太一に代わって、相葉雅紀演じる長男・倉田健太が主人公になっている他、原作よりも全員年がいっています。太一は6歳、健太は9歳も老けています。JKの娘七菜も21歳の大学生になってたりして。
テレビドラマ化されたようこそ、わが家へ

 原作ではストーカーに目をつけられるのはパパンの太一なのですが、テレビドラマでは健太に変更され、妹の七菜は原作では直接的な被害は受けていませんが、ドラマではリベンジポルノの被害に遭って就職をふいにしたりと、さんざんな目に遭っています。要するにナカノ電子での不正疑惑問題は太一に、ストーカー問題は健太に分担し、ママンの珪子や娘の七菜もそれぞれ“敵”抱えていたという設定に変更されているのですね。ママンの関係は原作でもちらりと出てきますが、テレビドラマではもっと大々的になっているようです。しかし家族全員が“敵”を持っているとなると、とても普通の家族じゃないZE!!
 

失踪日記2 アル中病棟:8年掛かった渾身の「失踪日記」続編

リオデジャネイロのオリンピック

 オリンピックは始まるわ、高校野球は始まるわで、この八月は大スポーツ月間ですね。ある程度は注目していますが、私はスポーツには極めてネガティブな青春時代を送ったので、連日寝不足なんてことは起きようがありません。その分仕事をきっちりやるかと言えばそうでもないんですが。

失踪日記2 アル中病棟 

 本日は吾妻ひでおの「失踪日記2 アル中病棟」を紹介しましょう。以前「失踪日記」を紹介していますが、本作はそこでちょっとだけ触れられていたアルコール中毒で入院していた3か月強の体験を詳細に描いたものです。

アル中の幻覚 
強制入院 

 もともと作者は低迷期に入った80年代半ばからさかんに飲酒していましたが、から「失踪日記」に描かれた二度の失踪後、1998年春頃までに重度のアルコール中毒(現在はアルコール依存症と呼ぶようですが、作者が「アル中」と表現しているのでこっちを使います)になり、眠っている時以外は酒が手離せなくなる「連続飲酒」状態になっていました。胃がやられて酒すら受け付けなくなると幻覚を見るようになり、奇行や自殺未遂を頻繁に行うようになり、同年12月末に家族によって三鷹市の病院に強制入院させられました。

失踪日記 

 三ヶ月の治療プログラムを終了して退院した後は、現在も断酒を続けていますが、2005年3月に出版した「失踪日記」には一度目の失踪を描いた「夜を歩く」、二度目の失踪を描いた「街を歩く」、アルコール依存と治療の時期を描いた「アル中病棟」を収録しています。この作品は話題になり、第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門を受賞しました。

朝のアル中病棟 

 そして「失踪日記2 アル中病棟」は2013年10月出版。なんと続編が8年後に出た訳ですが、その理由は一コマごとの描き込みのボリュームの凄さでしょう。巻末対談でとり・みきも指摘していますが、一コマに沢山の人間(しかも全身像)を描き、しかもかっちり背景も描いている、今時他にあるとは思えない描き方を
しているので、そりゃあ時間がかかる訳です。

入院時のあずま先生 

 なもんで、最初は図書館で読み飛ばそうと思ったのですが、読むのも時間がかかるので、借りてきて家でじっくり読ませて貰いました。患者、医者、看護師、断酒会やアルコホーリクス・アノニマス(AA)といったアルコール依存症患者の自助グループの人々など、当然異なる人生や性格を持っている多数の人々を、よくここまで描き分けたなと思います。

御木本女王様 

 特に患者は一番接する機会があるので詳しく描かれていますが、アル中患者といっても様々で、なぜこんな人がアル中になったのかと疑いたくなるような人や、アル中との因果関係はわかりませんが、完全に性格破綻者だろうという人もいたりして、世間から隔離された病棟といえどもやはり人間社会の縮図なんですね

 焼きそばクマさん

 私が好きなのは絶対もてそうなナイスミドルの小林さん。自ら入院しに来た安達さんも男前に描かれています。大男ながらとても優しい大島さんは、きっと自分にも優しいからまた飲酒しちゃうんだろうなと思います。あと元修道女らしい御木本さんは裏で病棟をシメる女王様として描かれていましたが、この人がアル中になる経緯はぜひ知りたいです(謎のまま退院してしまいましたが)。

怪人浅野 

 ダメな方では、寸借詐欺の常連浅野。こいつはマンガで読んでいる分には面白いのですが、アル中はさておき絶対付き合いたくないキャラですね。夜中に病室で立ちションベンするし。寝ションベンじゃないだけまし(?)。顔つきからしてうさんくさい脇道とのタッグは強烈でした。あと自治会長をやっていた杉野というキャラも仕切り屋のせいか作者は大嫌いだそうですが、描写の中ではそれほどひどい人には見えません。相性というヤツでしょうかね。

元気な患者達 

 なかなか知ることのできなアル中病棟の実態は非常に興味深いのですが、意外に緩いなと思えてしまいます。自助グループの会合参加の他、散歩や買い物で頻繁に外出できるし。入院時のみ家族による強制入院でしたが、以後は自由意思での入院となっていますし。入院している作者からするとそれでも拘束感を強く感じたようですが。まあ個室じゃありませんから当然かも知れませんが。
酒漬け生活 

 途中でアル中患者が少なくなったということで、他の精神病患者と同居することになるのですが、そこで様々な軋轢が生じて分離独立要求(民族運動みたい)がされて看護長から「アルコール依存症の病の嫌な部分を見た気がします」と回答されてぶち切れるアル中患者達が面白いです。病院の外から見れば似たようなものだと大半の人から思われてるのに。まあ飲まなきゃ常人とそう変わりがないんですが。

他人の不幸を喜ぶ患者達 

 アル中病棟においては、アル中患者は人がスリップ(再飲酒してしまうこと)すると大喜びし、人が先に退院すると腹を立て、やけどとか寸借詐欺などの痛い目に遭わないうちには忠告すらしないという妙な傾向が窺われますが、これは病気のせい?それとも人間の業?

断酒会にて 

 看護師さんや女性患者は多くが美人に描かれています。作者はまたお世話になるかも知れないからと言っていますが、ロリコンブームの火付け役と評される作者の面目躍如ですが、多分可愛い女性キャラも描かないとつまらないんでしょうね。

ボロボロの絵 

 それにしてもアル中が画力も奪うらしく、入院中に描いたミャアちゃんの絵はまるで絵の下手な人が物真似で描いたみたいで衝撃的です。他人が見ても驚きなので、本人にとっては大ショックだったでしょう。

アル中患者にビビる奥さん 

 作者も苦労していますが、一番大変だったのは奥さんだったのではないかと思います。「アシスタントA」として本作や「失踪日記」も手伝っていますが、体調を崩したそうで、人ごとながら心配です。元気になっているといいのですが。

完全主義者は身を滅ぼす 

 作中、完璧主義者がアル中になりやすいという話があり、本作の描き込みぶりを見るにつけ、作者は本当に完璧主義者なんだろうなと思います。辛い現実から逃避するために依存症になってしまうようですが、アルコールが抜けると今度は鬱がやって来るという。

ゆるキャラのような鬱 

 本作では鬱がゆるキャラみたいに描かれていますが、実際は辛いんでしょうね。アル中は不治の病で、入院で回復し、数年に亘って断酒に成功していたとしても、一口でも飲酒すればたちまち元の木阿弥に戻ってしまうという。さらには進行性の病気なので、さらに症状が悪化していくそうです。怖いなあ。私は毎日酒を飲まなくても全然平気ですが、週に一度くらいは飲みたいので、一生飲めないなんてことになったらえらいことです。ピロリ菌除菌のときみたいに期間が決まってたら耐えられますが。

お酒の誘惑 

 お酒とは長い友達でいたいので、アル中にならないように気をつけようっと。Wikipediaに載っている症状を見るだけでも恐ろしいです。飲まなきゃやってられなくなっちゃいそう。 

一生飲めないなんて 
 

影法師:ベストセラー作家・百田尚樹初の時代小説

知見玲さんの広告

 電車の広告でこれでもかと腋見せポーズを取るRIZAPのモデル知見玲さん(25歳)。おおーとは思うのですが、この劇的改装ビフォーアフターみたいなネット広告はちょっとあからさますぎませんかね。「ビフォー」の方は太ってるというだけ以上に髪型とか表情とかを盛りすぎているような。宣伝とはこういうものだと言われればそれまでですが。

影法師 文庫版 

 本日は百田尚樹の「影法師」を紹介します。百田尚樹といえば出す作品出す作品ベストセラーという売れっ子作家ですが、実は今回初めて著作を読みました。

百田尚樹 

 百田尚樹は1956年2月23日生まれで大阪市出身。同志社大学法学部中退で、同大在学中はテレビ朝日系の朝日放送(ABC)制作のゲーム形式の恋愛バラエティ番組「ラブアタック!」に何度も出場していたそうです。

ラブアタック 

 おお懐かしいぞ「ラブアタック!」。良く見ていました。1975年11月2日から1984年10月14日に放送されていましたが、確か二部構成で、第一部は様々なゲームを勝ち抜いた男性(ほぼ大学生)が「かぐや姫」のいるステージで愛の告白をし、かぐや姫は男性の好みのタイプであるかどうかをスイッチで判断するという。観客と敗者達の「落ちろコール」の中、カップルが成立するとファンファーレが流れてくす玉が割れ、ダメだと歓声と拍手の中、ステージ下の「奈落の底」へ落ちていきました。このせっかく勝ち上がったのに奈落の底に落ちるというのが面白かったですね。

司会の和田アキ子と上岡龍太郎 

 第二部は参加者がそれぞれ自己PRやパフォーマンスを披露して、男性全員が1人ずつかぐや姫に愛の告白を行いますが、カップルが成立した時点で残りの参加者は奈落の底へ強制降下させられていきました。こっちの方がチャンスがあるといえばありますし、かぐや姫も好みの男性をチョイスできて良さそうな気がしていました。

ラブアタック出演中の百田尚樹 

 百田尚樹はいわゆる「みじめアタッカー」の常連だったそうですが、なんと奥さんは「ラブアタック」の「かぐや姫」だそうです。ゲットできるのは結局のところ一人だけなので、つまるところ勝者じゃないですか。百敗しようと最後の最後に一勝できればそれでいい。劉邦みたいですな。

なぜ白黒なのか 

 大学中退後に放送作家となり、「探偵!ナイトスクープ」のチーフライターを25年以上に渡り務めたほか、「大発見!恐怖の法則」などの番組の構成を手がけました。

探偵!ナイトスクープ 

 2006(平成18)年に「永遠の0」で作家デビューし、2012年に100万部を突破しました。私は未読ですが、本作は映画化もされれいるのでご存知の方も多いでしょう。

永遠のゼロ 

 2013平成25)年、「海賊とよばれた男」で本屋大賞を受賞しました。その際、「直木賞なんかよりもはるかに素晴らしい、文学賞の中で最高の賞だ」と発言し、注目を集めました。

海賊と呼ばれた男 

 政治的発言の多いことで知られ、よく物議をかもしていますが、特にNHK経営委員(2013年11月11日~2015年2月28日)時代には左派とされるマスコミ・陣営から批判されました。やしきたかじんを巡る裁判など、思想的なものは異なるものもありましたが。私も保守系かなとは思うのですが、個人的にはこの人の過激に過ぎる右派的言動は「ちょっとなあ」と思います。作家が発言していけないことは決してないのですが、作家なんだからペンでものを言えばいいのとか思ったりして。

百田問題発言の例 

 ノンポリ路線なのでそれはさておき「影法師」です。2010年5月に単行本が講談社から、2012年6月に文庫版が講談社文庫から刊行されています。先述のとおり百田尚樹初の時代小説です。例によって文庫版裏表紙の内容紹介をどうぞ。

影法師 単行本 

 頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一は竹馬の友、彦四郎の行方を追っていた。二人の運命を変えた二十年前の事件。確かな腕を持つ彼が「卑怯傷」を負った理由とは。その真相が男の生き様を映し出す。『永遠の0(ゼロ)』に連なる代表作。

 江戸時代中期頃の北陸地方にあるらしい茅島藩という8万石の小藩が舞台となっています。この藩は上士中士下士の身分格差が非常に大きく、下士が上士と行き会ったら土下座しなければならないというルールがあります。町人は別にしなくていいらしいのでちょっと異様ですね。関ヶ原の戦いで加増されて当地に移封された際に、新に抱えられたのが下士、従前からいたのが上士中士になったそうです。

 主人公勘一の家は、先祖が小早川家浪人から新規に召し抱えられたという20石の下士で、幼い日に無礼をとがめられた際に父が上士に斬殺されてしまいます。現場近くに屋敷があり、いろいろ面倒を見てくれた中士の磯貝家の次男が彦四郎で、二人は同じ剣術道場、藩学校で学び、友情を育んでいきます。

影法師のあらすじ 

 頑固で思い込んだら命懸け的な勘一と天才肌で何をやらせても完璧な彦四郎は不思議にウマが合って親友となりますが、二人で殿様の命を受けて剣術達者な二人を上意討ちするべく向かった際、彦四郎は背中に刀傷を受けてしまい、勘一は二人を斬り倒すという「武勲」を上げます。
 
 これによって勘一は中士の家の養子となり、さらに側用人に抜擢されて江戸に上がり、とうとう筆頭国家老にまで累進することになるのですが、彦四郎は背中に傷を受けたせいでそれまでの栄光を失ってしまいます。背中に傷を受けるということは、相手に背を向ける=逃走を図ったと解されてしまうのですね。

 次男坊で部屋住みだった彦四郎は、それまでは婿入りの話も降るようにありましたが一気に落魄し、飲んだくれに落ちていきます。さらに美人で有名な上士の妻に白昼不埒なまねをして逐電し、以後消息不明となってしまいます。

 筆頭家老に就任して20年ぶりに藩に戻った勘一は、家士を使って彦四郎の消息を探りますが、藩内の港町で2年前に死亡していたことを突き止めます。あれほどの才子がなぜこれほど不遇の死を遂げなければならなかったのか。次第に明らかになる真相に、勘一は妻のみね共々涙がとどまらなくなります。

 ただ、読んだこちらがそこまで感動するかというと…。いや、感動している人もたくさんいるようなのでけちをつける訳ではないのですが、彦四郎の自己犠牲があまりにも凄すぎて、「いやそこまではせんだろう」とか思ってしまうのですよ、私は。立身出世した友を出世しなかった友が影ながら助けるというだけなら私もすんなり理解できたのですが、彦四郎は勘一が下士の時から身を捨てるのです。

 勘一には干潟の干拓という夢があり、これは百年の大計ですが実現すれば藩は一気に豊になるというものなのですが、下士の分際では殿に直訴するにも命懸けとなります。彦四郎はこの夢に乗って、勘一を生かしたまま計画を実現させるためにその身を捧げた形なんですが、彦四郎は「魁!!男塾」の伊達臣人(江田島平八をして「なにをやらせても完璧。男塾300年の中でも奴ほどの逸材はおらん」と言わしめた人物)的な人物にも見えるのにこれは惜しい。実に惜しい。本当にやさぐれていたんだけど、友の危機に覚醒して駆けつけたというくらいのほうがリアリティがありそうな気がします。

 勘一の妻となるみねは磯貝家の下女の娘で、「鄙には稀な」と言われる程の美人ですが、実は彦四郎とみねは相思相愛状態だったにも関わらず、勘一にみねが好きだと告白されたら嫁に差し出してしまう彦四郎。ここまで来るとちょっと彦四郎の自己犠牲度合いが理解できなくなります。メガザル男と呼ぶべきか。

 ストーリー展開とか作風は山本周五郎とか山本一力に似ているなという感想を率直に持ちました。しかし異なる点は、山本作品であれば主人公が計画するだけで誰かに窘められたして未遂に終わる(そして結果的にその方が吉となる)ことを、本作ではあっさりやってしまうことでしょう。

 つまりそれは、色々世話になってきた隣家の主人が重病の末死んでしまい、婿を迎えていなかったのでお家は断絶、借金で娘は高利貸しに連れて行かれるという状況で、勘一はなんと高利貸し一行3人を闇討ちして斬殺してしまうのですが、それしかないと思い詰めるところまではいいとして、13,4歳の少年が本当に実行して成功させてしまうのが凄い。しかもあんな悪人は死んで当然とばかりに自首もしないし罪悪感のかけらもないという。大丈夫かこの人。高利貸しを殺して平気なの?

 そういう訳で、面白いのですが、ダブル山本作品ほど爽やかな読後感はありませんでした。まあ個人差の問題かも知れませんが。なお、下士から筆頭家老まで昇り詰めるという「今太閤」な勘一ですが、その反動も大きいのではないかと余計な心配をしてしまいます。生きている間はいいですが、死後家門が無事存続するかどうか…。没落は意外に早いかも知れないですぞ。

更新頻度低下のお知らせ

 いつも当ブログをご覧頂きありがとうございます。さて詳細は伏せさせていただきますが、昨日ブログ更新のモチベーションを大幅に低下させる出来事がありました。このため今後は週に2~3回程度の更新頻度になると思います。もしかするともっと低下するかも知れません。

 そういう訳で毎日おいで下さっても肩透かしになってしまう可能性がありますので、“たまには見に行ってやっか”といった感じでおいでいただければ幸いと思います。

 以上、お知らせまで。

好きなアニメキャラ(その81):重巡洋艦タカオ(蒼き鋼のアルペジオ -ARS NOVA-)

航空母艦加賀

 来てよ翔鶴姉!五航戦!!と騒いでいたら、実に久々に正規空母がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!しかーし、なんと加賀さんでした。いや一航戦が揃ったのでそれはそれで嬉しいんだけどさあ…。この人、各海域最終面でいきなりド演歌「加賀岬」を歌い出すんですよね。お会い出来たのは嬉しいのですが、いちいち出撃の度に「五航戦の子なんかと一緒にしないで」ってどんな言葉責めだ。おそらく戦艦改修空母である加賀としては、最初から大型正規空母として設計・建造された翔鶴型を脅威に感じていたのでしょう。

練習巡洋艦香取 

 あと地味に練習巡洋艦香取も来ました。士官候補生達の教育用の艦というこでか、教鞭を持った巨乳の女教師風です。CVが茅野愛衣なので優しそうですが、なんか「青い体験」とか「プライベート・レッスン」的なこともお願いしたくなりそうな雰囲気があります。「我、夜戦に突入す(性的な意味で)」なんて(笑)

ポーズを決めるタカオさん 

 本日は「好きなアニメキャラ」です。「蒼き鋼のアルペジオ -ARS NOVA-」から一番人間(というか乙女)に近いメンタルモデルを持つ重巡洋艦タカオを紹介します。

重巡洋艦タカオ本体 

 本編では長良型軽巡洋艦を沈めた後、初めて遭遇したメンタルモデル持ちの敵として登場しました。メンタルモデルは、“霧”の艦船が、外界との接触を図り情報収集を行うために形成した人間型のインターフェイスで、要するに「涼宮ハルヒの憂鬱シリーズ」に登場する長門有希のようなものです。あっちは宇宙人(情報統合思念体)によって作られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースですが。

敵だった頃のクールなタカオ 

 各艦船の演算中枢であるユニオンコアの直接的な端末で、メンタルモデルがほぼ各艦船のパーソナリティを示していると思われますが艦から離れて陸上や海中で行動することも可能です。外見的には美少女揃いであることを除けば人類と全く変わらず、普通にしていれば人間社会に溶け込んで生活することも難しくないようです。

メンタルモデル達 

 “霧の艦隊”出現当初には存在しませんでした(だからもっと前にイオナが倒した大戦艦ヒュウガはメンタルモデルを持たず、仲間になってから形成していました)が、人類側との大会戦の際、圧倒的な攻撃力と防御力で圧勝したものの、戦術的には全く劣っていたことを“霧”側が問題視し、人類の感覚をトレースしてその思考と様々な概念を理解するべくメンタルモデルを形成するようになりました。

水着のタカオ 

 メンタルモデル形成には膨大な演算リソースを消費するため、重巡洋艦以上のクラスの艦艇にしか存在していませんが、なぜかイオナなど伊400型潜水艦にはメンタルモデルが存在しています。

群像抱き枕を抱きしめるタカオ 

 タカオは旧帝国海軍高雄型重巡洋艦の一番艦高雄の形状を模した“霧”の艦で、メンタルモデルは蒼い長髪に長身スレンダーな体つきの女性の姿をしています。登場時には名古屋沖に配備された“霧”の早期警戒艦で、メンタルモデルを持たないイ501を伴って「蒼き鋼」と交戦し、苦戦させましたが、人間の「ブラフ」を知らなかったために群像に裏をかかれて敗退しました。

妄想タカオ 

 その際、あえて超重力砲を直撃させなかった群像に強い興味を抱き、“霧”の指揮系統から独断で離れ出奔してしまいます。1週間程度を人間社会に紛れて「船と艦長」という本を読んだりして知識を付けた後、「蒼き鋼」の硫黄島基地へ先回りして群像らを待ち受けていたところをヒュウガに拿捕されました。

妄想タカオその2 

 ヒュウガによれば「乙女プラグイン」なるものを実装済みなんだそうで、それ故か蒼き鋼のリーダーである千早群像に対してはほぼ恋心といっていい感情を抱いています。メンタルモデルで一番人間らしいのは断然タカオではないでしょうか。

乙女可愛いタカオ

 イオナ曰く「ツンデレ重巡」で、群像がイオナを捨ててタカオの艦長になるといった妄想にふけったりしています。メンタルモデルに必要なのか、そんな機能(笑)。

一人タイタニックのタカオ 

 群像とコンゴウの会見が「決裂」し、コンゴンが群像達に宣戦布告した後、“一宿一飯の恩”という名目で「蒼き鋼」に加わります。この際、艦体の発光色も赤から青に変化しました。囮になる振りをしてイオナの代わりに振動弾頭、イオナのクルーおよびハルナ、キリシマ、蒔絵を乗せ、コンゴウを欺きました。

その身を捧げるタカオ 

 その後、イ400と402に待ち伏せされて撃沈されたイ401を一人で必死に探し続け、イオナが群像の命令に背いて自らを犠牲にして生命維持装置を形成して群像を守っている姿を発見し、自身の艦体を形成するナノマテリアル全てすべて使ってイ401を主体に融合しました。10話のタイトル「その身を捧げる」は、イオナよりもむしろタカオの行為を指しているような気がします。

二次元に行ってしまったタカオ 

 こうしてメンタルモデルとしての身体も失ったタカオですが、ユニオンコアは無事でありイ401の自立制御プログラム内に存在しています。2次元に行ってしまった訳ですが、オタク的にはその方がうけたりして。戦いが終わった後に、メンタルモデルは修復されており、劇場版ではヒュウガの支援で艦体も回復するようです。

高雄とタカオ 

 「艦これ」とコラボを行っており、アニメのエンディングロールには「協力」として「艦隊これくしょん -艦これ-」と記載されているほか、「艦これ」のイラストレーターの一部がエンドカードを製作していました。

艦これに登場したタカオ 

 また2013年12月24日から2014年1月8日まで行なわれた「艦これ」ゲームイベント「迎撃! 霧の艦隊」では、イオナやハルナと共に味方になるキャラとして登場しました。

艦これの高雄 

 なお艦娘にも重巡洋艦高雄は存在しており、妹の愛宕とともにやたらナイスバディな巨乳キャラとして描かれています。充実した装備と馬鹿でかい艦橋を持っていたことからのイメージらしいですが、巨大な艦橋は実際に艦隊指揮をする際に好評だったようです。各国の造船技術者からは「甲状腺の肥大化したカバ」などと酷評されたそうですが、高雄型の艦橋は、現代のイージス艦にそっくりです。ジェーン海軍年鑑は、イージス艦「こんごう」建造中に「高雄型」と書いたくらいです。時代がようやく高雄型に追いついたのか。

重巡洋艦高雄(リアル) こんごう型イージス艦きりしま

 日本の重巡洋艦は居住性を二の次三の次にして重武装を施す傾向があり、これは優勢なアメリカ艦隊が太平洋を西進してくる間に潜水艦や水雷戦隊などによって徐々にその戦力を低下させ、日本近海に至って、互角の戦力となった主力艦隊同士の艦隊決戦で勝利を収めるとする日本海軍の対米戦基本計画(漸減邀撃作戦)に乗っ取れば、長期間海上で生活することはないと思われていたからですが、高雄型からは居住性も改善され、エアコンこそ無いものの通風を念入りに設計したせいで真夏でもよく眠れる船だったそうです。食事も美味しかったとか。 

腋見せタカオ 
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